思想家ハラミッタの面白ブログ

主客合一の音楽体験をもとに世界を語ってます。

真空のエネルギー

2009-01-05 15:27:38 | Weblog
ハッブル宇宙望遠鏡やハワイやオーストラリアやチリにある地上望遠鏡を使って、天文学者達は、14個の
超新星の破片や地球から70から100億光年離れた爆発する星々を追跡したり繰り返し測定を行っています。
チームのメンバーは、遠くにある超新星が離れて行く速度を測定しました。それらの比率が、地球にかなり
近い超新星の動きの速度と比較されました。「その結果、遠くにある超新星ほど我々から高速で離れている
ということになり、それは、宇宙がその分速くなりながら膨張しているということを示している。」と
リーズは語りました。彼らは、宇宙の膨張は重力の影響から減速しているという結果になるだろうと思って
いました。「人々は、宇宙はビッグ・バンの惰力で広がっていると考えていたのですが、我々はそれが
スピード・アップしていることを発見したのです。」とカーシューナーは述べました。ビッグ・バン理論
によると、宇宙は120億年前に一点から爆発して現在も膨張している事になっていますが、その膨張速度は
減速する事になっているのです。しかし、リーズや他のメンバーは宇宙は実際には50ないし70億年前から
加速しながら 広がっている事を発見しました。「この発見はあまりに驚くべき事なので、誰もがその判断
はすぐに下さないだろう。」とシカゴ大学の天文学者ロッキー・コルブ氏は語りました。
 カーシュナーは、「この結果が受け入れられるまでには、激しい論争が起こるでしょうが、この予備結果は
、他の天文学者のグループで行われている平行して行われている研究では受け入れられています。私たちは
、それを、こんな気味の悪い力ではなく、何かもっと平凡なことを使った別の解釈で説明できないものかと
頭をかきながら考えているんですが。」と語りました。それは、宇宙の膨張を重力に逆らって働き、
加速させているので、気味の悪い力と呼ばれています。「もしこれが、他の結果や他の研究方法によって
確認されれば、宇宙には何かもっと重要な別の構成要素があると言うことになります。」とカーシュナーは
述べました。宇宙を通って動く物資は減速するのではなく、新しい力が、(もしこの研究が正しいならば)
加速させています。それは非常に奇妙なことだけど、奇妙なことが、真実になってしまうということが
先行しないということでもありません。

近代物理学は4つの力を証明しています。「強い力」という原子核がお互いに引き合う力、「弱い力」
という原子の崩壊を引き起こす力、「電磁力」という原子の回りの軌道の電子を引きつける力、そして
「重力」です。カーシュナーは「5番目の力が作用しているはずだ。」と言っています。この5番目の力
考え方は物理学者によって予言されてきました。もしこの研究が正しいのなら、宇宙は実に加速して
膨張しており、この発見は天文学者達の疑問を解く事ができるのです。いくつかの測定で、宇宙の年齢は
およそ100億歳とされています。しかし、それはいくつかの測定された星の年齢よりも若いのです。
この宇宙の加速膨張説をつかうと、宇宙はおよそ140億歳となり、最も年老いた星よりも20数億歳だけ高齢
ということになり、娘が母親よりも年老いているという矛盾はなくなります。
 アインシュタインは最初は、リーズが「時空間における真空中に存在する気味の悪い力」と表現した物と
同じ「宇宙項」というものを提唱しました。リーズは、「このアインシュタインが捨て去った宇宙項こそが
加速膨張説を説明できる唯一の理論だ。」と言います。「我々の毎日の実験結果は、真空とは空で、
何も存在しないものだと伝えます。しかし、それは真実ではないかもしれません。そこには、真空に
関係するエネルギーか力が存在するかもしれないのです。」「近すぎる距離では、この気味の悪い力は
検知する事はできません。しかし、70億光年から100億光年を越す距離では、この力は、重力に打ち勝って
宇宙を加速させるだけの十分に強い力として計算できるだけの何かに変わるのです。」「私はこの力が
これまで見つからなかった事に驚いてはいません。この力は、小さなスケールでは非常に弱い力で、
あなたが振り返って見て、初めて認識できる物になります。それはたくさんいるアリみたいな物で、
一匹では弱いですが、たくさん集まると大きな重石でも持ち上げる事ができるようになります。」と
リーズは語りました。



気と重力

2009-01-04 12:21:48 | Weblog
大みそかの番組で宇宙心法という気功をやっていた。
気で動かされている人は何かに引っ張られているように感じるらしい。
もしかしたら気は重力と関係があるのかも知れない。
重力も縦波波動エネルギーの一種なのではないだろうか。
生命が気の影響を受けやすいのは生命が重力エネルギーを
生命活動に利用しているからかもしれない。
気と同じように重力もゼロ磁場によって発生させることができるのではないだろうか。

2009-01-03 13:35:47 | Weblog
電子には陽電子,陽子には反陽子というように,すべての粒子には電気的性質が逆でそれ以外の性質が
ほとんど同一な「反粒子」が存在する。電気を帯びていないエネルギーから始まった原始宇宙には,粒子と
反粒子が同数ずつあったはずである。しかし,誕生から約137億年たった現在の宇宙は,粒子だけからできて
おり,反粒子でできた反宇宙は存在しない。宇宙の進化の過程で,反粒子は消滅したことになる。
すべての物理法則が粒子と反粒子の入れ替え(CP変換)で不変(CP対称)であるならば,宇宙の進化を
説明できない。つまり,CP対称性は破れていなければならない。

素粒子に働く4種の力のうちのひとつ「弱い力」がわずかにCP対称性を破ることは1964年発見されていた。
弱い力は,粒子がより軽い複数の粒子に崩壊する原因となる力であり,宇宙の進化に不可欠な力である。
なぜ,弱い力だけがCP対称性を破るのか謎であったが,1973年に小林誠と益川敏英は,陽子や中性子を
構成する素粒子クォークは2種でひとつの世代をつくり,2種類×3世代=6種類のクォークが存在すれば
CP対称性が破れるとする理論を発表した。素粒子研究者のほとんどが,クォークは,実在の素粒子ではなく
単なる数学的モデルで,しかも3種類あれば十分であると思っていた頃の話である。

その後,高エネルギー加速器を使った実験によって,クォークは実在し,しかも6種類あることが明らかに
なった。6種類目のクォークが発見されたのは1995年である。小林・益川理論のエッセンスは,3世代の
クォークがあって初めてCP 対称性が破れるという点にあるから,第3世代に属するクォークからなる粒子
B中間子を使って,予言どおりCP対称性が破れるかどうかを測れば検証できる。高エネルギー加速器研究機構
(KEK)の実験グループは,B中間子ファクトリー加速器を使って2001年夏,小林・益川の予想が正しいことを
示す実験結果を得ることに成功し,クォークのCP対称性の破れの起源の解明に終止符を打った(図)。
現在,小林・益川理論は,南部の示したゲージ対称性の自発的破れのメカニズムときわめて整合性がとれた形
で,素粒子理論の骨格をなしている。自然のもつ対称性には深淵な意味がある。が,対称性の破れには,
さらに深淵で根源的な意味があるのである。

対称性への回帰

2009-01-01 13:18:36 | Weblog
「物質」と「反物質」の間の対称性は「CP対称性」と呼ばれ(詳細は省略)、かつては厳密に成立すると
考えられていたが、1960年代に、ごく僅かに破れていることが確認された。[CPの破れ理論」とは、
宇宙初期の相転移が起きる前には「物質」と「反物質」が完全にシンメトリックに振舞っていたのに、
相転移によって両者の相互作用に僅かな差異が生まれたため、この宇宙で「物質」の方が量的に圧倒的に
多くなったと主張する理論である。相互作用の「僅かな差」が量の「圧倒的な差に発展するというのは奇妙に
思えるかもしれないが、数値を使うと、次のようになる。相転移によって真空が「物質」と「反物質」の
振舞いに僅かな差異を与えた結果、宇宙ができてから1000分の1秒までの間に、「反物質」粒子10億個
に対して「物質」粒子が10億1個存在するようになる。宇宙が膨張して温度が下がっていくと、10億組のペア
は、互いに消滅して光のエネルギーとなり、四方に拡散してしまうが、10億分の1の割合で残った「物質」
粒子は対消滅する相手を持たないまま宇宙空間にいつまでも残ってしまう。この「物質」が重力によって
凝集して天体を形成し、生命の発生を可能にしたのである。

 宇宙初期における「自発的な対称性の破れ」は、物質と反物質の関係にとどまらない。この宇宙では
僅かに右と左の対称性が破れており、現実世界の物理法則と鏡に映った世界の物理法則は、ほんの少しだけ
違っている。例えば、この世界では、アサガオや巻き貝は右巻きだが、鏡の国では、左巻きの方が多い
(はずである)。同様に、この世界では、生物はL型(=左旋性)アミノ酸しか代謝できず、DNAは
右巻きラセンであり、ニュートリノと呼ばれる素粒子にはキラリティ(旋回性)が左巻きのものしか存在
しないが、鏡像世界では、全て逆になる。こうした違いも、宇宙初期の相転移に起源を持つという考え方が
ある(ただし、確証されてはいない)。相転移前は、世界は完全に左右対称だったが、エネルギーの低い
真空に左巻きのニュートリノだけが存在できる状態とその逆の2種類があり、たまたまこの宇宙では、
前者の状態に落ち込んでいったのである。
 「真空の相転移」という発想は、宇宙の成り立ちに関して、従来とは異なる新しい見方を与えてくれる。
この宇宙は、創造された瞬間は、物質も変化もなく全きシンメトリーが支配していた。ところが、ひとたび
膨張を始めると、対称性の破れが生じ、いびつだが変化に富んだ世界へと転移していく。この世界の豊穣さ
は、完璧な幾何学的秩序が崩壊したところから始まったのだと考えると、宇宙の奥深さ対する畏敬の念を
禁じ得ない。



あの世へ行くということは、対称性のやぶれによって発生した人類が再び対称性の世界へ帰っていくということを意味するのだろう。