フェスティバルの臨時おもちゃ病院と2週連続の開院となった。
午前中は閑古鳥で、これは暇になるかなと思っていたら、午後からはワッと依頼が来た。(8件)
1.バーコード式カードゲーム
カードをスライドしても、何も反応しないという症状。
分解してみると、フォトインタラプタ(細いスリットから赤外線光が出る)で読み取る方式の様だが、LED側の電圧が低く、受光側トランジスタの波形も出ない。
内部マイコン(COB)の不良と思われ、修理不能と判断した。
2.トーキングウッディー
背中のリングを引いても音が出ないという症状。
分解してみると、内部接点が接触不良となっており、調整してOKとなった。
3.アンパンマンドライブ
配線が外れたという依頼。
配線接続して動作OK.
4.ハムスターのおもちゃ(白)
全然動かないという症状。
電池液漏れによる接点接触不良で、磨いてOkとなった。
5.ハムスターのおもちゃ(茶)
全然動かないという症状。
新しい電池を入れてOkとなった。
6.プレイメイト
英語教材で、カードがスライドしないので音声が再生されないという症状。
分解すると、伝達用のゴムベルト(2段伝達)2本がどちらとも劣化でグニャグニャになっていた。
軸間とローラー径を測定しCADでゴムベルトの長さを算出して千石電商にそれより小さい径のものを何種類か発注。
届いたので合わせてみる。
平ベルトφ90×幅5mmと角ベルトφ35×□5mm(製品は、これも平ベルトだった)が丁度良かったので取り付けて、問題無く動作した。
鋼球が転がっている使い道が分かった。中継ローラーの軸受けと固定金具との間に隙間が有り、ローラーにガタが生じており、ここに鋼球を入れることで金具で押さえつけられる。外れない様に平ギアの中心をさらってボールが受けられる様にした。
磁気ヘッドは消磁し、ローラー関係は専用のクリーナーで清浄した。
7.ラジコンカー
全然動作しないという症状。
まずは送信機を分解すると、今まで見たことの無い?一般のロジックIC(TC4069UBP)が使われている。アンバッファのINV×6個入りである。
インバータ発振回路の様である。
レバーの接点が接触不良を起こしており、これを治すと変調音が聞こえてきた。
【参考までに、TC4069UBPは手持ちが無いので、ICソケットに付け替えてTC74HCU04に差し替えて(回路動作電圧は5V安定化しているのでICの動作範囲内)みたら、これでも動作。だが発振周波数はずれるので調整が必要】
前後は動作するようになったがステアリングは動作しない。
変調音は聞こえて来るがステアリングの信号はかなり高い変調周波数である。
試しに、外部発振器で信号を加えて見ると前後は50Hzと100Hzの様で、ステアリングは1桁高そうだが、周波数可変しても動作しない。
受信機側を見てみるとステアリングモーターへの線が1本断線してたので接続するが左側が動かない。
基板のICを見るとこれも専用では無くLA6324(4個入りOP-AMP)を使っている。
想像するに、バンドエリミネーションフィルタで周波数を分別しているのでは無いかと思われる。
左側ステアリングが動作しなかったのは送信機側変調周波数がずれていた為で、送信機で左以外は固定抵抗になっているが、これは半固定抵抗になっており、調整したら正常に動作する様になった。
8.ラジコンカー
方向(ステアリング)だけしか動かず、前後が動かないという症状。
前後駆動モーターの片線が基板側で断線しており、接続して動作OKとなった。