読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

「房総のむら」を訪ねて

2012年12月06日 | 里歩き

「千葉県立房総のむら」の古墳群に感動
  我孫子駅9時10分成田線4番線に集合。
  30分ほど電車に乗って安食駅に着くと1時間に2本しか走っていない「千葉交通」龍角寺車庫行きの
 バスに乗る。今冬一番の寒さという触れ込みであったがそれほどの寒さでなく助かった。

  ボランティアグループの文化活動の一環としての見学会。今回は 栄町にある千葉県立「房総のむら」を
 訪ねた。
  むかし子どもたちを連れて「房総風土記の丘」を訪ねた記憶がある。多くの古墳をみた記憶しか残ってい
 ないが、今回は幹事の用意してくれた資料やインターネットで多少予習をしたし、案内・解説をして下さった
 大久保さん(町観光協会理事長)の懇切丁寧な解説で、ここ下総北部は考古学上高く評価される龍角寺
 古墳群がまだ手つかず状態の古墳が多く残されており、今後発掘が進められることによって新たな発見
 が期待されることが分かった。

          
       入り口                  唯一のレストラン            管理棟

  「千葉県立房総のむら」はかつての風土記の丘(古墳群)に加えて、江戸時代の房総の武家・商家・農家
 の展示、伝統的な生活様式や生活技術を再現し、直接来館者に歴史を体験してもらおうとする体験博物館
 である。

  「風土記の丘資料館」
  旧石器時代の出土品、縄文・弥生・古墳時代、奈良・平安時代など原始時代、古代の生活の様子を展示
 してある。また県内の古墳や古代の寺の出土品・資料などが展示されている。

             
        資料館              館内の一部

  「ふるさとの技 体験エリア」
  江戸から明治時代初期あたりの房総の・商家・農家・武家屋敷などを再現し、そこで実演や技を直接体験
 出来る一角である。鍛冶屋・木工所・畳n屋・瀬戸物の店・薬の店・川魚の店・酒・燃料店・菓子屋・お茶や
 ・本・瓦版の店・細工の店・呉服屋・小間物の店・そばや・めし屋や等々体験が楽しい。

             
         体験エリアの店                   体験エリアの商家の町並み   

   

  「龍角寺古墳群」
  近くにある龍角寺は和銅2年(709)の伽藍跡が発掘されており創建時期としては関東屈指の古刹。
 薬師如来座像がご本尊(天台宗)。昨年の震災で本堂再建中のため拝観は省略した。

  印旛郡栄町と成田市に広がる印旛沼北西部の下総台地に114の古墳が確認されている。龍角寺参道
 の沿ってある塚との判別が難しく数は不確定要素があるとのこと。
  多くは古墳時代後期から終末期の古墳と見られている。いずれにしても6~7世紀ころの古墳が一地域
 にこれだけ多く散在しているのは珍しい。円墳が71基、前方後円墳が37基、方墳が6基である。出土品
 から大和朝廷との結びつきが深い豪族が存在していたことをうかがわせる。
 
  もっとも大きな古墳は方墳第105号「岩屋古墳」で、高さ30m(一等三角点がある)一辺103mの方墳で
 我が国の古墳では最大のものとされる。なお奈良時代あたりに盗掘があったと見られこの古墳からは出土
 品はない。 
  いずれにしても下総の地に、大和朝廷時代の墳墓として奈良あたりの陵墓の規模を凌ぐものがあったと
 いうことは感動的である。

                
        我が国最大 岩屋古墳                          使われている筑波山石          玄室の内部

              
      みそ岩屋古墳(106号)       玄室の内部

  円墳101号古墳は発掘の結果埴輪など多くの出土品があり、発掘後埋め戻し復元した。そして実物大の
 模型を出土した位置に展示してある。 

       
        101号古墳(円墳)          副葬品の埴輪

  何しろ114の古墳のうち7割くらいがここ「房総のむら」の域内にあるということで、あちらこちらに小高い丘
 があって、「昔の人の墓です。登らないでください」と書いた看板がある。

  「移設した農家・講堂」

 <旧御子神家>


         

 <旧平野家>
 
         

 <旧学習院初等科正堂>

      

  (以上この項終わり)

   

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皇居周辺の紅葉を観る

2012年12月04日 | 里歩き

皇居内堀と東京駅周辺
  思い立って東京駅周辺の紅葉の姿を見に出掛けた。
  きっかけはTVで気象庁が東京のイチョウが紅葉したと発表したというのを観て懐かしくなったから。
 気象庁は桜と同じように自分のうちの近く(お濠端)のイチョウを定点観測樹にして、東京の全体を代
 表させている。

  確かに和気清麻呂の像が建っているポケットパークにあるイチョウ(これが定点観測樹)は実に見事
 で感動的だった。しかしそのほかの街路樹はまだ緑が多く残りこれからという感じの木が多かった。
 東京駅の並木はかなり葉が落ちて盛りを過ぎた様子がうかがえた。

              
             気象庁の定点観測樹        三井物産の池の端            大手町              大手濠・竹橋方面

  
              
       桔梗濠・皇居大手門         東京銀行協会会館       和田倉濠・大手町方向を観る      新丸ビル方面


  一緒に行った家人は東京中央郵便局から三菱ビルの裏通りに入った街路の表情がが何とも言えない
 風情で、これは丸の内から大手町に掛けてのお濠端の光景と合わせ世界に誇る景観である、としきり
 に感嘆していた。

              
        皇居前広場から         皇太子ご成婚記念・和田倉噴水公園を経てパレスホテルを         丸の内方面へ 
   

              
         新装なった東京駅・東京ステーションホテル                                丸の内北口ホール天井        

           
       丸の内南口ホール天井       三菱裏通り              人気の築地場外市場

  折悪しく冷たい大陸からの寒気団が押し出して来た日で一時小雨も降ったが、新装してこのところ
 人気の東京駅周辺は大変な人出だった。その足で築地に出掛け場外市場でお節の食材を買い求め
 るなどして帰った。

  (以上この項終わり)

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東福寺の紅葉を描く(水彩画)

2012年12月01日 | 水彩画

東福寺の通天橋

  
   CLESTER F8

  11月半ばの京都の紅葉は少し見頃としては早すぎた。今年は全国的に紅葉が10日ほど遅れている
 らしい。
  それでも紅葉の名所のひとつ東福寺の紅葉はまだ緑葉を残しながら、黄色は黄色、赤は橙色から赤へ、
 それぞれ微妙なグラデーションで見る者を楽しませていた。カナダやアメリカでも紅葉は見られるが日本の
 ようにグラデーションの美しさはないように思う。多分気温の変化の度合いが違うからだろう。
 
  時間の都合で現地でスケッチというわけにはいかなかった(三脚を使った撮影、絵を描くことはご遠慮願
 いたいとあったと思う)。
  絵はがきにも見られる東福寺の紅葉のベストショットポイントで撮った写真を元に、その時の感動を呼び
 覚まして絵を描いた。

  遠景になる通天橋は橋の内部に紅葉を愛でる多くの人々がいて、それぞれの服装の色があるのだが、
 遠景ということでもあり色はなくした。(多少色があった方がいいのだろうか。)
  紅葉はいろんなタイプがあり、同じ木でも陽のあたる枝と下の方ではまるで色合いが違う。葉の一
 枚一枚の色が違う。しかも色合いも明るさも色の濃さもグラデーションを伴う。これをどう表現するか。水彩
 画特有の滲み、ぼかしを駆使できる場面かもしれないが、時術的に全く自信がない。
  構図的に左に樹の種類は知らないが肌の白っぽい木があってこれを取り込んだ。また背景に常緑樹の
 一群があって、その手前に黄色の紅葉を持つ木があって黄色い葉が浮かび上がって効果的があった。
 (マスキングを用いた)
                                                       (以上この項終わり)

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