えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

Part2:遊びの感覚(「真・三国無双NEXT(2011年12月発売)」)

2012年05月31日 | 雑記
先日の日記で書いた「真・三國無双NEXT」の遊びっぷりを細かく並べてみようと思う。
たった2時間でありふれた発見にとどまっているが、一つの見かたとしてここに置いておきたい。

ゲームを起動するなりロード画面が表示され、機械音が響く。
しばらく待つとKT(コーエーテクモホールディングス)のロゴが表示され、オープニングムービーが始まった。
小さい画面だというのに、武将の眉間のしわまで丁寧にくっきりと表示される。
まあ遊んでいる最中は背中しか見ないのでどうでもよい。

人様のデータを勝手に進めたくはなかったので、
メニュー画面から自由にステージが遊べるモードはないかと探したが、ない。
探した限りでは敵を倒して遊ぶモードは「演義モード」及び
「争覇モード」の二種類のみとなっている。
前者は以前のシリーズの「無双モード」に値する。三国志演義のストーリーに沿ってステージをクリアするモードだ。
一方の後者はシミュレーションゲームのように好きな勢力で中華全土を統一するモードである。
今回は持ち主が初期ステージしか遊んでいなかったため、難易度の低いステージを選択することができたものの、
仮にゲームが後半まで進んでいたら私は2時間近くも遊ぶことはできなかっただろう。
とまれ、持ち主の許可を得て「演義モード」で遊ぶことにした。

適当に装備を選び、説明書と首っ引きで出陣。基本操作は真・三国無双6に準拠しており、4までのシリーズに等しい。
タッチパッドとディスプレイを使ったアクションも用意されてはいるものの、使用するためにはゲージを溜めるなどの
条件が必要となる。
戦場に出ると敵はかなり密集しているように見える。
近づいて敵に攻撃。消音で遊んでいたためか、攻撃した時の敵の反応が薄い。
剣閃がひらめくたび紙でも切るようにさくさくと右端の撃破スコアがたまってゆく。
何を斬っているのかさっぱりわからない。マネキンが混じっていてもたぶん気づかないだろう。
気づくと撃破数が1000人を突破していた。
「真・三國無双3」の序盤ステージで撃破した200人程度に比べると圧倒的な数である(そもそも1000人以上敵が出現するステージが少ないが)。
こちらは戦闘がしたいのであって接待をしてもらいたいのではないのだが、難易度「普通」のせいだろうか。
もう少しまじめに殺しにかかってきなさいと敵に言いたい。

また敵から攻撃を受けてものけぞりなどの表現が少ない上、体力が画面に表示されないのは大いに不便だった。
ダメージを受けすぎると赤いウィンドウが画面中に縁取りのように表示される仕様だが、
視野が一気に狭まり周りが見えなくなるので余計窮地に追い込まれる。敵のAIよりよほど手ごわい仕様だ。

そんな状況を打開するためディスプレイに触れて必殺技を使うと、カメラが急に俯瞰状態になり
操作キャラクターを中心とした周囲が戦場から切り取られた。
背面のパッドを親指以外の指でたたくと、たたいた箇所に応じたディスプレイの箇所が炸裂し、敵が上部に吹き飛ぶ。
が、カメラが俯瞰のため浮き上がった敵の迫力が少なく、必殺技が終わるタイミングで地面に敵が完全に落下して
しまうため追撃も難しい。
そして見えない所から敵が登場。近づくと消える。5でひどかったのに、まだ治ってなかったのか。
撃破数には光学迷彩を装備した彼らも含まれているのかもしれない。

敵が消える拠点をいくつかつぶし、とぼとぼ戦場を歩いていると急に画面が切り替わり、一人称視点に変化した。
「奇襲」というイベントで制限時間内にジャイロセンサーを利用して索敵し、相手にタッチして倒すのが目的だ。
だが奇襲のくせに正面からしか襲ってこない。確かに奇天烈で珍妙な襲い方だが肝心の意表はまったく突かれない。
ステージ序盤だからなのだろうか、とことん人をなめた敵である。

一蹴して相手の本陣付近に行くと今度は異次元に放り込まれて武将と一騎討ちだ(確か華雄だったと思う)。
指をがしがしと機械にぶつけて押し切る。勝利を満喫していたら何故かNPCの「俺が倒した」発言が流れる。
私は何のために一騎討ちで戦ったのか。

結局兵士なのかマネキンなのかよくわからないまま、兵をひたすら斬って拠点を占拠し戦闘終了。
残ったのは作業をこなした時の疲労だった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

とても軽い触感(:「真・三国無双NEXT(2011年12月発売)」 )

2012年05月30日 | 雑記
先日ハードウェア好きの知人からPS Vitaを見せてもらったついでに、「真・三國無双NEXT」を遊ばせてもらった。
コーエー(現コーエーテクモホールディングス・以下KT)開発の真・三国無双シリーズは「真・三國無双3(2004年)」から
遊び始め「真・三國無双5 Special(2008年)」で遊び止めたため、本シリーズを最新機器で操作するのは初めてである。
昨今の無双事情には疎い。あくまで1プレイヤーの感想として受け取っていただきたい。

2011年に発売されたPS VitaはPSPの後輩にあたる。
新たに搭載された機能の白眉は、指で操作するタッチディスプレイとディスプレイの真裏に搭載したタッチパッドだ。
さらに方向を感知するジャイロセンサー(以下センサー)で傾けたり左右に振り回したりする動きをゲーム内に
反映することができる。
画面やタッチパッド、本体へ文字通り「触れる」操作がそのままゲームの動きに影響することを
「体感的」と呼ぶのであれば、同時に発売された「真・三國無双NEXT」はその触感を操作する端緒として
販売されたソフトウェアともいうことができるだろう。

さて、本ゲームをたった2時間近く遊んだ感想を先に書くと「めんどう」の一言である。

PS Vitaの機能を生かした箇所の動きだけを取れば操作性の不便は少ない。
タッチの動きに合わせて繰り出される斬撃や、センサーを利用して左右に機械を動かし索敵する動きはスムーズである。
だが面倒の大半はこれらの操作が、PS2から引き継がれた「真・三國無双2」以降の操作方法と対立することから生じている。

無双シリーズの操作の基本はスティックでキャラクターを動かし、ボタンを押して敵を攻撃する事が中心だ。
しかし今回はフィールドのキャラクターを操作していると、不意に画面が切り替わる。(予告なしでだ)
奇襲してきた敵をFPS視点で迎撃したり、一騎打ちをしたりと、スティック操作からディスプレイやタッチパッドへ
直接触れる操作をする画面へ移行するのだ。ディスプレイの外側に設置されているスティックとボタンから指を離し、
慌ててディスプレイへ乗せる操作がゲームの流れを止める。

指先を四方八方に滑らせて敵を倒す操作自体は新鮮な体験だったものの、失敗すればゲームオーバーの上
クリアするまで先に進めないというペナルティがつくミニゲームは決して爽快とは言えなかった。
何より成功してもベースのプレイに反映されるボーナス等の要素はなく、ミニゲームの戦闘における意味は薄いと感じた。

新機能のための行動を強要するゲーム性は、新作発表会のくす玉やクラッカーと大差ない。
新型機種を作って大いに技術を成長させるのは素晴らしいことだが、果たしてユーザーはそれを望んでいるのかどうか。
それにも増して、以前Wiiで「新型機種の操作を生かしたゲーム」を作りそびれたゲームメーカーが
また同様のつまらなさを演出してしまったというのが、2012年に入ってもキラーソフトに恵まれない
機種の運命を暗示していたようでなんとも悲壮な感がある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする