文大統領
「金委員長の訪中は朝米会談の開催が近づいた兆し」
登録:2019-01-11 06:06 修正:2019-01-11 08:13
「金委員長の訪中は朝米会談の開催が近づいた兆し」
登録:2019-01-11 06:06 修正:2019-01-11 08:13
「近く朝米高官級交渉開かれるのではないかと期待」
「朝米首脳会談は非核化と相応装置を談判する席」
「終戦宣言すれば、北朝鮮も非核化を加速化するだろう」
「開城工団、金剛山観光の再開に向けて国際社会と協力」
文在寅大統領が今月10日午前、大統領府本館で年頭記者会見文を読み上げている。文大統領はその後、迎賓館に移動し、記者団の質問に答えた=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、年頭記者会見で「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の4度目の訪中は、第2回朝米首脳会談が近づいたという兆候であり準備行為」だと述べた。
文大統領は「金委員長と習近平国家主席の会談は、朝米首脳会談の成功にも肯定的に働くだろう」と述べた。そして、「近く朝米首脳会談に向けた朝米高官級交渉のニュースを聞くのではないかと期待している」と付け加えた。
文大統領は2回目の朝米首脳会談を「互いに可能なプロセスをめぐり、北朝鮮がいかなる具体的な措置を取り、米国がいかなる相応の措置を取るのかを談判する席」だと規定した。さらに「対北朝鮮制裁の早期解決のためには、まず北朝鮮が実質的な非核化措置を果敢に講じる必要があり、北朝鮮の非核化を促進・督励するために(米国の)相応措置も伴わなければならない」とし、「その点が第2回朝米首脳会談の最も重要な議題になるだろう」と指摘した。外交安保分野の高官は「制裁緩和問題が重要な議題だという意味だ」と説明した。
文大統領は「北朝鮮は制裁解除のために明確な非核化措置が必要であることを分かっており、米国も非核化措置を督励する相応措置が必要であることを認識している」と述べた。ただし、「(朝米が)長年の不信で、互いに相手を信じられず、相手が先に動くべきだと要求している」とし、「その隔たりのため、第2回朝米首脳会談がこれまで先送りされてきた」と指摘した。そして「その間に両者の接点がかなり作られたのではないかと思う」とし、「第2回朝米首脳会談が近く行われれば、その点に対する意見の接近があったと、もう少し肯定的に解釈しても良いのではないかと思う」と述べた。
文大統領は、終戦宣言を推進する意志も重ねて明らかにした。文大統領は「終戦宣言に基づいて敵対関係を解消しようという宣言が行われれば、北朝鮮も非核化を加速化し、平和協定も締結できるのではないかと思う」としたうえで、「時期は調整されたが、(終戦宣言)プロセスはまだ生きている」と強調した。これと関連し、「非核化の最終段階では、平和協定が締結されるべきであり、その平和協定には戦争に関与した国が参加しなければならない」とし、「その後の平和を担保するためにも、多国間体制が必要だ」と述べた。そして「ひとまずそのような道に進もうという政治的宣言として、終戦宣言を設定した」と説明した。
開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光事業と関連し、文大統領は「北朝鮮の『条件と見返りなしの』再開への意志を非常に歓迎する」とし、「これで開城工業団地と金剛山観光の再開のため、北朝鮮との間で解決すべき課題は解決した」と述べた。さらに「残りの課題である国際制裁問題の早急な解決に向けて、米国をはじめとする国際社会と協力していく」と明らかにした。金正恩委員長が1日、新年の辞で「いかなる前提条件や見返りなしに開城工業地区と金剛山観光を再開する用意がある」と述べたことへの“返事”といえる。事業再開に先立ち、北側が両事業の中断に反発して取った南側資産の没収・凍結措置の解除が必要だが、この部分はもはや問題にならないという判断もうかがえる。
文大統領は「開城工業団地と金剛山観光は南北いずれにとっても利益になった」とし、特に開城工業団地は「私たちがまともに進めた南北経済協力」だと強調した。そして「南北経済協力はこれまで北朝鮮への譲歩といった誤解も多かったが、開城工業団地で北朝鮮労働者たちが賃金で得た利益より、韓国企業の利益がはるかに大きかったことが明らかになった」とし、「(参加)企業だけでなく、企業に原資材を納品する後方経済を含めれば、韓国経済にも大きく役立った」と説明した。
文大統領は「中国を含む多くの国際資本が主導権を確保するため、競争的に北朝鮮に進出する可能性もある」とし、「韓国が時期を逃さないことが非常に重要だ」と述べた。そして「韓国経済が過去のような高度成長を遂げるのが不可能な状況で、南北経済協力は新しい画期的な成長の動力になるだろう」と強調した。
イ・ジェフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)