2006年6月23日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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先日6月20日(火)に岩永さんと酒井さんのデュオ・リサイタルに行って来ました。場所は熱田文化小劇場。3日前の6月17日には東京のGGサロンで行っていて名古屋は2回目公演。また二人のデュオ・コンサートは2年ぶりだそうです。
二人は約30年前にパリ・エコール・ノルマル音楽院で一緒に学んだ同期の桜で親交は深く息のピッタリあった素晴らしい演奏を披露してくれました。

酒井さんは加納木魂さんの10弦ギターとホセ・ルビオを交互に持ち替えての演奏。流石に器用なもので、普通はなかなかこうはいかない。岩永さんも『なんであんなこと出来るんだろう!』と感心しています。

プログラムは:
―第1部―
1.ファンタジーとフーガ BWV904           J.S.バッハ
2.ロシアの想い出                    F.ソル
3.街の目覚め
  百合の花を手にした娘たちの踊り
  モンタギュー家とキャビュレット家
  ~バレー音楽「ロミオとジュリエット」より   S.プロコフィエフ
―第2部―
 <酒井ソロ>
4.3つの前奏曲
  ~ラテン・アメリカ風前奏曲より         A.カルレバーロ
 <岩永ソロ>
5.エピローグ
  物乞うひと
  スペイン舞曲第6番                E.グラナドス
6.浜辺にいて ~「旅の想い出」より
  カスティーリャ                  I.アルベニス

1.3.6.が10弦ギター2本による二重奏でそれぞれがチェンバロやピアノなどの鍵盤曲からのアレンジ。10弦ギターの持ち味でもある低音を活かして鍵盤以上に立体感、色彩感のある演奏ではなかったかと思います。オーケストラには負けるもののギターは鍵盤楽器より色彩感では勝りますからね。それもあるのか岩永さんはギター以外の曲を10弦ギター用に編曲しては新たなレパートリー開拓に熱心ですね。今回もバッハとプロコフィエフは岩永さんの編曲だそうです。

2部に入ると酒井さんがお話、解説を交えながらの演奏。いつもながらお話がうまいですね。慣れもあるのでしょうが頭脳明晰でないとああは行かないと思いますよ。またホセ・ルビオもいい音してました。

岩永さんも酒井さんも演奏活動は忙しいお二人で、私の知る限り、今回のプログラムが決まったのも結構最近。しかしながら二人の演奏は人を引き込み感動させるもので流石にプロの仕事を見させていただいた感じです。先日の荘村さんと福田さんのデュオも良かったですが、今回も終わってから『あぁ、いい演奏会だった』と思えるコンサートでした。

山下 高博



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