~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

生きるって…生きる力って…

2014-01-13 17:33:29 | 日記
今日は成人の日でした。

去年の成人の日は、大雪で息子が「俺たち平成4年生まれって、

高校の卒業式・大学の入学式が東日本大震災でダメだったし、

成人式は大雪で…そういう運命なんだよなー」とぼやいていました。

「人生、いろんな時があるからさ」と言いながら、やっぱり成人式は

こんな穏やかな日がいいなーと、心の片隅で思っていた私です。

眩しい様な新成人の人達を見て、ふと人生って何だろうと、

いうことを思ってしまいました。

 数年前に、知り合いのMさんが、ご主人がアルコール中毒で

苦しい思いをしていると聞き、私は何も出来ないので

祈るような思いで、初女先生の本を送りました。

Mさんの心に初女先生の言葉が深く響いて、先生の本を枕元に

置いて頑張っていました。

そして、長野の山また山の大鹿村での初女先生の講演会に

運転が得意でないMさんが、必死で車を走らせて会いに

行ったのです。

私の主催した三浦海岸の講演会にも来てくれました。

そして、去年の夏には一緒に森のイスキアに行きました。

その間、ご主人の状況は悪くなっていく一方なのに、Mさんは

会う度に元気になって行き、初女先生が誰か分からなかったと

言われるくらいでした。

ご主人が入院中だったので、イスキアに行けたのですが

退院された後も、さらに厳しい状況は続いていたのですが

「信じるということは、待つということなんですね」という

手紙がきました。

そして、今年の年賀状には「見えない、聞こえない、話せない

歩けない、食べられない、呼吸出来ない(経管栄養・気管切開)

という20歳の青年が当施設に来て、私の担当になります。

手の平でコミュニケーションをとります。

初女先生の手の温もりと握手を思い出し、コミュニケーションを

とると、私も受け入れてもらえたようです。

今日までどれだけの困難があったでしょう。

命の重さ、尊さを実感しています。」と書いてありました。

あれ程、大変な状況にいるMさんが深く他者を思いやって

いるのです。

これって何だろう?と思った時に、ある方から聞いたことが

思い出されました。

その方が初女先生に「人生には何度も繰り返して、苦しみが

襲ってくるけれど、それは苦しみの中身や質が変わるという

ことですか」と、質問した時に先生は「いいえ、同じものです。

経験を積むことによって、受けとめ方が変わってくるのです。」

と、答えられたそうです。

Mさんの苦しい状況は、より厳しくなっていますが、

会う度にMさんは、生きいきとした顔になっています。

初女先生の言われている、受けとめ方が全く変わってきたのだと

思います。

苦しみのない人生を私達は、幸せな人生だと思ってしまいますが、

フランクルは「苦悩を正面から引き受けよ」と言ったそうです。

絶望の果てにあってこそ、光が差し込んでくると…

人生とは決して平たんではないけれど、生きているって

いうことは、しんどい時もあるけれど、感謝と感動と希望が

生きる力になると思いました。

去年、大雪の成人式を迎えた息子と、こんな話出来たらなと

思いました。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする