今日収拾できない統制不能の状態に陥ることになった」とし、「南北間に衝突事態が発生した場合、その責任は全面的に“大韓民国”が負うことになるだろう」と主張した。

2023-11-25 09:35:06 | 日朝韓友好親善のため
 

北朝鮮「新型軍事装備を前進配置」…軍事合意の「安全弁」失い、

緊張感漂う非武装地帯

登録:2023-11-24 06:05 修正:2023-11-24 08:11
 
韓国政府「北朝鮮の挑発には強力に反撃」 
 
 
北朝鮮の軍事偵察衛星打ち上げをめぐり、南北がそれぞれ9・19南北軍事合意の一部条項の効力停止と合意の破棄を宣言した中、23日、ソウル空港付近で、離陸した偵察機が飛行している/聯合ニュース

 北朝鮮が23日、9・19南北軍事合意の完全無効化を宣言し、軍事境界線(MDL)地域に武力と軍事装備を配置すると宣言した。韓国政府は「北朝鮮が挑発した場合は、強力に反撃する」方針を明らかにした。 21日夜、北朝鮮が3回目の軍事偵察衛星打ち上げを行ったことを受け、韓国政府が9・19軍事合意の一部条項を効力停止とした一方、北朝鮮は同合意を丸ごと否定し、南北間の偶発的軍事衝突の懸念がさらに高まっている。

 北朝鮮国防省は23日午前、声明を発表し、「今この時刻からわが軍は9・19北南軍事分野合意書に拘束されない」とし、「北南軍事分野合意(9・19南北軍事合意)に基づき中止していたすべての軍事的措置を直ちに復元する」と明らかにした。さらに「地上と海上、空中をはじめとするすべての空間で、軍事的緊張と衝突を防止するために取った軍事的措置を撤回し、軍事境界線地域により強力な武力と新型軍事装備を前進配置する」とし、具体的な方法まで示した。軍事境界線周辺の陸海空で衝突を防ぐ緩衝区域を設ける内容の9・19軍事合意(2018年の平壌での南北首脳会談を契機に締結)を全面的に無効化し、その一帯で5年前よりさらに強力な軍事的措置を取ると宣言したのだ。

 北朝鮮国防省は「改めて、相手に対する初歩的な信義も、内外に公言した確約も躊躇(ちゅうちょ)なく投げ捨てる“大韓民国”の者たちとは、いかなる合意も認められず、最初から相手にしてはならないという結論に至った」と述べた。また「世界で最も尖鋭な軍事的対峙状態が続く軍事境界線地域の情勢は、“大韓民国”の政治軍事のならず者が犯した取り返しのつかない失策により、今日収拾できない統制不能の状態に陥ることになった」とし、「南北間に衝突事態が発生した場合、その責任は全面的に“大韓民国”が負うことになるだろう」と主張した。

 シン・ウォンシク国防部長官は同日、国会国防委員会に出席し、「北朝鮮が9・19南北軍事合意の効力停止を口実に挑発を強行した場合、直ちに、そして強力に、最後まで反撃する」と述べた。シン長官は、「すでに展開されている米軍空母打撃群の戦力を活用し、韓米合同訓練の実施など同盟の対応能力を示す」と報告した。

 9・19軍事合意を崖っぷちに追い込んだのは誰なのかを巡り、南北は鋭い「言葉の応酬」を繰り広げた。統一部は、「“大韓民国”の者たちによる故意の挑発的な策動により、9・19北南軍事分野の合意書はすでに死文化し、名ばかりの物になって久しい」という北朝鮮国防省の声明に対し、文書で立場を表明し「居直りも甚だしい強弁」、「強く糾弾する」と述べた。

 ただし、統一部当局者は記者団に「韓国政府は9・19軍事合意破棄に同意したことはない」とし、南北双方が破棄に同意したわけではないため、「破棄」ではなく、「事実上の無効化宣言」だと述べた。

 一方、国家情報院は国会情報委員会への報告で、北朝鮮の偵察衛星が軌道進入に成功しており、このような成功の背景にはロシアの協力があったという見解を示した。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

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