塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

改めて思うサッカーにおけるハンド

2020-12-01 20:34:28 | 日記
 塀内夏子が描くサッカー漫画「Jドリーム」

 そのエピソードの中で、こんな回があったはずなんです。

 主人公の赤星鷹が、味方の失点を防ぐために「意図的」にハンドを犯す
 彼はすぐさま手を引っ込めるが、主審は当然相手にPKを与える
 鷹のハンドに味方からもブーイングが起きる

 しかし、鷹はけろっとした表情で

 「PKならGKがとめてくれるかもしれないじゃないか」

 と語り、鷹の判断に味方は黙ってしまいます。

 実際のワールドカップでも、意図的なハンドで失点を食い止め、大きな議論が巻き起こったことがあります。

 2010年ワールドカップベスト8、ウルグアイ代表対ガーナ代表の一戦は、前者が勝利し4強にコマを進めます。

 実はこの試合、ウルグアイ代表FWルイス・スアレスが、自軍ゴールラインで失点を防ぐために「意図的」にハンドを犯し、彼の判断がウルグアイに流れを引き寄せる形となりました。

 この試合で敗退するガーナは、スアレスのハンドに憤慨し(会場が南アフリカというてんもあったでしょうね)、様々な議論が巻き起りました。

 しかし、4強進出、エースのディエゴ・フォルランがMVPに輝くなど、充実した大会を経験したウルグアイ代表は、首都モンテビデオで自国民から大喝采出迎えらえます。

 当然、スアレスを批判する輩は誰もいません。

 ガーナではスアレスは犯罪者のような扱い
 ウルグアイでは最愛の選手

 ハンド、PKというのはそれくらい温度差がファンの間であるものです。

 マラドーナの1986年大会のハンドも、5人抜きと陰陽の形で語られますが、アルゼンチンのファンがその点をフェアではないと非難しないのも、当然の帰結ではあるのですが。
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