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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

大腸癌狂想曲

2008-09-21 11:10:03 | 家族・友人
 昨日早朝、無事北海道より帰宅した。
天候に恵まれ、広大な大地を吹き抜ける爽やかな風が心地よい旅だった。
夫は全行程を一人で運転したにもかかわらず疲労を全く感じさせず、今朝は元気よく仕事に出かけた。
 
 しかし実は出発前の数日間、夫の身体に異変が生じ慌てさせられた。
出血を伴う激しい下痢、シーツを広範囲に真っ赤に染めた下血。
メタボ記念日を忘れて美食したバチが当たったのかと反省したが......。
うろたえているところに『大腸癌の疑いあり』との、春の健康診断の結果が届いた。
びっくりしてすぐ病院に行き、翌々日の検査の予約を入れてきた。

 実は『大腸癌疑惑』のほとんどは癌ではないことが多いと聞いてはいたが、私たちには、職場の健診で大腸癌が発見され一年で亡くなった友人がいる。
夫は完全に癌患者モードに入ってしまって
ああ!俺は末期大腸癌だ!!
と頭を抱えてすっかり意気消沈、眠れぬ二日間を過ごした。

 私も、急性心筋梗塞で九死に一生を得た夫が、ここであっけなく癌で死んでいくのかと哀れで哀れでならなかった。
....ああ!やっぱり私は、若くして(?)未亡人になる運命だったのね....

 結果が出てから心配すればいいものを.......
北海道行きを早くも諦めた私たちは、旅装の準備は中止して入院の準備をし始めたが、検査の結果は『出血性大腸炎』だった。
服薬だけで完治する病気だった。

 癌疑惑が晴れた私たちはもうルンルン。
特に私の頭の中は、旭山動物園や久々の旧友たちとの出会いのことでいっぱいで、法事のために帰省するという目的を見失ってしまった。
出がけに夫から
「おい!香典袋や喪服は用意したか?」
と確認され......あら、いやだ!全く忘れていた。

 夫は左胸部にAED(埋込み型除細動器)を入れているので障害者手帳を交付されている。
郷里に着いて家族たちと顔を合わせたとたん、夫の体形が話題になった。
病後かなり痩せたのだが、また少しずつ形状記憶体形になりつつある。

 心配した兄嫁からのきつい一言。
「障害者でメタボは詐欺よ! 気をつけてくださいね!」
夫はまたまた元気がなくなってしまった。