塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

選手は監督次第ではなかろうか

2019-10-15 00:03:55 | 日記
 「女は男次第でございます」

 と長谷川久栄は夫、長谷川平蔵に強く語ります。

 池波正太郎先生の代表作である鬼平犯科帳は、今も文春文庫の看板作品の一つとして刊行されています。

 読者の方ならご存知ですが

 1・鬼の平蔵様は過去、放蕩無頼を地でゆく生活を送っていた
 2・平蔵の生家の隣家に生まれた久栄は、過去手籠めにされたことがあり、平蔵はその点を理解した上で妻に迎える

 という背景があります。

 つまり、久栄から見て夫の長谷川平蔵は、泣く子も黙る「鬼」ではなく、消せない過去を受け入れ、何より自分を尊重し、愛する夫というわけです。

 実際長谷川平蔵の所作には、池波先生が

 「男ならこのようなふるまいが出来ないといけないよ」
 「人間はひとりで生きていけない」

 という気持ちを投影していることは間違いなく、それは作品の多くで確認できます。

 もし僕が「粋」と言う物を学ぶとすれば、題材に池波作品を選ぶことは間違いないと思います。

 それは映画「カラブランカ」「007」のような、西欧的価値観も大事だけれど、日本古来の意見も見過ごしてはいけないと思うためです。

 サッカーでも業務でも

 部下は上司次第
 選手は監督次第

 ではないでしょうか。

 例えばリバプール。

 アストン・ビラからブレンダン・ロジャースの希望で加入したベルギー代表のベンテケ。

 彼はシーズン半ばでロジャースから現在まで続くユルゲン・クロップ体制のあおりを受け、リバプールでの居場所を無くします。

 しかし彼はクロップを恨むことなく、ベンチの決断を受け入れるわけですが、ここにクロップの持つ人徳、度量が確認できます。

 JALはエスパルスの大口スポンサーでもスポンサーですが、2012年に経営破たんします。

 その際に招聘されたのは、京セラの稲盛和夫名誉会長ですが、当初JALの社員は稲盛さんに懐疑的な視線を送っていたんですね。

 しかし、稲盛さんは本社到着後すぐにあらゆる部署を巡回し、社員に温かい声をかけ続け、彼らが感激してしまったという話があります。

 上司は部下を選べない
 部下は「更に」上司を選べない

 のは勤務でもサッカーでも変わりませんがね。

 (参考資料 プレジデント・ムック 超一流に学ぶ最強のマナー)
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