<あれも聴きたい、これも聴きたい> 外来語の好きなあほなマスコミ編
ずっと以前から気になっておった。
それは、どうも現在の日本のマスコミは、必要以上にカタカナ英語を使いたがるということだ。
トレンド、ブロードバンド、オンデマンド、リーズナブル、ユビキタス、アウトソーシング、コア・コンピタンス、ワールドワイド、アウトレット、バリアフリー、エコロジー、スキル、モチベーション、ダウンサイジング、イノベーションなどなど・・・
今ぱっと思いついただけでも、いっくらでも出てくる。こいつらはいったいなんなんや。こいつらの意味をはっきり理解しとる人がどれくらいおるっちゅうんや?
おいおい、それが音楽と何が関係あるん?とお思いになってもちょっと待ってね。
ぼやっとしておると、知らないうちに誰かが「うちの社員のモチベーションが・・・」なんて、あたかもずっと昔からそういった言葉を使っていたかのようなふりをしやがって、平気でのたまうやつがおる。「おまえ、モチベーションちゅうガラかあ」許せんぞ!
それらの言葉が、そもそも従来日本には存在しなかった物であったり、現象であったりするのであれば、それは敢えて日本語に翻訳する必要はねえわな。
カスティーリャがカステラになってもかまやせん。
ギターなんてもんが日本に入ってきた時のことを考えりゃあ、何もむりやり日本語の名前を付けなくても、ギターはギターでええわね。
(そういう意味では、「野球」なんておかしくて、ベースボールでええんだけども、ここまで来ちまうともはや後戻りはできん。たしか正岡子規が付けたって聞いたけど、そのころは「ベース」というのも「ボール」というものさえ一般的な言葉ではなかったんやろうね)
しかしやなあ、ダウンサイジングていやあなんだあ。小型化ではあかんのか?小規模化ではあかんのかあ?
トレンドってなんでゃあ。「流行」「はやり」ではあかんのきゃあ?
最近の広告や宣伝、コマーシャルは特にひどい。ある文章を何気なく読んでいたら、読み終わっても全然意味が判らん。もう一度読んでも、やっぱり判らん。
よくよく見てみると、読んでいた文章の70%がカタカナ英語だがや。
こんなもん書いとるやつは、自分で意味が判って書いとるんか?
なんでリーズナブルなんて言わなあかん?「安い」「お買い得」ではなんであかんのじゃ。トッピングなんてなんじゃあ。おいちゃんの死んだおふくろさんなんか、どっかの店に入った時、店員さんに「トッピングはなんになさいます?」と訊かれて、「トッピング」という食いもんがあるんだと勘違いしちまって、「それおいしいんですか?」って反対に訊いっとったがね。
誰も知らない新しい言葉を使うと、それまで当たり前だったことが、なーんかまったく新しい物や、新鮮な事柄に感じてしまうのかも知れんが、そんなことに惑わされとってどうするう?ちゃんとした日本語でしゃべれ!っちゅうんじゃあ。
ここで音楽が出てくる。
ある時テレビでアナウンサーが「パーカッションは誰々さん・・・」て言いよった。
ん?「パーカッションてなんだあ」打楽器とちゃうんかあ?
ある時テレビで羽健が言いよった。「ピアノと・・・のコラボレーション」
なにい?コラボレーション?・・・なんやそれ。共演ではあかんのきゃあ。
そんなかっこばっかつけとるもんで、年寄りが演奏会に寄りつかへんのだわ。
もっと年寄りを大事にしたれ!お年寄りにも判り易い言葉で話したれ!ばかたれが。
今回はおいちゃんとしたことが、ついつい言葉がきたなあなってしまった。
ごめんあそあせ。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)
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