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CDTの「グリース」、BroadwayWorld.comで紹介

2017-03-04 00:01:12 | Michael 17 THE 24 HOUR PLAYS他
先日、このブログでもお伝えしました通り、3月3日から(3月10日グランドオープニング)チャンハッセン・ディナー・シアターズ(CDT)のメインステージで、ミュージカル「グリース」が始まりましたが、BroadwayWorld.comミネアポリスでも紹介されていました。(写真は、劇場のポスターです。)

BroadwayWorld.comの記事は、こちらからどうぞ。内容は、下記の通りです。

CDTの最も人気のあるショー「グリース」が、10年ぶりにメインステージに帰ってきます。ロックンロール・ミュージカルの本家「グリース」は、3月3日から9日までの1週間、プレビュー公演を行い、3月10日(金)にオープニング・ナイト・フェスティバルを開催する予定です。

CDTの数多くのショーの中でも人気が高く、再演のリクエストが多かった作品で、前回、2006年後半に上演された時には、観客の入りが97パーセントでチケットがほぼ売り切れの状態だったそうです。監督のマイケル・ブリンディシ氏にとっても、「グリース」は特にお気に入りの作品で、1977年の全米ツアーで、彼は、ケニッキー役を演じていたそうです。
氏と彼の制作チームは、ブロードウェイのオリジナル版に、1978年の映画で広く知られるようになったリバイバル版のナンバーを加えた作品に仕上げるそうで、登場人物や当時のおおらかさをより強調した演出になっているそうです。

ブリンディシ氏は、このプロダクションについて以下のように語りました。
「この作品は、50年代の高校生活への愛情のこもった風刺なんです。中心となるのは、あるグループの子供達、ワイルドで、トラブルに巻き込まれ、そんな経験を楽しんでいるような連中です。」

「グリース」には、もみあげやジュークボックスの調べ、ティーンエイジャーにとってロックンロールとグリースで固めた髪が何よりも重要だった時代の若者達など、とても懐かしいものがいっぱい詰まっています。ロックンロール史上、最も人気のある、活気に満ちたミュージカルで、生き生きとした50年代のポップ・カルチャーと、「Summer Nights」、「Greased Lightnin’」、「Beauty School Dropout」、「Grease Is The Word」、「Hopelessly Devoted To You」、「We Go Together」、「You're The One That I Want」といった心に残る名曲がちりばめられています。

1972年に初めてブロードウェイで上演され、その後、世界中の商業劇場や学校の演劇活動で成功を収めてきました。ブロードウェイのオリジナルは、1980年に3,388回で閉幕し、当時のブロードウェイのロングラン記録となり、(この記録は、数年後に「コーラスライン」によって破られました。)その後、1994年と2007年にリバイバル版が上演されました。1978年には、ジョン・トラボルタさんとオリビア・ニュートン-ジョンさん主演で映画化され、ミュージカル映画としては最高の興行成績を記録しました。

クリエーターのジム・ジェイコブスさんとウォーレン・ケイシーさんは、「グリース」を共作する7年前から友人同士だったそうで、とあるパーティでビールを飲み交わすうちに、初めてアイディアを思いついたそうです。「『伝統』や『正当』に反発する、ブロードウェイのショー風のメロディ」(ジェイコブスさん曰く)に、1950年代後半とロックンロールの黄金期のミュージシャンの音楽をフューチャーした、今までになかった新しいブロードウェイ・ミュージカルを想像して、彼ら自身が楽しんでいたそうです。おそらく運命の巡り合わせのおかげで(ケイシーさんは、その直後失業し、作品のラフスケッチを手がける時間ができたのだとのことです。)、2人は、既存のミュージカルのコンセプトに挑戦する、新たな名作としての物語や曲や詩を作留ことができました。1950年代の後ろになでつけたテカテカの髪と脂ぎったファーストフードを思い起こさせる「Grease グリース」というタイトルのミュージカルの試演が、1971年2月5日にシカゴで行われ、ついに、彼らは、自分達のアイディアを人々の前で試す機会を得たのでした。

全員がアマチュアのキャストに、元は市街電車の倉庫だった場所で、座席代わりの新聞紙を敷いた客席という理想的とは言えないスタートだったものの、一度見に来た観客が、友人や家族を連れて何度も見に来てくれて、ついには「グリース」は、今までに劇場が上演してきた作品よりずっと収入を上げられるということが証明されました。
友人にはバカにされたものの、ブロードウェイのプロデューサーからは励まされ、2人は、ショーの可能性を高めるためには、シカゴでの仕事を辞めてニューヨークに移る必要があると気づいたのです。最初の作品上演から1年後、「グリース」は、オフ・ブロードウェイではありましたが、ニューヨークのエデン劇場で開幕しました。トニー賞に7部門でノミネートされるという快挙の後、それまでの苦労は消え去り、作品に相応しいブロードウェイ劇場に移りました。
「グリース」は、上演される全ての劇場で、若者の苦悩や躍動する若さ、さらに1950年代のポップ・カルチャーがミックスされた魅力で、人気を博しました。彼らが作り上げた一つの時代を完璧に描いた作品を、デイリー・ミラー誌は 「早くて、激しく、スリルがある、生のエネルギーを注入したような・・・そして、楽しい、楽しい、楽しい!」と評しました。この作品がいまだに根強い人気を保っているのは、十代の若者の苦悩、恋愛、夢が、時代を超えた普遍のテーマだからでしょう。

「グリース」に登場する、いかしたバーガー・パレス・ボーイズとオシャレなピンク・レディースを中心とした、活気に溢れ、生き生きとしたティーン達を演じるのは、アレックス・クネズビッチさん(ダニー)、キャロライン・インナービクラーさん(サンディ)、エヴァン・タイラー・ウィルソンさん(ロジャー)、ルザンヌ・ヘイワードさん(ベティ・リッゾ)、テレス・ウォルスさん(ジャン)、ベン・バッケンさん(ケニッキー)、レネー・ギターさん(パティ・シムコックス)、ジェシカ・フレデリクソンさん(マーティ)、アラン・バックさん(ソニー)、モーリーン・シャーマン-メンデスさん(チャ-チャ)、シナー・ブレイシャーズさん(フレンチー)、カソーノ・ムワンザさん(ティーン・エンジェル)、デレク・プレストリーさん(ユージーン)、アンドリュー・ヘイさん(ドゥーディ)、〔スウィング:セリーナ・ブルックさん、マーク・キングさん、ジョーダン・オックスボローさん〕です。
そして、彼らを指導する大人達を演じるのは、ミシェル・バーバーさん(ミス・リンチ)、トニー・ビューリングさん(ジョニー・カジノ)、キース・ライスさん(ヴィンス・フォンテーン)です。

また製作陣は、専属芸術監督:マイケル・ブリンディシさん、振付:タマラ・カンガス・エリクソンさん、音楽監督:リチャード・ロングさん、舞台装置デザイン:ネイナ・ラミーさん、衣装デザイン:リッチ・ハムソンさん、証明デザイン:スー・エレン・バーガーさん、音響デザイン:ラス・ヘインズさん、ヘア/メイク・デザイン:ポール・ビゴットさん、舞台主任:ダン・フォスさんです。

このCDTの「グリース」は、週8公演で、今年(2017)の10月まで上演されます。イブニングは、火曜から土曜までが8時から、マチネは、水曜と土曜が1時からで、日曜は、6時30分からの1公演のみです。料金は、火曜、水曜、木曜のイブニングが75ドル、金曜と土曜のイブニングが89ドル、日曜は80ドル、水曜のマチネが65ドル、土曜のマチネが68ドルです。チケットは、劇場のボックスオフィスかサイトで購入可能です。開演時間の2時間前から食事が可能で、ショーのみのチケットは、食事付きのものより15ドル安くなります。


*2007年のブロードウェイ・リバイバルに関するこぼれ話

ブリンディシさんは、CDTの2006年の「グリース」で、ローラ・オズネスさんをサンディ役に起用しました。公演が終わりに近づいた頃、NBCテレビの「Grease! You're The One That I Want!」に参加したいという彼女の要望に応じて、契約を解除してあげたそうです。その番組は、参加者が毎週演技を競い合って、1人ずつ落とされていくというもので、最後まで残った「ダニー」と「サンディ」は、2007年のブロードウェイの「グリース リバイバル」に主演できる特賞が付いていました。そして、CDTでサンディを演じていたオズネスさんは、最後まで勝ち残り、ブロードウェイ・デビューの切符を手にしたのでした。
ミネソタ州イーガン出身のオズネスさんは、子供の頃からCDT等の地元の舞台でキャリアを重ね、「グリース」でブロードウェイ・デビューを果たした後も、ブロードウェイで「ボニーとクライド」のボニー、「南太平洋」のネリー・フォーブッシュ(リンカーン・センター)、「エニシング・ゴーズ(リバイバル)」のホープ・ハーコート、「シンデレラ」のシンデレラ等主要キャストとしてキャリアを重ねてきました。彼女の次回作は、今月(3月)31日から始まるブロードウェイの新作ミュージカル「バンドスタンド」で、ジュリア・トロイ役で主演するそうです。オズネスさんは、2012年(ボニーとクライド)2013年(シンデレラ)のトニー賞で主演女優賞にノミネートされました。また2011年(エニシング・ゴーズ)、2013年(シンデレラ)、2014年(三文オペラ)にドラマ・ディスク賞にノミネートされ、2013年のシンデレラの演技で見事受賞を果たしました。CDTは、彼女がCDT出身の女優であることを誇らしく感じているそうです。(オズネスさんのブロードウェイのキャリアは、こちらからどうぞ。)

48周年を迎えるCDTは、全米で最も規模の大きいディナーシアター劇団で、ミネソタで、唯一通年上演しているプロフェッショナルのミュージカル劇団でもあります。衣装やセット、小道具等をホームページを通じて貸し出したり、劇場の専属スタッフが希望するオリジナルセットの製作を請け負ったりもしています。作品は、代表であり芸術監督でもあるマイケル・ブリンディシ氏の指揮のもと、副代表で振付担当のタマラ・カンガス・エリクソンさんと運営担当のスティーブン・L・ピータースさんが協力して制作しています。CDTは、観客に歓びを与え、いつまでも思い出に残るようなエンターテイメント、ディナー、サービスを提供することを第一に考えて運営を続けています。劇場のサイトは、こちらからごらんいただけます。