ぼくのおかあさんは、もう何日も前の新聞の広告のところを残して手許に置いています。
切り抜きするわけでもなく、ときどき眺めては、ふうんとため息とも納得ともつかないあやふやな態度。
50万部突破『聞く力』阿川佐和子
心をひらく35のヒント、のうち(か、どうかはわからないけれど)24個の箇条書きが載っています。
・2秒の「・・・」が人間関係を変える
・「わかります」と安易に言わない
・「オウム返し質問」活用法
・「あれ?」と思ったことを聞く
・面白そうに聞く
・先入観にとらわれない
・知ったかぶりをしない
・素朴な質問を大切に
・フックになる言葉を探す
・目の高さを合わせる
・脳みそを捜索する
・相手の気持ちを推し測る
・観察を生かす
・段取りを完全に決めない
・自分ならどう思うかを考える
・最後まであきらめない
以上、おかあさんが参考にしたい項目、これで読んだ気分。
最新作 書き下ろし『幸せは弱さにある』曽野綾子
・どんな苦しい状況のなかにも喜びの種を見つけることができたら人生は、成功なんです
・自分の弱さを自覚するとき、初めて強くなれる
・自分の信じる論理の対極にも正しさはある
・与えられた環境の中で、自分の才能を発揮できるか考える
ふと、いじめで自殺しなければならなかった子どもたちのことを思います。
新聞には有名人たちが「いじめられている君へ、ぼくもいじめられていたけど、こうしたよ」とか「私はこんなにいじめられていたけど、こんなことがあってがんばれたのよ」とか。。
へぇぇ、そんなにみんないじめられっ子だったのか、と思います。
励ましや、いたわりや、愛が、その子の心に届けば、そして心に吸収されればいいのだけれど、同様な環境にあっても、乾いた砂のようにすぐに蒸発してしまったり、もしくは、こちこちにかたまった土のようにはじけて流れ落ちてしまう心の子どもたちはかなしい。
ぼくはここ数カ月の間で目も耳もほとんど機能しなくなってきています。
おさんぽのとき、おかあさんは盲導犬ではなくて盲導人になります。
人間の子どもたち、いじめられっ子もいじめっ子も、大人になっている弱い人間(ぼくのおねいちゃんを含めて)も、ぼくのおかあさんみたいに、いいとこだけを切り取って考えられるといいのだけどなぁ。。