JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

うかつでした、CM字幕放送の記事で気づく

2013年04月27日 | Weblog

 今日の「赤旗」「放送と障害者みんなでテレビを」の③で、「花王」のCMに字幕が着いていることを見た方の喜びの声が紹介されていました。
 うかつなことに、私は韓国ドラマなどで字幕を見ながら見ていたのですが、CMのことは気がつきませんでした。
 「赤旗」は普及しない問題点などを解明しています。


放送と障害者
みんなでテレビを試験的段階から本格的放送へ
 広島市に住む聴覚障害者の内野健一さん(68)は先月、あるテレビ番組のCMに目がくぎ付けになりました。「CMに字幕が付いていたのです。本当にうれしかった」
 放送全体の約2割を占めるCMに字幕が付くことは、内野さんら聴覚障害者の願いでした。地デジ対応テレビでは、リモコンの「字幕」ボタンを押せば字幕を映し出せます。
 実施はごく一部
 しかし、現状はごく一部の企業が試験的に放送している段階です。字幕付きCMが初めて放送された2010年3月から昨年12月までの間に実施されたのは、キー局のわずか8放送枠しかありません。
 字幕付きCMに取り組む現場はどうでしょうか。
 大手メーカーの「花王」では、11年から480本の字幕付きCMを製作。そのうち約200本を試験放送してきました。現在、同社の提供する番組「Aスタジオ」(TBS系)と、「あすらろラボ」(フジ系)のCMに字幕を付けています。
 同社の字幕CMプロジェクトチームのメンバーは、「試行を重ねてきたなかで、トラブルは1件もありませんでした」。聴覚障害者の意見を聞きながら、字幕の位置など工夫を重ねてきました。「視聴者からも『感動した』『家族や友人と話題にすることができた』など大きな反響が寄せられました」と、本格的な放送に向けて自信を深めています。
 1社提供番組で
 ただ同メンバーは「基本的に、花王1社が提供する番組でなければ字幕を付けられない」と言います。例えば、A社のCMに字幕が付き、続いて流れるB社に付いていない場合、A社の字幕がB社のCMに乗ってしまう「事故」をテレビ局が心配しているためです。
 難聴者も健聴者も同じ
 もともと、字幕付きCMが普及していない要因の一つに技術的な問題がありました。テレビ局では、番組とCMの送出系統が分かれCMているため、2010年以前はCMのシステムから字幕を流すことができませんでした。
 日本民間放送連盟(民放連)は、10年から検討を開始。字幕が付いたCM素材を確実に
流すシステムを構築するため、在京キー局を中心に試験を続けてきました。今年4月1日
には、「字幕付きCM素材搬入ガイドライン」を公表しています。
 民放連の本橋春紀業務部長は、「放送局側の受け入れ体制が整うまで、まだ時間がかか
る」と説明します。放送局に搬入されるCM素材は、毎月100本以上。「それらに字幕
が付いた場合、内容や表示が適正かどうか局でチェックしなければ放送できません。人手
もかかるし、地方局では設備の準備がまだできていない状況です」
企業にも温度差
高齢化が進む中、日本の難聴者人口は2000万人ともいわれています。花王のプロジェクトチームのメンバーは「今後、ますます字幕放送は有効な手段になる」と確信していますが、リモコンが複雑で、字幕を出す方法を知らない人も多い」と指摘します。
 また、企業側の受け止めの温度差も感じています。「うちのチームを視察に来た会社の担当者は熱意があっても、社に帰ると。゛CMは音がなくてもわかる”と言われるそうです。やはり、聴覚障がい者の方とじかに接しなければ、情報が得られなくて傷つく気持ちが想像できないのかな、と思います」
 冒頭の内野さんは 「CMが商品を購入するときの一つの判断材料になることは、難聴者も健聴者も同じです。CMを流すテレビ局や企業は、私たちの存在を無視しないでほしい」と訴えています。
(第4回は5月1日付)