消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

もうちょっと遅ければ

2009-07-28 22:05:24 | 消防・救急
前回の当番は6件。夕方まで人員にゆとりがあったため、現場1年目の消防隊員を救急車に乗せて4人体制での救急隊でした。

救急隊に休みが出た時に乗れるよう、救急に慣れてもらうのと現場を知ってもらうことを理由に夕方までですが新人君に乗ってもらうことに。

引き継ぎを終えてから救急資器材の取扱い説明と、実際の救急現場でバイタルサイン測定をやってもらうべく、正規の救急隊員が練習台になっての訓練。

その後も救急車内に積んである資器材の説明や取扱い訓練を行いながら出場の時を待ちました。


午前中は出場0件。午後も引き続き資器材取扱い訓練を行いながら出場の時を待ちましたが、一向に出場する気配がなく。

炎天下の中消防隊は屋外で訓練してましたが、救急隊は涼しい屋内でDVDを使いながらの訓練でした(苦笑)


夕方間近になってもやはり出場指令が鳴ることはなく、そして決められた夕方になり新人君は救急隊から消防隊へ。

まさかまさかの0件で、彼は救急車を降りました。

せめて1つぐらい出場して、どんな現場なのかを知ってもらえればよかったのですが…


3人体制になってからこの日初めての出場。

現場到着して観察するもあえぎ呼吸の状態。危ない状態だったため車内収容を急ぎ観察をしたのですが、やがてCPAに移行。同乗した家族に説明してかかりつけの病院ではなく救命センターに収容することを伝え、搬送しました。

除細動も静脈路確保も行い、薬剤投与も行って一時的に脈が触れるようになりましたが、またすぐに脈が触れず。搬送先の病院で死亡確認がされました。


これは新人君が降りた後30分ぐらいしてからの出場。

車内収容してからCPAになったため、消防隊を応援で呼ぶ余裕もありませんでした。

これがあと30分遅ければ、4人でこの事案に出場していました。新人君の経験にもなるだろうし、1人多いだけで救急隊の活動も負担が軽くなります。

除細動も静脈路確保&薬剤も行った事案でしたが…救命できなかったのも含め、残念な事案でした。


明日は仕事です。

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