2006年6月28日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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<あれも聴きたい、これも聴きたい>大阪良いとこ一度はおいで、信号道路のアクセント
 以前にも述べさせていただきました通り、現在私は大阪に住んでおります。
昔は名古屋の北区に住んでおりましたが、24年ほど前、仕事の都合で大阪にぶっ飛んでまいりました。
 大阪と名古屋の違いで、食べ物に関しましては、以前僅かではございますが、「東西中、甘辛薄濃事情」と題してお話し申し上げたことがございましたが、まだまだ違いはございまして、今回は、いかに大阪が名古屋に比べたら良いところかということをお話したいと存じます。
え?なに?名古屋の方がええってか?まあまあ、まずはそのままお聞きくださいまし。

 第一に大阪の良いところは、まず道路を歩く時、信号を守る必要がございません。
全ての民衆は自由なんでございます。
信号の赤だの青だのは、道路のちょっとしたアクセントみたいなものでございます。
 その証拠に、いくらこちらの信号が赤であっても、気にしながら渡っている人なんぞ、大阪には一人もおりません。
いつでも自由に道路を横断していただいて良いのでございます。
 こちらが道路を横断しているということは、走ってくる自動車がちゃんと注意をしてくれておりますので、歩行者はまったく自動車を気にする必要がないのでございます。
 ですから、大阪のお年寄りなんぞは、信号というものの存在を、まったくご存じないか、あるいは知っておりましても何に使うものなのかご存知ないのでございます。
 ですから今まで長生きができたのでございますよ。
そういう意味では、大阪はまったく人をちゃんと大人として認めてくれております。
名古屋のように、右を見ても左を見ても、なーんにも来ないのが分かっていても、とにかく赤は止まりなさいなんて、人を子供扱いいたしません。
そして、大阪では、自動車を運転している時、ついうっかり信号が赤に変わった瞬間に交差点に突っ込んでしまったとしても大丈夫、全然心配いりません。
まだまだ後から3台でも4台でも自動車がついてまいります。
むしろ赤信号で止まったりなんかしようものなら「なんで止まるんじゃい!」とおしかりをうけることになるのでございます。
ですから、最初に赤で信号に突っ込んでいった貴方は、勇敢な優良ドライバーで表彰されますですよ。

第二に大阪の道路はどこでも自由に自動車を留めておけます。
とにかくスペースが空いていればどこだってかまいません。
なにせ、大阪の町を走っている自動車を、全て留めておける有料駐車場など、とてもありませんので、どんどん道路の有効利用を図っておるような次第です。
たとえば3車線あったとしますと、まず一番左の車線は自由に自動車を留めておいてもかまわない車線ということになっております。
それどころか、空いておれば一番右の車線、そう、中央分離帯の横も駐車いただいて結構なんですよ。とにかく空いてるんですから。
もちろん交差点の角なんかもOKでございます。
大阪は決して空いたスペースを無駄にはいたしません。
とにかく大阪はとても面積が狭もうございますので、どんどんご利用になったら良いことになっております。
いえいえ、駐車料金なんて、誰も取り立てになんか来やしません。
それどころか、誰か自動車を盗んでいく悪いやつがいないかどうか、ちゃんと警察が見張っていてくれますから、安心してお留めいただいて結構なんですよ。
ながーく留めておいた場合も、ちゃんと警察の方で、指定の駐車場に保管しておいてくれますので、皆さんは何の心配もございません。

第三に、大阪は契約した駐車場は、どなたが使ってもOKということになっております。
日曜日なんかに会社の駐車場に留めようと思っても、知らぬ間にどなたか別の方がお使いになっておられます。
そんな時も、どなたなんかなあ?と考える必要は無いのでございます。
こちらも空いてるところに留めればすむことでございますから、簡単でございましょ?
前にも申し上げました通り、大阪はとても面積が狭もうございますので、とにかく土地の有効利用に市民全員が一致団結しているという、とても良い土地柄なんでございます。
それに大阪の方はとても親切で、他人に対してもとても気遣いが細こうございます。
先日など、仕事の同僚が、帰りにそのまま自動車で帰宅して駐車場に留めておりましたところ、夜中にお客様からお預かりしたパソコンやその他諸々を、そっくり持って行ってくれたそうです。なかなかできることではございませんよ。
わざわざ古いパソコンなんかを、持ち主の替わりに廃品として回収してくれたのですから。
それも、顔を見られたら恥ずかしいと思われたのか、明け方少し前にそっと持って行ってくれたそうです。なんともおくゆかしいお話ではございませんか。
窓ガラスを割っていただいたようなんですが、ちょっと言っていただければ、こちらでドアを開けて差し上げたのにと、同僚も申しておりました。
こんなところにも大阪の人のおくゆかしさがのぞいているようでございます。
よほど遠慮深いか恥ずかしがりやさんなんでございましょうねえ。
廃品として捨てるのにも今どきただじゃあございませんよ。
きっと代わりに料金を払っていただけたんだろうと、社員一同、心から感謝申し上げている次第でございます。

ちょっと話題は変わりますが、大阪の良いところはまだまだございます。
テレビなんかでも紹介されたので皆さんよくご存知と思いますが、大阪は市役所に勤めますと、なんと制服として無条件で背広が支給されるそうでございます。
これから市民のために粉骨砕身働くわけですから、背広なんか安いもんでございます。
出張だって自由です。
なにしろ大阪は、職員を立派な大人として認めておりますから、本当に出張に行ったのかどうかなんて、誰も気にするものはおりません。
「いついつ、どこどこへ行く」と言いさえすればどれだけでもお金がもらえるのでございます。
空出張をしていただいてまで、そのお金を貯めておいて、皆の親睦をはかるための宴会などに有効利用するとのことでございました、ハイ。
なんて温かい心根の方ばかりなんでございましょうか。
警察だっておんなじです。
警察の方々が心血を注いで、裏でお金を貯めておられたそうでございます。どんなお金なんでございましょうねえ。
まさかスピード違反を捕まえた時に集めたお金じゃあございませんでしょうから、きっと皆さんご苦労されてお貯めになったんだとご推察申し上げておりますです、ハイ。
それだって、いつかきっと市民のために役立てようとして、内緒でやってこられたんだと思うと、涙がでるほどありがたいと思っておりますです。
ほんとにおくゆかしい、見上げた心がけではございませんか。
まったく警察官の鑑といってもよろしゅうございますねえ。
こんな親切な心温かい警察官などきっと名古屋じゃあ見られないことでございましょう?
え?なに?名古屋もおんなじだって?それはそれは、知らぬこととは言いながら、大変失礼いたしました。
24年の間に、世の中随分変わったもんでございますねえ。

内生蔵 幹(うちうぞう みき)

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