JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

さらに広がった問題意識 「知の巨匠加藤周一」を読んで

2011年08月01日 | Weblog

世田谷文学館の事業としての講演会の記録で、加藤周一さんの事業を顕彰する催しとして実現し、草野昭正氏の編 岩波書店から出版されています。
 講演者=執筆者は、大江健三郎氏、姜尚中氏、高階秀爾氏、池澤夏樹氏、海老坂武氏、山崎剛太郎氏、清水徹氏そして、草野昭正氏となっています。
 「赤旗」学問・文化欄「朝の風」には、学問・知識人の紹介がよくされていたのですが、私にはほとんど興味がありませんでした。
 加藤周一さんも「夕陽妄語」(せきゆうもうご)・・・・ずーと(ゆうひもうげん と思ってました)なども紹介されていたのですが、こうした知識人もいるんだなあくらいでした。
 靖国史観や憲法9条改悪の動き、侵略戦争美化の教科書採択の動きの中で、日本人とはなにかという問題意識から、最初は、司馬遼太郎氏の日本人論など数冊読んだのですが、がっかり。
 次に、鶴見俊輔氏を読んでみると、加藤周一という人物が出てきました。
 
 海老坂武氏は、加藤周一さんの「運命」という小説が素晴らしいとわかったのは、ずっと後になってから・・・その理由はフランスの生活、建物、食事など言葉で言われても分からなかったからと言っています。
 不破哲三氏は、マルクス・エンゲルスの古典を理解する前提として、その時代背景、単位などを知っておくべきだと、今回の古典講座の一回目に述べています。
 
 3人の方が、加藤周一さんのカトリックの洗礼を受けられたことについて書かれています。
 清水氏は加藤氏が「母も妹もカトリックで、自分一人が無宗教を貫けば妹も困るだろう。母がもし生きていたなら、私が入信しなければひどく悲しんだろう、自分はカトリックに対する共感は十分にある。何もわざわざ母を悲しませ、妹を困らせることをしたくない」と話されたことを紹介しています。
 私は無宗教ですが、その気持ちはわかりますし、なにか、あかい気持ちになりました。
 
 

「経済成長に妄執する指導者層」と 毎日新聞 山田孝男氏

2011年08月01日 | Weblog
 今日の「毎日新聞」風知草欄で、山田孝男氏は、エコノミスト下村治氏を取り上げています。
「自民党の高度成長政策を支える最大の理論家だった石油ショック(73年)以降は「ゼロ成長」論のの旗手。」「アメリカの強欲資本主義と日本の卑屈な追随を徹底批判した」と紹介しています。
 そして最後に「集団ヒステリーを状態に陥っているのは「脱原発」指向の世論ではない。経済成長に妄執する指導者層である。」と書いています。
 

母親大会での吉永小百合さん

2011年08月01日 | Weblog

 今日の「赤旗」に日本母親大会の記事が出ています。「核兵器をなくそう」「原発からの撤退を」合い言葉に広島で開かれていました。
 女優の吉永小百合さんが、語っています。

 「赤旗」より
「原爆詩」の朗読をライフワークとしてきた女優の吉永小百合さんが31日、日本母親大会に参加して「原爆詩」を朗読しました。
 吉永さんは「私が広島、原爆に向き合ったのは、21歳のときの映画『愛と死の語録』でした」と語り始めました。
ドラマ「夢千代日記」で胎内被ばくした女性を演じた縁で知り合った被爆者の団体から原爆詩を朗読してほしいと頼まれたことなどを語ったあとに、次のように話しました。
「3月11日に大震災があり、福島の原発で大変ながありました。原子力の平和利用という言葉がありましたが、そのことを私はあいまに受け止めていたと思いました。
高速増殖炉もんじゅは危ないと思い、廃炉の運動にかかわりました。
 原子力発電のことをもっとしていればと思います。
核兵器はなくなってほしい。日本のような自身多い国では原発はなくなってほしいと思っております。東北からいらした方もいると思います。いろんな思いを込めて、祈りながら」
 吉永さんは、峠三吉の「序」をはじめ六編朗読。最後に地元の基町小学校の児童や母親大会記念の合唱団らと「折り鶴」を合唱しました。