それでも僕はテレビを見る

社会‐人間‐テレビ‐間主観的構造

ナルトのラーメン

2011-11-20 13:51:11 | イギリス生活事件簿
ギリシャ人がインスタント麺の「屋台十八番」を手に持って僕に聞いてきた。

「これって本物のラーメン?」

どういう意味だろうと思った。本物と言えば、まあ本物。日本でも食べているし。

「ナルトにラーメンが出てくるんだけど、それが食べたくてさあ。」

『ナルト』というマンガは日本でも大人気だが、ヨーロッパでも読者が結構いるらしい。「忍者」が未だに外国でも有名なのは、忍者ハットリくんのおかげではなく、ナルトのおかげだ。

「いや、それは本物じゃないね。」正直に答えた。日本のラーメンを誤解されてはたまらない。

「じゃあ日本で買ってこれるかい?本物のラーメン。」

「もちろん、まかせて。」軽く引き受ける。

「その代り、本物のギリシャ料理を振る舞うから。」それは楽しみ。

三大料理としてトルコ料理が出てくるが、僕は今まで食べた結論ではギリシャ料理の方が上なんじゃないかと疑っている(隣りだし)。

ただ、そもそも「三大料理」という概念自体を疑っている。ポーランド料理や韓国料理も相当上に来るし、イタリア料理って入ってないのもおかしい。僕の師匠は「イタリア料理なんてないんだ。地方地方の料理があるんだ」と言っていたが、そうなるともう何だか分からなくなる。

「ありがとう。僕は君に本物のラーメンを食べてもらいたいんだ。」と僕は答えた。



日本での時間はあっという間に過ぎ、デパートもぶらぶら行ってみたが、ラーメンは売っていなかった(西武本店、東急本店)。
あったのかも知れないけど、見逃したのか。

やばいな。もう時間が無い。

友人のリサーチによれば、ナルトのラーメンは実際にモデルがあるらしい。作者がかつて通っていたというお店で、そこの売りは味噌味ということは分かっている。

味噌味と言えば北海道。ならば、コンビニで売っている「すみれ」のラーメンもありだ。評判がすこぶるいい。ただ、相当かさばる。ギリシャ人の彼女も来ているし、ほかのフラットメイトの分も必要だ。カップを4つも5つも入れるスペースがカバンにない。

とりあえず、ふたつカップを買ってみた。

成田空港に入る。

お土産屋さんを一応見ていると、なんとそこにはラーメンが。有名店の生タイプのものが結構ある。ちょうど人数分で1セットだったので、それを買った。値段も手ごろ。



そんなこんなで買って帰ったら、いたく喜んでくれたギリシャ人。

それをさっき作ってみんなで食べてみた。

ズルズルと食べたかったが、やめた。多数決で負けている(笑)

ラーメンを彼らは気に入った様子?のような?気がする?(もちろん、美味しいとは言っていた。)

分からない・・・・・・。

ただ、マンガを読んで相当食べたくなったみたいで、ギリシャ人のなかでハードルがかなり高い。果たしてギリシャ人は本心どう思ったのかは謎だ。

しかし、僕らの関係が深まったのは確かだ。クール・ジャパン(≒かっこいい日本)を伝えたよ。



食事の席ということで、イタリア人の彼女とは初めて長く話した。

とても明るいラテン系、期待を裏切らない。ナイスカップル。ユーロ危機の中心的2か国だが、2人は真面目。

政治の話、宗教の話。学生にタブーはない。

日本の話になっていつもは説明に苦戦することばかりだが、今回は日本通のエースがいるので、困ったらエースに振った。

それでいいのか分からないが、エースの日本理解は素晴らしく正確だった(日本語はできないというが)。

エースもなんとナルト好きで、その席でナルトを読んだことが無かったのは僕だけだった(クリスは実家に帰っていた)。

マンガも今は留学前の準備として必須らしい。

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