2006年10月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
ミューズ音楽館からの発信情報  ミューズのHP  http://www.muse-ongakukan.com/

 



渡辺なつ実です。

昨日は、しらかわホールでの山下和仁ギターリサイタルを聴きに行ってきました。
大好評を博した去年のリサイタルはソロのみのプログラムでしたが、今回は山下氏のファミリーによるデュオ、カルテットも加わります。

残念ながら第1部のコンポステラ組曲、グリーン・スリーブスは聴き逃してしまいましたが、第2部からのプログラムも充実した内容で、今回のリサイタルの目玉である山下ファミリーのアンサンブルに特に魅かれました。
カルテットでの藤家さんの「かさね」の演奏。それぞれが出す音色に違いはあるのですが、カルテットとして融合し、全体的にやわらかく雅な響きが独特の音の空間を作り出していました。
小曲集「彼女らの美しき生活」は山下和仁氏と長女の紅弓さんとのデュオによる演奏でしたが、こちらがまた圧倒で、イメージが沸いてくるような美しい小品を色彩豊かに演奏するその響きに惹き込まれてしまいました。

ギターリサイタルではまだまだ珍しいといえるアンサンブルでの演奏にすっかり満足でした。
今回のリサイタルでプログラムの主ともなっていた藤家さんのエッセイ集が売っており、彼女の曲に魅了されていた私は思わずそのエッセイ集を買ってしまいました。

また次の機会があったら、是非行きたいと思わせるリサイタルでした。




コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




先日15日(日)にナディア・パーク11階にある名古屋市青少年文化センターアートピアホールでギターフェスティバルが行われました。
これは中部日本ギター協会のアンサンブルの集いとJGA音楽祭を合体させての大イベントで昼の部がアンサンブルの集い、夜の部が2005年の各地のギターコンクール優勝者によるコンサートと言う豪華な演奏会です。しかも、ゲストにフォルクローレの第一人者、ソンコマージュさんが出演されて渋いノドと泣かせるギターを披露してくださいました。

第一部のアンサンブルの集いの最初に第21回アマチュアギターコンサートの学生の部で優秀賞を獲得した渡邊大揮君(現在中学1年生)と一般の部で優秀賞を獲得した亀谷甲午さんが独奏を披露。その後7つの団体が日頃の練習の成果を披露して大変な盛り上がり。1階席がほぼ満席状態でした。

第二部のJGA音楽祭(JGA=Japan Guitar Association)では次の方々がその見事な腕前を披露。
1.牲川菜月さん 九州ギターコンクール第1位
2.橋爪晋平さん クラシカルギターコンクール第1位
3.長縄広紀さん 名古屋ギターコンクール第1位
4.木村 祐さん G.L.C.学生ギターコンクール中学生の部第1位
5.藪田建吾さん 日本ギターコンクール第1位
6.松田 弦さん スペインギター音楽コンクール第1位

日本の主だったコンクールの優勝者だけあって皆さんそれぞれ素晴らしい演奏。特に最後に演奏した松田さんは今までに九州、クラシカル、名古屋、G.L.C.学生、スペイン音楽コンクールで全て第1位を獲得していて、既にJGA音楽祭に4回も出演していると言う猛者で流石の貫禄を見せていました。

このフェスティバルではミューズと新井貿易さんとで合同出展し、ギターから楽譜、CD、アクセサリーなどを特別価格で販売させていただきました。写真左はその展示をソンコマージュさんが見に来ている様子です。他にも加納木魂さんがギターの展示とリペア会、ヤイリさんが一期一会の展示と結構賑わいました。

コンサートが終了後、展示品の撤収、そして打上げ。
打上げでは時間が経つとコンクール優勝者が自然と集まり、楽しそうにワイワイとやっていましたが、一番若い木村君がまだ中学生と会ってかわいかったですね。演奏は大人顔負けですが、やはり普段は普通のかわいい子でした。



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




<あれも聴きたい、これも聴きたい> 初めてのロッシニアーヌ

 このジャケット写真のレコード、発売は今から33・4年前になるだろうか。ブリームさんもギター抱えてこっち見なくても、ギターを弾いているところの写真の方がいいのになぁと思う間もなく、正直言って私はびっくら腰抜かしちまった。
たしかこの頃は、しばらくブリームさんはレコードを出してなくて、久しぶりに新譜が出たというので喜んで購入したんだけれども、ジャケットをよーく見たら、えらく頭が禿げ上がっちまっているではないか。思わず「こらぁ、おめぇ、どうしちまっただぁ!?」と、田んぼの肥溜めに落ちてべとべとになって帰ってきたわが子を見た時の母親のような心境になって叫んでしまった。(おっと、お食事中の方には失礼。でもこれは私の子供の頃の実体験。しかも懲りずに2回も。あの時おっかぁに死ぬほど笑われた。)たしかにブリームさんのそれ以前のいろいろな写真を見るにつけ「なんだかあぶねえなぁ」とは思っていたが、ここまでおいたわしいことになってしまっていたとは。

内容を見ると、ジュリアーニのロッシニアーヌなどという、それまで一度も聞いたことのない曲2曲にA面全部。裏のB面にはソルの大曲、第2ソナタ1曲。
ブリームさんもこんな古典の曲弾くんかぁ。でもしょーもない曲だったりしたら・・・とも思ったけども、家に帰ってそのレコードをかけてみるとぶったまげた。どえりゃぁかっこええでねえか!そしてその演奏がまた上手いの上手くないの。(どっちなの?)勿論とびっきりの超名演。しかも録音が当時としちゃぁこれまた飛びっ切りのいい録音で、ブリームさんの弾くギターの細かいニュアンスがレベル一杯に入っていて、下手なオーディオ装置では針飛びを起すか、さもなくば音割れを起こしちまうんではないか?ちゅうくらいギリギリの素晴しいものだった。
ブリームさんも、旬の鰹か秋刀魚みたいなもんで、この頃が一番脂が乗っていい演奏をしていたんじゃないかなぁ。それにしても、脂が乗っていると魚でもなんでも、なんであんなに旨いんだろ?焼きたての熱々に醤油をジュッとかけたらたまんないほど旨いんだけど、コレステロールは高いし脂肪も高い。おまけに店に並び始めたころは値段も高い上、塩分もカロリーも高いので、血圧が上がるだけでなく血糖値も上がる!
どうして健康に悪いものに限ってあんなに旨いのか。たまにはたまらんほど旨いのに健康にはもってこい!なんていう食いもンがあってもよさそうなものではないか。
人間は肉を食うより魚、魚よりも大豆のような植物性たんぱく質。それからひじき、わかめなどの海藻類、白菜やキャベツ、レタス、ほうれん草など野菜を沢山などということをよく耳にするが、私は常々食物というものは、生物の「種」として見た時、人間から遠く離れれば離れるほど、人間の体にとって良いのかも知れんなぁと思っておる。つまりその食べ物が人間という「種」に近ければ近いほど共食いに近くなって、どうも体が拒否しとるんではないか、なーんていう学説をいつかどこかの学会に発表しようと考えておるんじゃが、どうじゃろ?たとえば、古代の天皇家はすべて近親結婚で成り立っていたので、そのそのまま続けると天皇家は滅びてしまうはずだったから、あながち私のこの説も見当違いではないのではないかと思ったり思わなかったり・・・・。しかしその説を証明しようとすると、私に残された年月ではとても足らないので、学会発表というのは今の内に断念しておいた方が良さそうだ。

余計なことを言っちまったが話を戻して、ジャケットに写っておる楽器はハウザー。しかし、このレコードでハウザーを使用しているかどうかは不明。それにしても艶と伸びのあるとてもいい音がしている。
それとブリームさんの良いところは、とにかくその圧倒的なダイナミックレンジ。ギターの性能をフルに生かして、蚊の鳴くようなかすかな音から、割れんばかりの大音響まで、とにかく楽器の出せる音量の幅を最大限駆使する技量には舌を巻かされる。そして極端と思えるほどの音色の変化。普通いっぱしのギタリストでもこうはいかない。むしろ、やろうとしてもこっぱずかしくてできないんじゃないかな?それくらいブリームさんの表現はダイナミック且つ大胆。正に「繊細なること愛人の如く、大胆なること女房の如し」である。(ん?ちょっと違ったかな?)

 それにしても、今にして思うと、このあたりがどうもクラシックギターにおける古典とロマン派音楽の復活の兆しだったんではないかという気がする。それまでは、ギターではほとんどと言っていいくらい、古典派やロマン派の音楽がコンサートやレコードのプログラムに上ることはなかった。(私よりも先輩の方達の時代は、そういったギター曲がもっと盛んに演奏されていたが)
 確かにモーツァルトやベートーベン、ブラームスやシューベルトといった古典の巨匠達の音楽と比較しては、まったくもって足元にも及ばないのは分ってはいるが、そこはほれ、「分」ちゅうもんがあるがね。料理ったって会席料理ばっかりではもの足りない。毎日フランス料理のフルコースや満貫全席ばっかりでは飽きてしまう。(一遍そんな目に会ってみたいとは思うけども)たまにはお茶漬けでさっぱりとか、たこ焼きやお好み焼きを歩きながら気楽に、てこともいいもんでげすよ。でも、お茶漬けやお好み焼きみたいなものばっかりの人からは、「どうしてくれるんじゃ」という声が聞こえてきそうだが、そんな声は話の都合上今回無視。シッシッ。

その当時は古典やロマンなんていえば、ギター教室の練習用にチョロッと出てくるくらいのもんで、ほんとに寂しいもんだった。
そこでこのブリームさんのロッシニアーヌの演奏の果たした影響は大きかったでげすなぁ。その後どんどん出てきました。アグアドなんかも「序奏とロンド」なんちゅう結構な大曲があるんですが、そんな曲もあちこちで聴かれるようになってきましたでげすよ。もちろんブリームさんも弾いとります。ジュリアーニの大序曲なんという、ちょっとこけおどしのきらいのある、格好付け過ぎの曲なんかもよく弾かれるようになったねえ。ソルの「グランソロ」なんかも大真面目に弾く人が出てきた。最近じゃあメルツやレニアーニちゅうような正にロマン派の音楽もどえりゃぁ聴けるようになってきて、まことにもってありがてえこった。
とにかくこのブリームさんのレコードのおかげで、一遍にギターのレパートリーが広がったような気がすることはたしか。
いずれにしても20世紀の前半はセゴヴィアが筆頭だったけども、後半はどうもブリームさんが禿げ頭ひとつ抜けとったんではねぇべが?
おらたちはみんなブリームさんに禿げ頭、いや違った、足向けて寝れませんなぁ。

内生蔵 幹(うちうぞう みき)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




<あれも聴きたい、これも聴きたい> ボッケリーニのギターと管弦楽

 今回ご紹介いたしまするLPレコードは、ミューズで和声学の講座をやられております服部修司さんのリクエストによるものでござりまする。
服部さんと私とは、ふるーい古いお付き合いでござりまするが、その服部さんが最近になって、「おみゃぁさん、こんなレコードもっとるきゃぁ?」とお尋ねになりました。そのレコードというのが、今回ここに取り上げましたるイタリア生まれ、スペインかぶれのルイジ・ボッケリーニさんの作曲した交響曲二短調≪悪魔の家≫副題を<地獄>という、なんだかおどろおどろしい名前の曲と、ギターと管弦楽のための協奏交響曲 ハ長調というもの。
確かに今時こんなレコード、どこへ行ったって売っとりゃせん。レコード屋さんで見たこともないし、CDになって再発しておるのかどうなのか、それもわっかりゃせん。
でも、我が古き友人、服部修司さんは「どぉしても聴いてみてゃぁ」とおっしゃった。じゃが、今も言ったように、CDになっとる気配もないので、ミューズへLP持って行ってかけてもらうわけにもいかん。こうなりゃぁ、服部さんの替わりに自分で聴くしかないわな。自分で聴いて、その感想を服部さんに伝えるしかない。そう思って今日2枚あるこの曲のレコードを2枚とも聴いてみた。

ちなみに演奏者を言っておくと、1枚目がウンベルト・カッティーニ指揮、ミラノ・アンジェリクム合奏団。ギター独奏はエレナ・パドヴァーニ。もう一枚がJiri Starek(発音が分りませぬ)指揮、リアス・シンフォニエッタ。ギター独奏はソーニャ・プルンバウアー。エレナさんとソーニャさん。両方ともなんと女性。特にソーニャさんはジャケットの裏に写真が載っておるので見てみると、今でいうならタレントのベッキーに良く似たなかなかかわいい女性。
しかし結果どうだったってか?そりゃぁもうおめぇ、悪かねえよ。メロディもきれいだし、響きもきれい。リズムも調子ええし、長さもあんまし長くなくて、ええんでないかい?
だがよ、おらもよ、ちょこっとばっかしよ、最近は認知症つうかアルツハイマーつうか、一遍見たこと聴いたことさ、すぐに忘れっちまうだぁよ。
協奏交響曲なんか2枚も聴いたによぁ、主題の旋律がよぉ、思い出せねえだぁよ。恐らくもう十篇聴いてもよぉ、おらぁおんなじだと思えてなんねぇだぁよ。
それにくらべりゃぁ、モーツァルトやベートーベンなんてよぉ、一遍聴いたらよぉ、頭さこびりついちまってよぉ、夜寝る時だってよぉ、耳ン中で鳴ってよぉ、眠れねえことがあるだぁよ。こりゃなんなんだぁ?どこさ違うだぁ?

ボッケリーニさぁも他にゃあ結構ええ曲も沢山書いとるだぁに、この2曲に関しちゃ、まぁ、なんちゅうか、そのぉ、駄作?っちゅうの?
協奏交響曲の最初の出だしんとこは、ちょこっと旋律らしい旋律が出てくるけども、その後はもうなにやっとるだか、なーんもわっかりゃせん。明らかに次の音を探りながら作曲してござる。音のつながりに必然性がまったく見られやせん。
おらぁももう少し若けりゃ、旋律を覚えられるかも知んねえけども、アルツハイマーなんかになっちまった日にゃぁおめぇ、超現代曲と殆んど変わらんど。
こうしてみると、やっぱ一流は違う! ハイドンやモーツァルトやベートーベンちゅうような、音楽の教科書に出てくるような作曲家はものすごぉ違うっちゅうことが、よお分ったわ。

でも、音楽ちゅうのはそんな一流の作品ばっかしではのぉて、こういう世に埋もれた作品を掘り出して聴くのも、結構楽しいことよねぇ。
でもひょっとしたら、ボッケリーニさぁも、「今更おらのこんな曲ほじくり出して、恥かかさねぇでけろ」とか言っておるかも知れんと思えるような思えねえような気がしたりしなかったり・・・・。
服部さんも今度一遍一緒に聴こみゃぁ。そして、いつかこんな珍しいレコードを、皆さんと一緒に聴くことできたら、楽しいだらぁねぇ。

内生蔵 幹(うちうぞう みき)8/19投稿より


コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )




こんにちは、吉岡恵です!お久しぶりです!

長い夏休みも終わり、久々のブログです。夏休みボケが残っているのかパスワードを忘れてしまっていました

夏休みは地元の長崎へ帰って、7年ほどお世話になったアマチュアギター合奏団に遊びに行ってきました。今は、今年の発表会で演奏するピアノコンチェルトの練習をされていて、私も参加してきました!練習に参加しながら感じたことは、特に選曲や編曲などについてでした。長崎では、身近にギターの楽譜が並んでいるお店があまりないので、今度長崎に帰省するときには何かいい曲を見つけていきたいと考えています。
明日は、「名古屋ギターフェスティバル in 名古屋 '06」が名古屋市青少年センターアートピアホール(11F)で開催されます!昼の部では、何組ものアンサンブルのグループが参加されるようです!とても楽しみです!夜の部では、2005年度コンクール優勝者の方の演奏があります。ミューズ音楽館も出店ブースを出します!聴きに行かれる皆さん、お会いできるのを楽しみにしています

それでは、今日はこのあたりで。
朝夕冷え込みます。ご自愛下さい。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 前ページ 次ページ »