~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

期待と希望

2014-01-22 22:45:09 | 日記
「夜と霧」を書いたフランクルは、収容所の明日の自分のいのちも

分からない中、自由の身になったら書きかけの原稿を本にすると

ひそかに手に入れた紙切れにびっしりと書いていたそうです。

収容所の過酷な状況の中で、生きながらえた人は「未来に希望を

思い描き、それを見失う事がなかった人」だそうです。

 1944年、クリスマスから新年にかけてそれまでになかった

数の死者がでたそうです。その理由は数か月前から

「クリスマスには家に帰ることができる」という噂が広がり

クリスマスに何も起こらなかったことで、その期待が裏切られた

時に多くの人が亡くなったそうです。

 私達は、期待も希望も未来に対して同じ光が射しているように

思いがちですが、これほど大きく違うのですね。

未来に希望を持つことが、生きる力になって行くようです。

初女先生のお孫さんが

「おばあちゃんの夢は寝てみる夢でないものね。

こうなればいい、こうなればいいっていうのが、おばあちゃんの

夢だもんね」と言ったそうです。

先生の夢は、期待ではなく希望だから生きる力に

なっていくのですね。

いくつになっても、どんな状況になっても希望だけは

持ち続けていたい…

息子を亡くした後、深い悲しみがあっても前を向いて

歩いていきたいと思っていたのは、あれは希望

だったんですね。

そして、悲しみを抱いていても、しっかり前を向いて

生きている人に会いたい!と思っていたら、初女先生との

出会いが与えられました。

初女先生は「あんた、その歳になって、まだ夢を持って

いるの」と言われたそうです。

人は、一つ乗り越えるとまた、次なる課題の困難がきます。

どんな時にあっても希望は持ち続けていきたと思いました。

これ以上ない、絶望の中で希望を持ち続けたフランクルに

思いを馳せながら…



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