犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】なぜこれほどまで多くの古墳※ を築いたのか

2023年02月13日 | 日々是好日なり

 石川県にも2千ほどあり、日本全国には約16万基ほどあるという。
 墳丘長が200メートル以上の巨大古墳は37基もある。
 エジプトの最大のピラミッドの長さと同じほど。

 こんな大きなお墓を大量に造った理由はなぜか。
 考古学者・松本豊胤によれば「ため池造成や水田経営を積極的に進めた豪族たちが、自らが開発した地域を見渡せる場所に古墳を造営していった」ということだが。
 水田は凹凸のある土地を平坦に均し、余った土を運んで積み上げて山を造成して墳墓を造り、その周りにため池と水路を造ることで古墳が出来たとしても、
 それにしても、膨大な人力と費用を要したわけだから、これほど多くの古墳が造った理由になっているとは思えない。

 祖霊信仰が理由ではないか。
 「、、、、死者を悼むという目的のためだけではありません。死者は神になるという考えがあったからです。人は死んで神になる。神になって世を見守っている。そう信じられていたから、大事に葬り、あがめたのです。特にこの世で一つの共同体を率いた長に対しては、この信仰は強いものがありました。死んであの世に行っても、その御霊は神となって、この世にいたときと同じように共同体と結びついているのです。だから、前方後円墳のような立派な墳墓に葬られるのは共同体の長でした。、、、」
(出典:『日本の歴史、本当は何がすごいのか』p.75,田中英道)
 ということに納得した。
 祖先の人々は死んで共同体を見守る神々となるから、大変な労力もいとわず墳墓を築いたのだ。

※ 古墳:およそ3世紀から7世紀に築かれた墳丘状の墓
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