えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

よくわからないままに

2009年11月23日 | 雑記
気づくと一週間過ぎていました。
「過ぎた」の前にはかならず「一週間」とつくのが定例に
なりそうです。


・ベルギー近代絵画のあゆみ (損保ジャパン東郷青児美術館)
・特別展 根来 (大倉集古館)

など見に行ってまいりました。
大倉集古館はホテルオークラにはさまれた六本木の、大使館の並ぶ
一角にあります。異相です。中国風の石の大柱に支えられた門には
仁王像が並び、脇に達磨大師と鐘楼が控えめに坐っておりました。

根来は漆器の一派です。紀州の根来寺で生産された、朱色の漆器を
特にそう呼びます。
漆を何度もかけて磨き上げることで、朱塗りのおわんというものは
出来上がります。

茶入「薬壺(やっこ)」の、柿のような胴体の丸みがよいです。
手で何度も触れられたのか、ふちやフタなどのでっぱったところの
朱がへずれていました。

使われていたことは、ものとして大きなことだと思います。
手を経て残ったものの数の多さとそれに連なる人の数、
数でくくればひとくくりですが、こうしてガラスケースの中にあるということは、
いったんモノとして何かを終えてしまった、あるいは終らせてしまった、
ということなのでしょうか。

美術館にはモノの最後のためいきの気配がします。

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