主文、被告人らに対する公訴をすべて棄却する。

2019-01-18 10:23:54 | 歴史に照らして整合性を!

済州4・3、70年ぶりに“罪”の首枷から解放された
登録:2019-01-18 07:01 修正:2019-01-18 08:42

再審裁判所「控訴すべて棄却… 
当時、犯罪事実もなく捜査・裁判」 
被害者たちは涙を流して万歳

          
不当な公権力によって故郷を離れ、無実の罪で収監された済州4・3生存元受刑者18人が、70年ぶりに事実上の無罪を認められた。今月17日午後、済州地裁で裁判所の控訴棄却判決を言い渡された元受刑者18人が万歳を叫んでいる=済州/キム・ボンギュ//ハンギョレ新聞社

 「これまでご苦労様でした。裁判所の立場から、そう申し上げたいと思います。主文、https://blog.goo.ne.jp/admin/newentry/#被告人らに対する公訴をすべて棄却する」

 17日午後1時41分、済州市済州地裁201号の法廷。チェガル・チャン部長判事の「公訴棄却」という言葉に首を傾げていたヤン・グンバンさん(86)は「無罪も同然だ。我々が勝った」という弁護士の説明を聞いてから、やっと明るい笑顔を見せた。「ありがとうございます。ありがとうございます」。傍聴席からは拍手が巻き起こった。傍聴席の一番前の席に座って、判事の言葉に耳を澄ませていたオ・ヒチュンさん(86)の目頭も熱くなった。オさんは無言のまま、白いハンカチで涙を拭っていた。「大きな荷物を背負わされてきたが、一瞬で解放され、涙がこみ上げた。嬉し涙でもあり、無念を晴らした涙でもあり…」。オさんは裁判後に開かれた記者会見で、他の被害者たちと一緒に万歳を叫んだ。

 同日、済州地裁刑事2部(チェガル・チャン裁判長)は1948~49年の済州4・3当時、内乱罪などで軍法会議(軍事裁判)に引き渡され、懲役1~20年の刑に服した元受刑者18人が申請した再審裁判で、公訴棄却の判決を下した。彼らの犯罪事実が何かを具体的に明示しないまま裁判にかけられただけに、公訴提起そのものが無効だということだ。当時、ヤンさんらは有罪判決を受けた後、故郷の済州を離れ、全国の刑務所に分散収監された。

 裁判所は公訴提起手続きを無効と判断した理由として、「公訴事実の不特定」と「軍法会議への付託手続きの未順守」を挙げた。裁判所は「受刑人の名簿や軍執行指揮書など関連文書には、罪名と適用法律が記載されているだけで、当時どのような公訴事実で軍法会議にかけられることになったかを確認する控訴状や判決文がない。被告人らは一貫して自分たちがどのような犯罪事実で裁判を受けたのか分からないと供述している」と指摘した。特に4・3当時、軍法会議が短期間で2530人に有罪判決を下したことを考えると、きちんとした捜査や裁判はなかったか不可能だと判断した。裁判所は「当時25日間に12回行われた裁判で871人、15日間で10回行われた裁判で1659人が裁判を受けた。短期間にそのような多数の人を集団的に軍法会議に付託し、予審調査や起訴状謄本送達手続きがきちんと行われたとは考えにくい」と述べた。さらに「軍当局が当時、警察の意見を受け入れ、判決内容を事前に整理したものと推定される」という「済州4・3事件真相調査報告書」の内容を引用した。

 生存する元受刑者たちは同日正午ごろから済州地裁ロビーに集まってきた。高齢で体が不自由な元受刑者たちは杖をついたり、車椅子に乗って裁判所に来た。療養病院に入院しているチョン・ギソンさん(97)とヒョン・チャンヨンさん(87)は、子どもたちが代わりに裁判に出席した。宣告時間が近づくと、明らかに緊張した表情を見せていた元受刑者たちは、約10分で判決公判が終わると、満面の笑みを浮かべて済州地裁の前に立った。彼らの前に横断幕が広げられた。「私たちはもう罪人ではない」

 「(海女たちが使う)網の中にずっと閉じ込められ、やっと解放されて、本当に晴れ晴れとした気分です。前科の記録も消え、ばあさんが元受刑者だった跡もなくなって、それが一番すっきりしました」。車椅子に座ったキム・ピョングクさん(89)が花束を持って明るく笑った。「無実の罪であらゆる拷問を受けました。今日のような裁判もなく、収監されました。それが胸のつかえになっていましたが、無罪判決を言い渡されました。これ以上何も言う事はありません」。パク・ドンスさん(86)が言葉を詰まらせた。

 裁判所は昨年9月、再審開始決定を下しており、検察はこれを“不服”としなかった。イム・ジェソン弁護士(法務法人ヘマル)は「当時、軍事裁判の総体的な不法性を確認したという点で、無罪判決よりはるかに進展したものだ。国家損害賠償請求訴訟を起こし、ほかの12人の生存元受刑者に対する再審請求も検討する」と明らかにした。
済州/コ・ハンソル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

曹渓宗総務院長のウォンヘン僧侶:「2019年を南北仏教交流の年にする」という抱負!

2019-01-18 07:24:47 | 世界平和を実現するために
韓国曹渓宗総務院長
「金剛山神渓寺でテンプルステイを推進する」

登録:2019-01-17 05:59 修正:2019-01-17 07:31

曹渓宗総務院長が就任後初の記者会見 
新年を迎えて金剛山民族共同行事で協議
          
曹渓宗ウォンヘン総務院長が今月16日、就任後の初記者会見で新年の構想を明らかにしている=曹渓宗提供//ハンギョレ新聞社

 「金剛山(クムガンサン)神渓寺(シンゲサ)で、南北仏教徒たちの合同法会を開き、これからそこでテンプルステイもできるように北側と積極的に協議していく」

 曹渓宗総務院長のウォンヘン僧侶は16日、ソウル鐘路堅志洞(キョンジドン)の韓国仏教歴史文化記念館で開いた就任後初の記者会見で、「2019年を南北仏教交流の年にする」という抱負を語った。ウォンヘン僧侶は昨年、宗団が積弊清算を要求した勢力と対立し、ソルジョン前総務院長が任期中に途中退陣した中で行われた選挙で当選し、11月に就任した。

 ウォンヘン総務院長は同日、すでに南北交流の歴史がある金剛山の神渓寺を中心に交流を拡大する考えを明らかにした。神渓寺は楡岾寺(ユジョムサ)、長安寺(チャンアンサ)、表訓寺(ピョンフンサ)と共に金剛山4大寺院と呼ばれた古い寺で、2000年6・15共同宣言以降、南北仏教界がともに復元に乗り出し、2007年に完工した。

 彼は「現在、韓国の140の寺で行われているテンプルステイ参加者のうち、仏教徒ではない人が70%を占めており、年間20万人の外国人が参加している」とし、「金剛山の神渓寺に(テンプルステイを)拡大すれば、相乗効果がさらに高まるだろう」と述べた。また「総務院長の就任当時、北側の朝鮮仏教徒連盟(朝仏連)カン・スリン委員長から祝いの手紙が届くなど、何回も書信を交わしており、大統領府の首席らとも話し合ってきた」と明らかにした。しかし、神渓寺以外に北側の寺へのテンプルステイの拡大については、「多くの財源が必要であるため、時期尚早だ」という反応を示した。彼は「北朝鮮で約60の伝統寺院が保存されていると聞いた」とし、「まず北側の寺周辺の緑地化が急がれるため、長期的に2億本の木が必要だが、とりあえず60万本を調達して森作り運動にもっと心血を注ぐ計画」だと述べた。

 「来月金鋼山で開かれる予定の『新年を迎える民族共同行事』で、朝仏連と神渓寺でのテンプルステイをはじめ、様々な交流協力事業について話し合うつもりだ。今年の釈迦生誕日は、平壌市内の寺で奉祝点灯式を行えるよう協議し、南北の伝統灯が一堂に会する展示会も推進する」

 外部行事としては北側との交流が中心だが、内部的には宗教団体内の反対勢力とも疎通がいつにも増して重要な時期だ。ウォンヘン総務院長もこれを意識したかのように「最近宗教団体で起きた対立によって、1994年宗団改革体制にこれ以上安住してはならず、改革仏事の成果のもと再び大きく一歩踏み出さなければならないことを痛感させられた」としたうえで、「『和合と革新委員会』や『文化暢達委員会』、『百万願力結集委員会』を発足させ、宗団の変化と革新を推進する」と述べた。特に、和合と革新のため、宗団内の懲戒者の赦免を取り上げた点が注目される。また、「故意に犯戒したり、法人を私有化して寺院の財産に大きな被害を与えたり、明らかに俗家に縁のある事例でない限り、懲戒事由を綿密に調べて、宗団が和合し、未来に向けて進められるよう、大赦免を宗正猊下に建議する案を議論する必要がある」と述べた。

 宗団出家者らの関心は、他宗教に比べて大きく立ち後れた僧侶福祉制度だ。ウォンヘン総務院長は「今年から教区とともに国民年金保険料の全額を支援し、予防医療サービスの強化に向けた精密検診支援事業も施行する予定だ」と述べた。

 ウォンヘン僧侶は「10・27法難記念館建設事業を本格化し、慰礼(ウィレ)新都市仏教文化遺産保存センターと世宗市(セジョンシ)伝統文化体験館を今年着工することを目標としている」とし、仏事計画も明らかにした。
チョ・ヒョン宗教専門記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする