malのあっちこっちブログ

山・旅・料理。。。

気ままに、気張らず、、出来ることを、、、

古代エジプト展・・・

2012-08-01 23:18:01 | 美術館
ご存じ37mもあるパピルスの展示で世間をにぎわせている森タワーの美術館に行ってきた。

                                  

残念ながらパピルスは巻物ではなく、一枚一枚が保存しやすいようにカットされていた。




古代エジプト文明は前5000年頃に始まったらしい。

このころは有名なヒエログリフという文字?で記録されていたが、

今回の古代エジプト展のパピルスは前1000年から前300~400年の文明が展示されている。

このころの文字はヒエログリフから進化して、文字通り「文字」になっていた。

                                          

自然界にある生き物や形から発生した文字なのだが、何故アルファベットと漢字に分かれたのか不思議でならない。





外は連日30度を超す猛暑、背中から流れた汗がベルトの辺りに留まり、エアコンでも渇くことなく汗疹を作る。

かなり前から感じていたことだが、日本の夏は温帯のソレでは最早ない。

建物の外に出て店を探すことも躊躇があって、館内で探して入った店で驚くほどのんびり食事が摂れた。

                                         



そこから次のゾーンに移動するとき、宇宙船に乗り込むようなゲートを通った。 

                                    

街にはいろんなものがある。

フェルメール展

2012-03-12 14:55:56 | 美術館
会期が迫っていたフェルメール展に行ってきた。

                            

                            今回のチケットは2枚ともインターネットで購入、締めて2120円。
                            Good Jobである。




場所は東急BUNNKAMURA

                      

                      場所はいいけど、その分会場は狭い。


今回の出品総数は40数点、フェルメールも含めて10号前後の小作品が多かったので展示できた感じがするけど、

もうすこし、ゆとりをもった空間があれば、もっとゆったり観賞できるのになぁ~

ちょっと残念。



さすがに東急本店のウィンド、展示方法もオシャレである。

  

額装の絵が展示物ではなくて、その右下に半ば隠れるように立てかけてある「手紙を書く女」と「手紙を読む青衣の女」が

展示品なのだ。。。

この辺の展示方法もナカナカ・・・・・



「・・・青衣の女」はアムステルダムの美術館で修復されて鮮やかなマリンブルーになっていた。

これが、ラピスラズリのブルーなのだが、、、

修復されたおかげで、壁面の下色にあるブルーがはっきり見えていた。

                                      

3か所の○印のところにハッキリとブルーが見えていた。



もっと驚いたのが、右側にある椅子。

背もたれや、座面の側面に打たれてある真鍮の釘の頭までがハッキリ見えていた。



会場はモチロンおばちゃんとおじちゃんの見本市状態だったが、静かに鑑賞されていたっけ。。。


会場出口付近の土産店では、フェルメール全37点のデジタル処理された複製品が売られていた。

5cm四方を1400万画素の写真で撮り、それをデジタル処理してほとんどの作品が原寸で複製されていた。

複製するに当たっては、デジタル原稿をすべての所蔵美術館に送って複製状態の確認を取ってからの作業だったらしい。

この処理方法ですると、色の退色がほとんどないそうだとか・・・

人気の「真珠の耳飾りの少女」などは60人くらいの人が購買申し込みをしていたっけ。。。

世界中の美術館が所蔵しているフェルメールを、すべてその場所で見ることはできないけど、

せめて見たい1点を、その所蔵先で見てみたいなぁ。。。。。

ヨハネス・フェルメール・・・

2012-03-09 15:26:16 | 美術館
今年は空前のフェルメールブームだ。

今は、渋谷BUNKAMURAで3/14まで開催されている。

展示されている作品は

                 

                 手紙を書く女と召し使い

                              

                              手紙を書く女

                                           

                                           手紙を読む青衣の女

誰が付けるのか?この人の作品には「○○○の女」と言う題が多い。

宗教画や教訓めいたものではなくて市民層を描いた風俗画が多いせいだろうか。。。




このBUNKAMURAの後も6/30~9/17まで東京都美術館で



真珠の耳飾りの女

               

               ディアナとニンフたち



同じ時期に国立西洋美術館で

                    

                    真珠の耳飾りの少女

と続く。

さらに東京都美術館展は9月に神戸市立博物館へ、国立西洋美術館展は10月に九州国立博物館へと旅立つ。



興味があったのでちょっと調べてみた。

最初に日本で開催されたのは1968年

                         

                         前述の「ディアナとニンフたち」1点だけだった。

続いて1974年

               

               「窓辺で手紙を読む女」この時も1点

次が1084年。10年間日本には来ていない。

                            

                            「真珠の首飾りの女」とまたもや「ディアナとニンフたち」

そして、1987年と1999年に

                

                「手紙を書く女」

この間12年。全く人気のない作者としか思えない。

ところがこの間、ワシントンとオランダのハーグで95~96年に全35点中20数点が集まった大回顧展が開催された。


で、2000年の日本展では

                    

                    現存するフェルメール最初期の作品「聖プラクセディス」



天秤を持つ女

             

             リュートを調弦する女

                              

                              真珠の耳飾りの女

                                             

                                             地理学者

そして、

          

          恋文

5点中4点が初公開だった。

その後も2004年からは毎年のように



「絵画芸術」や

              

              「牛乳を注ぐ女」という初公開作品や

「窓辺で手紙を読む女」や「恋文」などが公開されていたが、今年のような開催は2000年以来となる。




フェルメールの作品は何度も盗難にあったものや、その時代の解釈や作品に込めたメッセージなどのちの批評家が色んなことを述べているが、

アタシ達が知っている作品以外にも面白いものがあるので紹介する。






眠る女

          

          婦人と召使

                    

                    「天文学者」この作品は「地理学者」と並んで男性像の単体では2点しかない。

                           

                           中断された音楽の稽古

                                     

                                     赤い帽子の女

                                               

                                               水差しを持つ女



紳士とワインを持つ女

          

          信仰の寓意

                    

                    「少女」この作品は雑な仕上がりから真作かどうかの議論がある

                              

                              「取り持ち女」どんな女ぢゃ?

                                        

                                        士官と笑う女



合奏

          

          音楽の稽古

                    

                    ワイングラスを持つ娘

                           

                           レースを編む女

                                     

                                     「マリアとマルタの家のキリスト」最初期の作品




デルフトの眺望

          

          ギターを弾く女

                    

                    ヴァージナルの前に立つ女

                              

                              ヴァージナルの前に座る女

                                        

                                         「ヴァージナルの前に座る若い女」なんて言う3連作もある。


そして、1658年作の

                  

                  「小路」この作品も数少ない風景画として割と見かける。



フェルメールの「青」はラピスラズリの青として有名だけど、どうやら青そのものにではなくて隠し味として壁などの下色としても使われていたらしい。

以前のブログでも書いたがラピスラズリの青では、どうしても薬師寺の平山郁夫の玄奘三蔵伽藍が思い浮かぶ。

楼蘭や敦煌で仰ぎ見る星空はきっとあの青なんだろうなぁ・・・・・         

古代オリエント博物館

2012-03-02 21:21:36 | 美術館
サンシャインシティ文化会館7階に行ってきた。

                              

エレベーターを降りると砂岩で作られた、それらしい導入部になる。

入り口には井上靖の書による館名がある。

                           


それらしい長い導入部を通って行くと

                        



チケット売り場とスーベニアショップがあり、そこの壁面にレプリカの



象形文字と

          

          フェニキア文字

                      

                      そして、楔形文字が掲示されている。

説明文には



んなことが書かれていた。



写真撮影ができるのはここまで。




入ると、いきなり正面にハンムラビ法典の書かれた実物大のレプリカがドドーンと建っていた。

聖書にある「目には目、歯には歯」の出自がハンムラビ法典にまで遡ることは良く知られたことだけど・・・

このことが「やられたら、やり返せ」と言っているのではない、と書かれています。

当時のバビロニアは、上層自由人と一般自由人、そして奴隷の三つの階層の別れていた。

そこで、この法典を作ったハンムラビは、法典の後書きで、

「強者が弱者を損なうことがないために、身寄りのない女児や寡婦に正義を回復するために、・・・、

虐げられた者に正義を回復するために、私は私の貴重な言葉を私の碑に書き記し・・・」と

明記されているそうです。

いつの世にも高い志を持った賢者はいるものですねぇ。。。



はるか悠久の彼方を思い描きながら、見て回っている傍を、、

ベチャクチャ言い合いながら見て回っているヲジサンとヲバサンの二人連れ二組。

あんた達うるさい!


すこしは周りに気を遣ったらどうなのよ!!!

真朱(まそほ)の夜明け -第3回 名家の逸品ー  ホテルオークラ

2012-02-27 21:36:17 | 美術館
先週の金曜に行ってきた。

                

名家の逸品は3回目になるだろうか・・・

今回のテーマは「真朱(まそほ)」と言う朱色。

近衛家・徳川家・伊達家・観世家・蜂谷家・千總西村家・永樂家と言う名家が持つ朱色の品々が出品されていた。



併設されていた「人間国宝の美と技」展

こちらは、陶芸の酒井田柿右衛門、有機織物の喜多川俵二、螺鈿の北村昭斎、木工芸の中川清司、村山明

竹工芸の早川尚古齎、桐塑人形の林駒夫、截金の江里佐代子、友禅の森口邦彦などの逸品が展示されていたのだが、

それこそ逸品で、中川清司氏の神代杉を使った木画と呼んでいる木工品の手の混んだ細かい細工や、

早川尚古齎氏の美しい竹細工、林駒夫氏の何とも言えぬ風情の桐塑人形と和紙の着物、そして江里佐代子氏の截金と

呼ばれる微細な細工の金属加工などなどに心を掴まれた。

故人となった早川尚古齎氏や江里佐代子氏などの作品がもう見られないのは残念なのだが、中川清司氏などは京都の

工房に全国の指物師の希望者を集めて技術の伝承を進めておられる。

数千年も土中に埋まっていた神代杉が、空気に触れて灰色に変色し、その狂いのなくなった美しい年輪を生かして

作りこまれる木製品は最高に美しい。

「真朱(まそほ)」も良かったけど、男のオイラには、、こっちが嵌った。。。




ホテルオークラのロビーには、この時期お雛様が飾ってあった。

大倉家の雛らしい。

             

             お内裏様や

                       

                  お雛様

                          

この呼び方でいいのかどうか知らないが、歌の歌詞でもこのように謳われているんだから間違っていたら作詞者の責任にしてしまおう。。。



要するに、お内裏様やお雛様よりも、三人官女のこのオバサン・・・

                                

ナンカめちゃめちゃ目立とうとしていません?




年に一回?のオークラでは、決まって桃花林に行くのが決まり?


今回は前回食べられなかった「五目焼きそば」が目当て。

                              

美味しい黒酢?をタップリかけて食べる。

んが、、、昔食べてた別の桃花林の方が旨い・・・?



試しに。シューマイも注文

                 

                 形はともかく、こっちは結構勝負できそう・・・


仕上げは

         

         杏仁豆腐のレモン絞り・・・これはマジ旨い。

         今度、作ってみようかなぁ・・・・・

棟方志功展と・・・

2012-02-14 21:07:20 | 美術館
先週、行ってきました。

               
               描かれている四文字は「乾坤無妙」



20代の初めに出会ってから、棟方志功の版画には惹きつけられるものがあった。

倉敷の大原美術館には棟方志功の作品と棟方志功が影響を受けたと言われる、民芸運動の濱田庄司や河井寛次郎の陶器がある。

陶器好きのアタシには好きな場所だ。

遠い場所なのだが、20代には各駅停車を使って2,3度通った覚えがある。




22のころ、自分でカウンターバーを設計したことがある。

その時、その店に合う食器を揃えたくて益子に何度か通い、すべての食器を益子で揃えた。

そのころ、益子で濱田庄司やバーナードリーチを知り、やがてそれが倉敷へと繋がった。


もともと棟方志功は油絵を描いていたのだが、やがて板画に捕まり、国際ビエンナーレでグランプリを受賞するまでになった。

国内よりも海外での評価の方が高い人でもある。

仏教への造詣も深く、倉敷にあるものはそういう板画が多い。

「菩薩、菩薩、我こそ菩薩、観世音菩薩」

棟方志功の板画に描いてあるこの言葉は忘れられない。



そんな棟方志功なのだが、倉敷以外でどこの美術館が収集展示しているのかを知らなかった。

今回の画展も、恐らくアタシの知っているものの系統だろうと思っていったのだが・・・・・・・

頭をひっぱたかれた。



展示品の中には二菩薩と十大弟子のように知っているものもあったが、それを含めて2、3点だけだった。

あとの作品のほとんどが、棟方志功のパトロンでもあった京都の出版社の経営者である山口邸の板戸や襖などに

描かれたものだった。

油絵、水彩画、墨絵、墨書、板画とどれもが猛烈な迫力で迫ってくる。

板戸などに描かれたものは、建具が吊られた状態で書いてある。

墨が垂れているのだ。

下書きもなにもない。自身の思いをぶつけた作品の持つ迫力に圧倒された。

そして、この作品のほとんどが三重県菰野にあるパラミタミュージアムの所蔵となっていた。

展示巡回で留守も多いのだろうが、今度はこのミュージアムで見てみたい。



わき道にそれるが、司馬遼太郎の「街道をゆく」と言うシリーズをご存じの方も多いと思う。

この本の挿絵を描いていた須田刻太と言う人が居る。

何故だかはわからないが、アタシはこの人と棟方志功が重なって仕方がない。



帰り道、日本橋でカレーを食べた。

                    

                    別にどうってことない話で、この冬空に汗をいっぱい掻いちゃったってこと。



っで、神田まで歩いて、今度は水道橋に向かう。

目的地は後楽園球場。

野球じゃなくて、、、

               

               タイトルはテーブルウエア・フェスティバルだけど、要するに全国の食器が一堂に会するのだ。

その土地に行かずとも、この日、ここに来れば全国の陶磁器が見ることができる。

19時閉場なのだが、追い出される感じでぎりぎりまで見て回った。



今年はここで見つけた山形の青龍窯に行ってみたい・・・な。。。

空海と密教美術展

2011-07-26 20:48:45 | 美術館
先週、「字」と「仏像」を観に行ってきた。

夏休みのせいか、平日だと言うのに開門前からかなりの人が並んでいた。



少し腹が立った事があったので、国立博物館の関係者の方に一言。

入場券を持っていても持っていなくてもそれぞれ別の場所に並んで時間が来るのを待つ。
ところが、圧倒的に入場券を持っている人が多いせいか時間前に場内に導きいれて整理を始めた。
ここで、入場券を持ってなくて発売窓口に並んでいたアタシは疑問を感じた。

同じ時間に来て並んでいるのに、入場券を持っている人が優先されるのはおかしいんじゃないか?って。。。
発売窓口は時間が来るまで開かなかったので、券を買えた時には入場券を持っていた人たちは既に建物の中に
入っていた。

沢山の係の人が働いていたのに、購買窓口だけが時間まで開かないのは、入場券を持たずに購買する人々に対する
絶対的な差別だ!・・・・・

って感じたのはアタシだけかなぁ・・・




ちょっと面白くない思いで平成館に向かった。



外には展示物の大きなポスターが貼ってある。



このハンサムなお方は「帝釈天」だ。






空海、弘法大師は真言宗の開祖であるから
仁和寺、醍醐寺、金剛峰寺、東寺、善通寺、神護寺等々から国宝や重文がたくさん集まっていた。

中でも「灌頂歴名」と言う書物の中に最澄の名前があったのは、この二人のいきさつを考えると
中々意味深いものがあった。


平成館を出て、食事の後で敷地内の表慶館を通って



常設館の法隆寺宝物館にいった。



中の展示物の中で、この半跏像がユーモラスだったので一枚。



半跏像と言えば、中宮寺や広隆寺が余りにも有名だし、華奢で繊細な像なのに比べて、
この半跏像は、「見られすぎて疲れちゃったよ・・・」って感じのポーズが良かった。。。