2006年6月のブログ記事一覧(2ページ目)-ミューズの日記
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名古屋ミューズサロンでの初めてのコンサートがいよいよ今週土曜日に近づいてきました。パリ国際コンクール優勝のピアニスト下森佳津美とのデュオで、ピアノとギターのための美しい作品の数々を演奏します。
下森佳津美のみずみずしいタッチが生み出す艶やかな音色、ヨーロッパの伝統に根差した高い芸術性、そしてソロ楽器同士の新しい可能性を秘めたアンサンブルをぜひお楽しみ下さい。
 曲目は19世紀の古典から、おなじみの二橋潤一、佐藤弘和氏のオリジナル作品まで。

単なる2重奏にとどまらないピアノとギターの生き生きとした対話。 和音楽器同士のアンサンブルは、瞬時にメロディと伴奏の役割を交替できる上に、場合によっては両者のソロが重なり合う局面も創り出す事ができます。
2人が織り成す音のアラベスク~夢の饗宴を、ぜひ生のコンサートで味わって下さい!
皆様に会場でお目にかかれるのを楽しみにしております。

デュオ・シルフィード 竹内永和

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<あれも聴きたい、これも聴きたい> 何も知らなかったあの頃。
 
 大阪は、日本の歴史の中で担ってきた役割からいって、大変名所・旧跡といわれるものが近くに沢山ある。京都や奈良はもちろんのこと、天智天皇の大津宮がある滋賀県にも近い。楠木正成が足利尊氏に敗れて亡くなったのは大阪のほぼ隣、神戸である。またそんなことから、ある友人に聞くと、お隣の兵庫県には「城跡」なるものがなんと1000箇所もあるとのこと。友人は、その1000箇所全てを廻ると言って、ただいま550箇所達成したところだそうだ。
 興味のある方は、ぜひこのホームページを見てあげてください。
 過去に訪れた城跡が、実写の写真と共に紹介されています。
http://www.ne.jp/asahi/siro/tansaku/

その友人に案内してもらって、時々城跡探索に連れて行ってもらうことがあるが、元来歴史の好きな私にとっては、歴史に登場して馴染みのある城跡に行く時なんぞ、何百年前か、あるいは千何百年前、あのいにしえ人がこの同じ土の上を歩いたのかと思うと、なんとなくわくわくした思いに駆られてしまう。
 ことに近年私は古代の歴史にとても興味があり、あれこれと歴史書を買ってくるんだけども、この10年ほどは奈良や明日香に行く機会が多い。一番行くことが多いのは、どうしてもあの有名な大仏様のある東大寺ということだが、東大寺は大仏様だけではなく、3月になると「お水取り」という春の行事の行われる「二月堂」もあるし、国宝である日光菩薩像と月光菩薩像を納めた三月堂もある。大仏様をすっぽり覆うように建てられた大仏殿は、なんでも世界一の木造建築だそうで、前に立ってみるとその大きさに圧倒される。
このような大きな木造建築を建てたのも偉いが、その建物が今もって、柱などが腐りもしないで健在に立っていることが素晴しい。(もちろん、残念ながら創建当時のものではないが)

ところで、我々はこれら歴史的な建造物を見るとき、柱や壁、天井に至るまで、木や土などむき出しの、ほとんど無彩色といっていい状態で眺めているため、いかにも古臭いものを見るような感覚で見てしまう。
しかし創建当時といえば柱は朱色、壁には色とりどりの壁画が描かれ、いたるところに金箔をはりめぐらした、いわば極彩色の金ぴかであったはずだ。当然、建てた聖武天皇のころはといえば、庶民の生活の中にはそんな鮮やかな色などどこにもなく、それどころか「色」というものが、現代の我々からみればまったく乏しかったのではと思われる。
ペンキもなければプラスチックもない。印刷もなければ、当然写真も無い。だからこそ、自然の花や草のもつ素朴な「色」を何物にも替えがたく大切に思ったであろうし、その自然にある「色」を自分たちの着物など生活に何とかして取り入れたいと考えたのであろう。
生活の中で「色」というものが大変乏しかった当時の庶民たちが、初めて大仏様や大仏殿を見た時の感動はいかばかりであったろうと考えてみると、この世のものとは思われない極彩色の美しさに、おそらく度肝を抜かれ、ほとんど腰を抜かさんばかりであったであろうと想像できる。
まさに「極楽浄土」、皆目を見開き、仰ぎ見、またひれ伏したのであろう。
またそれゆえに、それらも極彩色である必要があったのであろう。
そう考えていくと、今我々が見ている大仏殿は、当時の民衆が見ていたものとはまったく違うお姿ということになる。

そこで、現在のような古い大仏殿もなかなかいいものだが、一度当時の民衆が仰ぎ見た、まばゆいばかりに光り輝く大仏殿を見てみたい。大仏様も、そのお姿全てが金箔で覆われていたのだから、そのような眩いお姿を見てみたいといつも思ってしまう。とにかく現在立っている寺などの建造物は、少なくとも色彩と言うことに関しては創建当時とはまったくといってよいほど異なっている。
当然ながら、当時の人達は、それ以後歴史に登場するものを全て知らない。
我々が歴史上知っている物を、当時の人達は、ほとんど知らないのである。
そんな、当時の人達と同じ気持ちで大仏様を見ることができたら、どんなに感動することだろう。

では音楽ではどうであろうか。
バッハの時代までさかのぼれば、今我々が知っている音楽のほとんどといっていいくらいのものが存在しないことになる。その当時の人達は、バッハの音楽をどう聴いたのだろう。その後、モーツァルトが現れたとき、当時の人達は、その音楽をどのように受け止めたであろうか。さぞかしベートーベンには面食らった人も多いのではないだろうか。きっと「音楽でそんなことまで表現していいのか?」といった疑問をみな抱いたのではないだろうか。

そういえば、自分も子供の頃、初めて聴いた音楽には今よりずっと驚き、感動したような気がする。ソルの魔笛を初めて聴いた時、びっくりするくらい感動した。
アルハンブラなんて、こんなにいい曲がこの世にあるとは信じがたいことであった。ヴィラ=ローボスを初めて聴いた時、その斬新な響きにわくわくさせられた。
バリオスの郷愁のショーロを初めて耳にした時、その甘く切ない旋律に、涙を流さんばかりに魂を揺さぶられた覚えがある。そんな曲が弾きたくて弾きたくて仕方がなかった。今でもそれらを聴かせてくれたギタリスト達をはっきり覚えている。
その当時に思いを馳せて、改めて聴いてみると、つくづく音楽に関わってきて良かったなあという感慨を覚える。
何もなかったころ、何も知らなかった頃に自分を置いてみることができると、新たな感動が味わえるということを、つい最近知った。


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昨日と今日と二日間連続でミューズサロンコンサートがありました。

昨日(6/17)は『服部文厚&伊藤兼治ギターコンサート』、今日(6/18)は池田浩フラメンコギターコンサート。
全く違うコンサートですが、それぞれ楽しいコンサートでしたよ。

服部さんと伊藤さんは鎌田慶昭さんの同門でお二人ともクラシカルギターコンクールの入賞者なんですね。でも二人だけのコンサートは今回が初めてなんだそうです。
服部さんは現在東京、伊藤さんは名古屋なのでプログラムはソロをメインに第2部の最後にデュオを3曲と言う構成でした。第1部は二人がそれぞれバッハを演奏。やや硬さを感じましたが、第2部はリラックスして本領発揮。やはり二重奏はいいですね。楽しく聴く事ができました。

伊藤さんは地元でギター教室を主宰されているので生徒さんが沢山聴きにみえましたが、殆どが女性なんです。予約リストは女性の名前ばかりで、予約を受けながら『当日が楽しみだな』、『伊藤さんは若くてスラッと背が高く、女性のファンが多いんだろうなあ』などとチョッピリ羨望の念を持って思っていました。そして最後の曲が終わると、ナント花束の贈呈が3人、4人とミューズ始まって以来の多さにまたビックリしました。

さて今日のコンサートはミューズサロン始まって以来の初めてのフラメンコギターコンサート。ギター二本、歌とパーカッション、ヴァイオリンにパルマと踊りも入った本格的なコンサートに前人気は上々。浜松から来て頂いた方もいまして会場は超満員。第1部と第2部それぞれの最初の2曲は池田さんのギターソロで始まり、3曲目からはフルメンバーでの演奏。池田さんのお話も楽しく、結構笑いも誘いながらの演奏で最後の方で踊りも入ると会場は大盛り上がり。
メンバー紹介でダンサーの加藤おりはさんを池田さんが『私の奥さんです!』と紹介すると『えぇ~っ!!!』と感嘆の声。ここで又会場がドッと笑いの渦に・・・。

演奏曲は全てが池田さんのオリジナルで構成されており、2曲は全くの即興での合わせ。見かけによらずなかなかのロマンチックな始まりの曲が多くて、盛り上がりとのコントラストも良かったですね。

アンコールの時には会場からフラメンコ舞踊をやっている女性をステージに招き、お客さんと一緒に盛り上がりました。小学生低学年の女の子がとても可愛く踊ってくれてお客さんから大拍手をもらいました。兎に角お客さん全てが『楽しかった!』と大満足で帰っていただきました。




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昨日は荘村清志&福田進一ギターデュオを聴きに行って来ました。
これは名古屋国際室内楽フェスティバルの一環として電気文化会館の主催で行われたものです。
今までにお二人は長年に亘り親交があったにもかかわらず、一緒に演奏する事がなかったんですね。福田さん曰く「20年に亘り呑むお付き合いはあったんですが、一度一緒に演奏しましょうと言うことで始めたんです。」そして今回が3回目になるそうですが、名古屋では初めての公演で皆さんの期待も膨らむコンサートでほぼ満席状態でした。

私もお二人が違うものを持った演奏家だけにどんな演奏になるか楽しみにしていました。聴いてみるとその個性の違いが却っていい音楽を作っているし、演奏する方も、聴衆も楽しい演奏会になったのではないでしょうか。聴きながら昔のジョンとブリームのデュオを思い出していました。

プログラムは次の通りで変化に富んだ楽しいものでした。

<第1部>
G.ロッシーニ :「セビリアの理髪師」序曲
D.レイス   :3つの小品(荘村ソロ)
        ・1つのワルツと2つの愛
        ・もし彼女が訊ねたら
        ・ショd-・ダ・バイアーナ
C.ドビュッシー:月の光
E.グラナドス :「ゴイェスカス」間奏曲
M.デ・ファリャ:スペイン舞曲第1番(「はかなき人生」より)

<第2部>
武満徹:ソングより
        ・島へ
        ・死んだ男ののこしたものは
        ・翼

L.ブローウェル:ハープと影~武満徹の想い出に(福田ソロ)
F.プークラン :2つの即興曲
        ・エディット・ピアフへの讃歌
        ・シューベルトへの讃歌
P.ベリナティー:ジョンゴ

荘村さんはつい3ヶ月ほど前に入手したアルカンヘルを使い、福田さんは年末発売予定の桜井マエストロ(Raised Fingerboard)を使っていました。二本とも若い楽器ですがいい音で鳴っていましたね。マエストロの発売が楽しみです。

前半、後半にそれぞれのソロ演奏を1曲ずつ入れて、後は全てデュオと言う楽しめる構成でした。荘村さんのソロは35周年記念アルバムにもあるブラジルのD.レイスの3つ小品で持ち味を生かした雰囲気のある演奏でした。福田さんはブローウェルの最新作で超絶技巧の曲を見事な演奏で聴衆を引き込みました。

終演後はお二人とマネージャーの岩永さんと一緒に住吉通りにある万亀と言う焼き鳥屋さんに行き、楽しい時間を過させていただきました。ここは岩永さんが知っている店で昔ながらの路地を入ったところにあり、決してきれいとは言えないのものの、味は素晴らしかったですね。穴場を発見しました。岩永さんありがとうございました。



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渡辺なつ実です。

今日は、『荘村清志&福田進一ギターデュオが』伏見のザ・コンサートホールでありますよね。聴きに行かれている皆さんも多いと思います。私はひとりミューズでパソコンのキイを叩いています。

さて、今日は、また新しいギターが入荷しました!
アメリカの製作家、ケネス・ヒルのギター(トーレスモデル)です。

山下社長がそのギターを弾いているのを聴きながら、(よく鳴るギターだなぁ・・・)と思っていました。よく鳴るけれど、決してひけらかす感じではなく、繊細で上品な音色という印象でした。自分も弾かせてもらったのですが、鳴らす前に、まずギターを持って構えたときに自分の膝にしっくりとくるので、嬉しくなりました。640mmで、ボディも少し小ぶりに作ってあるそうです。これなら女性の方でも弾き易いですね。
で、そのギターを鳴らしてみたのですが、音それぞれがバランスよく響き合っていて、余韻も美しいのです。弾くのを聴いているときとはまた違った面を見せてくれるので、もっと惹かれてしまいました。和音を弾いていると楽しくていつまでも弾いていたくなる類のギターです。私の拙い文章では限界があるので、みなさんもお店にお越しの際にぜひ試奏してみてください!お勧めです。

そろそろ閉店の時間です。ギターが多数置いているこの店で一人留守番はちと不安です。手早く店じまいをして帰ろうと思います。

それではみなさん、さようなら。

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