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初のアフリカン・アメリカン・ファントム、89才で逝く

2017-10-26 12:40:05 | Musical News その他
アフリカン・アメリカンとして、初めて「Phantom of the Opera オペラ座の怪人」のファントムを演じたロバート・ギヨームさんが、10月24日に亡くなられました。ギヨームさんのご冥福をお祈り致します。 (写真は、Playbill.comの記事からで、ギヨームさんです。)

AP通信によれば、ギヨームさんは、TVシリーズ「Benson ミスター・ベンソン」のベンソン役でエミー賞を受賞したこともあり、ステージとスクリーンで長年活躍されてきましたが、前立腺ガンに罹患し、闘病生活を続けていましたが、残念ながら10月24日にロサンジェルスの自宅で、89才でその生涯に幕を下ろしたとのことです。残された奥様のドナ・ブラウン・ギヨームさんは、TVプロデューサーだそうです。Playbill.comの記事は、こちらからどうぞ。ファントムに扮しているギヨームさんの写真もごらんいただけます。

ギヨームさんは、1989年5月18日から1991年1月3日まで行われた「Phantom of the Opera」のTour Christine(全米ツアー)に、1990年5月1日から1990年12月30日まで参加、リプレイスメントとして、アフリカン・アメリカンとしては初めてファントム役を演じました。このツアーのオリジナル・キャストとして、ギヨームさんに引き継ぐまでファントムを演じていたのは、ブロードウェイ版のオリジナル・ファントムのマイケル・クロフォードさんでした。(最後の公演地は、ロサンジェルスでした。)

監督のハロルド・プリンス氏は、ギヨームさんがファントムを演じた経緯について、以下のように語っています。
「我々が、ロバート・ギヨームをキャスティングしたのは、大勢の希望者をオーディションした結果、彼が、群を抜いて威厳があり、気品があったからなのです。彼は、美しい声の持ち主で、演技も素晴らしく、この役をしっかりと理解していました。彼には知性があり、交響曲やオペラを書いたり、建物を設計したりできそうに見えたのです。」

ギヨームさんは、その長い芸歴の中で、1960年の「Finian’s Rainbow フィニアンの虹」を皮切りに、7作のブロードウェイ・プロダクションに出演しました。1976年7月21日から1977年2月13日まで上演されたブロードウェイ・リバイバル・ミュージカル「Guys and Dolls ガイズ・アンド・ドールズ(アフリカン・アメリカン・キャスト版)」ではネイサン・デトロイトとして主演、1977年のトニー賞で主演男優賞にノミネートされました。最後の出演となったのは、1993年11月21日から1994年3月20日まで上演された「Cyrano The Musical  シラノ・ザ・ミュージカル」で、リプレイスメントとしてシラノを演じました。

一方、映画やTVへの出演では、彼の代表作といえば、1979年から1986年まで続いたABCの長寿TVシリーズ「Benson ミスター・ベンソン」です。これは、「Soap ソープ」というTVシリーズからのスピンオフで、元執事のベンソンが出世していくという物語で、ギヨームさんは、たちまちファンの人気を獲得し、1979年に「ソープ」の演技で彼の初めてのエミー賞を獲得しました。
その他の出演としては、1994年のディズニー映画「ライオン・キング」でのラフィキ役(吹替)やTVシリーズ「Sports Night」等があります。
1999年には脳梗塞を発症しましたが、素早い回復を見せ、数年後に、自叙伝「Guillaume: A Life」を出版しました。

ギヨームさんのブロードウェイでのキャリアは、こちらからごらんいただけます。


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