どこ吹く風

旅のことを主に書く。

ジューシー じゅーしー

2006年02月20日 07時45分57秒 | バリ
 バリも屋台が多い、道端でゴーゴーと唸り声を上げるコンロでミーゴレンを手際よく作っている。油を多量に使っているけど鍋でかき混ぜるとき麺から炎が上がっているのであの油も燃えてそれほど摂取せずに済みそうと思いながら見ていた。

 不思議なのは大きく丸いエビセンがご飯の上に乗ってくることだ。ライスとエビセンの組み合わせが分からない、エビセンの味が好きでないので何時も残していた。バイキングでは初めから取らなかった。

 珍しいものとして蛙のフライを注文した事がある、鶏のから揚げと変わらない味という印象だった。娘もよく食べた、お腹の下で足が開いている形で明らかに蛙と分かる、同行のご婦人たちはキャーキャー言うているが、勇気を持って口に入れたらアッサリ味にナットクしている様子だった。

 私はジューシー(雑炊)が好きなので食堂で注文してみた、もちろんインドネシアの言葉は数語しか分からないのでライスとかスープとかの英語を混ぜる。英語でも雑炊の作り方を説明するほどの力は無い。
身振り手振り英語日本語をあらゆる努力をしてウェイトレスに伝えた。みんなジューシーはは絶対に出てこないと興味津々で待っていた。

 注文した料理は次々出てきた、私はひたすら待つ、暫らくしてウィトレスが持ってきたものは紛れも無くジューシーだった。ジューシーがバリのレシピにあるかどうか知らないが雑炊は米文化の基本だよと子供たちに威張った。
今でも我が家の旅のエピソードの一つとして語り草になっている。

 ホテルは数室が一棟となっている平屋が点在し廊下は無く手入れされた花木が美しい庭園沿いを歩いて各部屋に出入りするスタイルだった。
部屋からロビーへ行くたびにメンバーの部屋付近から異様な臭いがする、ドリアンの匂いだ。私に食べさせようと買ってきたのとのこと、有志が集まったところで割って食べた。結論から言うと食べきれたのは私と・・・私だけだったかな。
買ってきた本人は溝に吐き出した、口に入れただけリッパというところか、残りの人は押して知るべし。

 私はマニラで数回食べたので味香りに慣れていた、初めて食べても美味しかったのに。味より臭いだろう、妻は喉の奥の臭いが何時までも無くならないと嗽やら飲物を何回も飲んでいた。口の中から臭いを無くそうとせずにドリアンの香りはあのようなものだと素直に受け入れた方が良い、そうすべきだ、そういうものだから。

 近頃香りが全く無いドリアンをスーパーで売るようになった。買った事は無いが匂いが無いドリアンなんてCM風に言えば、クリープの無いコーヒーなんて、ということだろう。
 ドリアンのお礼にマンゴスチンを買った、これは大好評だった、マンゴは美味しいがヤマトゥの半分近くは食べきれないという、ウルシ科の植物なのでしょうがない面がある。 しかしマンゴスチンは皆がみんな美味しいと言う、ただ食べ方というか割って中味を出すのが分からずに苦労するようだ。

 両手の指をしっかり組んで両掌で押しつぶすと割りに簡単に中味を取り出せる。あの真っ白いミカン状の実は外皮の暗紫色からは想像できない。一粒口に入れると甘酸っぱいジューシーな果汁が口に広がる、さすが果物の女王と呼ばれるだけのことはある。

 注)ジューシーとじゅーしーは、ジューシーはフツー通りのイントネーションでいい、汁気いっぱいのことで、
じゅーしー(雑炊)はウチナー訛りで発音する。中国語の四声で言えば三声の高さで一声のように発声する。