『元就』というラーメン屋さんを気になっていた。
舟入町を通ったときに見かけたのです、『元就』という店があるのです。
人気なのか、通りがかったときは「売り切れましたごめんなさい」みたいな感じの表示をしたクローズ状態。
行ってみたかった、なんて話題を職場で出して、そしたら同僚Uさんが段取ってくださり課のみんなで行くことに。
行く日取りを決め、メンバーを集める(といっても課内の声かけである)。
「あそこどんぶり飯もあるんですよねなんでしたっけ」「豚メシでしたっけ」と会話に花が咲く。
しかし、その会話に咲く一輪の花もやがて散るさだめであった。
花の命は儚いのだった。
元就に行くその当日。
仕事をあまり残業せず切り上げる。
とことことこ。
川を越え通りを越え、僕らの街にやってきた元就さんへやってきた。
『麵屋 元就』
http://www.menyamotonari.com/sub4.html
最寄り駅: 舟入本町駅から29m
TEL: 082-295-9599
住所: 広島県広島市中区舟入本町12-21
営業時間: [平日]
11:30~15:30 18:00~22:00
[日・祝日]
11:30~16:00 18:00~21:00 ランチ営業、日曜営業
定休日: 木曜日
店内は、自販機制度。
そうは言わないかもしれない券売機で食券を買うスタイル。
「つけ麺が有名だぞ」みたいな話をY上司から事前情報として聞いていたためにつけ麺にしようと決めていた。
つけ麺も種類いくつかある。
『元就つけ麺』と『武蔵つけ麺』、あとその派生だ。
元就つけ麺と武蔵つけ麺は何が違うのかはわからない、武将と剣豪の違いであるかもしれない。
「特盛にしましょうムシマルさん」
あ、はいとKさんの提案にこたえる。
特盛があるのかーコレかなと「特元就つけ麺」みたいなのを頼む。
武蔵ラーメン頼む人など様々注文。
靴を脱ぐ。座敷席に着く。
まだ早めの時間だからかお客さんはそれほど。
店主とウェイター的な方の2人で回している様子。
会話をしていると、隣のテーブルから主な発見区域:ご家庭であるところの茶色い昆虫を話題にしている方々がいる。
誰だろうと思って見ると知っている人だった。
ショッキングなことである。
Y上司から「店主は頑固な職人」的表現を事前情報で聞いていたのでどんなもんかとちょっと店主の顔を見てみる。
・・・・・・・・厨房で麺茹でしている店主を見た。
しかし考えてみれば麺茹でやら湯切り作業中やらではみんな寡黙に職人っぽく作業をされるものである(えへへと愛想よく麺上げされている人をムシマルは見たことない)。
どんな店主でも職人っぽく見えるシーンだけ見てしまった。店主を見るタイミング、間違えたかも。
出てきた。
左がつけ麺、右がラーメン(わかりやすいですね)。
「ムシマルさん、これ特盛じゃないですよ」
あれ?「特つけ麺」頼んだのに。
「特」って書いているのって「特盛」の意味じゃなくて具が特製って意味なのか?
「僕も特盛食べようと思ってムシマルさんのと一緒のにしたんですけど、だまされました」
ええ!元就ビギナーすよムシマルは!
なんにも知らないで買ったのです作為性はないのです。
「ラーメンをシェアしよう」とY上司。
ラーメンはとんこつしょうゆっぽい。
チャーシューも3枚、等間隔に配置されている。
小皿をみんなに配分いただいて、すする。
わんこ麵のようなかわいらしいスタイルである。
『一杯の武蔵ラーメン』というタイトルで読み聞かせをすれば全日が泣く可能性がなきにしもあらずである、いつだって可能性はゼロではない。
ほぼゼロであるゼロ近似値、四捨五入したら無であるが。
おいしい。
ネギまみれであるけれどネギに負けていない麵とスープ。
麺がおいしい気がするよ、具体的に語れる言葉はないけれど。
スープのなかで魚介のダシ力(ぢから)が思うがままにあらぶっている。
スープの味が麺まで乗ってくる。
(広島で最近ちゃんとしたラーメンをいただいてなかったから、うれしい)
なんとなく麺類を食べるときは汁なし担々麺率が高くなっていた。
豚骨系と魚介系の二刀流、これが武蔵か!
(違いました店主が東京にある『麵屋武蔵』で修業してそれ由来とのこと)
「ムシマルさん、自分が頼んだ『豚めし』ちょっと残してくれたらこれ食べていいですよ」
まじで。ありがたい。
ブログに寛容な課なのである。
ばくばく。
ネギと、豚肉で作ったそぼろのような肉。シンプルなそれをいただく。
あ、おいしい。おいしい!
ジャンクなおいしさの極北である。
味の染みついた豚肉に、ネギが香ばしさでシンプルな足し算および掛け算。小2でもできる計算式。
それをご飯が受け止めている。白米があってこそ肉が存分に猛威を振るう。
これはいくらでも食べられる。
どんぶり飯にしてオニギリにもしたい、
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全部食べてしまった!
人のご厚意で食べさせてくれたものを跡形もなく食ってしまった!
ワンピースの四皇みたいである、無理やりポジティブに言うと。
ネガティブな言葉で言うと食の「庇を借りて母屋を取っちゃう」ひとである。強奪者である。
残しておく気持ちをどこかに置いてきてしまった!
なんもかんものこと一切をサパッと忘れて食べてしまっていた。
いやこれは反省事項だ。
「外人さんズボンにビールをひっかけ事件」以来のやらかしである。
こっちの方が情状酌量の余地少なめ。
おいしいけれど、業が深くなった元就でした。
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食いしん坊キャラになってしまう。