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娘が嫁いで以来、雛人形を飾らなくなってしまった我が家。
でも三月の声を聞くと、なんだか無性にお雛様の顔を見たくなる。
そこで花巻市大迫(おおはさま)町の『宿場の雛祭り』に出かけた。
大迫町は名峰・早池峰山を仰ぎ見る『神楽とワインの里』
かっては盛岡と遠野、釜石方面を結ぶ街道の宿場町として栄えていた。
絹生産が盛んで京都と取引を行っていたので、そのため享保雛や古今雛、次郎左衛門雛など、江戸時代から明治時代にかけて作られた雛人形が、旧家や商家に多く残されている。
古い木造建築の奥の間で、三百年も前の雛人形たちが、装いも美しく勢揃いして現代によみがえる空間には、得も言われぬ幽玄の趣が漂う。
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昔は、子どもたちが家々の雛人形を見て回り、雛祭りを楽しみ慈しむ風習があったそうだが、その風習を今に復活させたのが『宿場の雛祭り』
ふだんは静かな山里に、たくさんの観光客が押し寄せていた。
雛めぐりマップを手にして、うろうろと家々の戸口を探し歩くのも楽しみのひとつだ。
旧家・商家の方々もお茶やお菓子などを用意したり、雛自慢を聞かせてくれたりと、アットホームなもてなしを提供してくださってとても気持ちがよかった。
さて本日は三月三日。
我が家の大切な老犬ももちゃんは、14年前の桃の節句の時から家族の一員となった。
七段飾りのお雛様の前で、所在なげにふるえていた小さな姿が目に浮かぶ。
まるまる太って元気いっぱいだった時代は過ぎ、今また生まれたときのように小さくなって終日まどろみの中で暮らしている。
私は、ももちゃんの一番可愛かった時の姿を、人形にして残しておこうと心に決めた。
どのような形、どのような素材になるかは.......考え中。
『桃の節句』は『ももちゃんの節句』
ささやかだけれどなにかお祝いをしてあげよう。