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トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

1.5Vステップ・スイッチング電源製作

2011-12-31 19:17:00 | おもちゃ病院

15vsteppwrkiban 全国のおもちゃドクターから、ブログを見ての電源製作の問い合わせが多いので、「日本おもちゃ病院協会」の季刊誌にも製作記事を掲載する様、約束したものの、なかなか時間が取れなくて、タイムリミットの今年中ギリギリになってしまった。

シリーズレギュレータータイプのは資料が出来ており紹介したのだが、これでは電流が1A程度で、出力電圧が低いと発熱も多くなるのでスイッチング方式とした。一緒のおもちゃドクターには、以前メモで製作してもらったものの、現物調整でその場限りのものだったので、今回は、ちゃんと計算して回路図を作成したものの、使用したスイッチングレギュレータ(秋月から300円で入手出来るHRD05003E)の詳細資料(ADJ端子の内部抵抗)が無いので、試作して確認することにした。
Img_0977_rImg_0978_rImg_0983_r15vsteppwrkairo このスイッチングレギュレータは基準電圧が2.5Vなので、このままでは最低出力電圧が2.5Vからとなるが、5倍増幅のOP-AMPを入れることで最低電圧を0.5V(2.5V÷5=0.5V)に下げることが出来る。
切り替えも秋月で入手出来る安価(150円)なロータリースイッチ[RS-2688-0112-38N]を使用して、ユニバーサル基板にナット固定し、切り替え抵抗はスイッチ端子に直に半田付けする。ロック金具の位置で、任意の接点数で止められる。
電源ON/OFFはRC端子を使用することで、少ない電流で制御出来る。
Img_0981_r配線漏れなど有ったが、何とか動作。半固定抵抗で調整してやると、計算通りに近い各電圧を示し、安心した。抵抗は1/4W・5%偏差を使用。負荷は約8Ωを接続。マブチモーター負荷でも変動は無かった。
最低動作電圧は13.3Vと、意外と入出力電圧差は小さい。
入力保護用としてイーエレで販売(10個以上だと10円/個)されているローム製・過電流保護素子(ICP-N38)を使用した。
レンジ  実出力
1.5V   1.48V
3.0V   2.99V
4.5V   4.46V
6.0V   6.00V
7.5V   7.51V
9.0V   9.01V
10.5V  10.53V
12.0V  12.04V
Img_0984_rImg_0985_rImg_0987_rImg_0986_r心配していたのは、切り替え時、スイッチがその間オープンになるので、電圧が一瞬上昇する現象で、予想通りその現象が出た。
スイッチングレギュレータのコントロール端子と出力間に100uFの電解コンデンサを入れることで大分改善はするが完全には無くすことは出来ない。
1.5Vから3Vに切り替えた時、最大7.28Vに上昇(左波形)。
注意書きで逃げるしか無い様だ。
スイッチングノイズは12V出力時P-Pで264mV(左から2,3番目波形)。1.5V時は右波形で、スイッチング周波数も低くなる。
異常発振はしていない様だ。
最大出力電流は入力用のACアダプタ容量に関係するが、3Aまで使える。

1/3 皆さん参考になるコメント有難う御座います。
・コレクターさんから紹介の有りました共立エレショップで販売されている「ショーティングタイプ」RSL25-1-1-12ですと、問題解決出来そうで、価格も157円とそれほど変わらないので良いですね。この場合C3が不要になります。
・皆さんのアドバイスをヒントに、その後C3の接続箇所と容量をカットアンドトライしてみました。
OP-AMP入力に入れたのが良い結果となりました(インピーダンスの関係)。容量は大きくすれば確実ではありますが、電圧が安定するまで時間がかかります。オーバーシュートが無いギリギリが33uFでした。
出力電圧が高いほど、また高い電圧から低い電圧に切替える方が時間が掛かります。
回路図と基板配線図を変更しました。

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2011年最後の修理は不能、でも再利用したい

2011-12-31 18:35:00 | オーディオ

Img_0957_r Img_0958_r Img_0962_r Img_0969_r Img_0970_r Img_0971_r Img_0972_r Img_0973_r オークションでYAMAHAのパワーアンプを探していたところ、電源入らずジャンク扱いのA-70というのが安かったので落札。
電源が入らないというのは、今までの経験から治る確率が高いので期待したのだが、結果的にはダメだった。
フューズ(15A)が切れていたので、交換するも直ぐに切れてしまう。電流を測定すると5A以上流れている。このままにしていたら、L-CHアンプ部の抵抗が5本燃え、電解コンも1個吹っ飛んだ。半導体が壊れている可能性が大きい。
Img_0960_r赤い線の半田が外れていたが、これを付けても関係無かった。
電源がまた特殊だ。X電源と称するもので、この時代のYAMAHAアンプに採用されている。現代でいうスイッチング電源の様な考えで、直流出力電圧の変動を一次側にフィードバック(調光器と同じトライアックによる位相角制御)している。
よって、トランス単体にした状態でAC100Vを直に接続した場合、大電流が流れ、2次側電圧も想定した電圧の2倍近くなってしまうので、以前製作した調光器を経由してトランスに接続。
これだと、整流電圧は下がるがフィードバック式にしないと、高い電圧になってしまう様だ。
Img_0975_rImg_0974_r端子接続はラッピング配線となっているが、トランスの接続がしやすい様に小型ねじ端子に変更した。
結局、不良箇所が重なり、動作原理も理解出来ないので修理は諦めることにした。
電源回路の勉強にはなったが、私にとっては大きな損害額で、このままジャンク箱に入れるのも勿体無いので、バーグラフ式レベルメーターを活用して、先日入手したデジタルアンプをこの中に組むことを思い出した。
アンプ回路は取り外し、電源トランスも使えないので手持ちのACトランスを使用。整流、平滑回路はどでかい電解コンデンサ(15000μF×2)をそのまま利用することにする。
Img_0988_r Img_0989_r Img_0990_r Img_0991_r Img_0992_r レベルメーター回路も、単純に電圧を加えたものの動作してくれないので、トラブルシュートが必要の様だ。高い電圧が印加されたので、これによりICやトランジスタが壊れていると難しくなる。
A-50用の回路図は入手出来たのだが、これとは、少し違っている。

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