昨日の朝日新聞に、「世界発2010 消えゆく欧州徴兵制 財政難 独、来夏に志願兵制へ」という記事がありました。
国際欄で、世界の流れを紹介するコーナーです。
世界では50カ国で徴兵制がありますが、ヨーロッパでは最近の財政難で「志願兵制」に切り替える国が増えているのだそうです。
徴兵制を採用しているのは、韓国、北朝鮮、ベトナム、イスラエル、イラン、スイス、ロシア、キューバ、ブラジルなど50カ国です。
(英国の国際戦略研究所の「ミリタリー・バランス」2010年度版などによる)
徴兵制のメリット(良い点)は、長期にわたって安定的に兵士を確保できます。
デメリット(悪い点)は、強制的なため個人の自由との関係が問題になりやすい点があります。
そのため、ヨーロッパでは「良心的兵役拒否」を認める国も多くあります。
アメリカは、ベトナム戦争後の1973年に、徴兵制を止め、「全員志願制」になりました。
ヨーロッパでは、7月にスウェーデンが徴兵制に廃止し、ドイツも近く廃止することになりました。
スウェーデンでは、1901年から徴兵制が行われてきました。
ロシアとヨーロッパの間に位置し、中立で、「自分の国は自分で守る」姿勢を支えてきました。
18歳になると、平均11カ月の兵役がありました。
しかし、ソ連が崩壊し、スウェーデンもEUに加盟しました。
兵士も数よりも専門性の時代になり、最近は徴集兵は約7万人になっていました。
この金融危機で、兵員維持費を3分の1に減らすことになり、7月に徴兵制が廃止されました。
ドイツでは、ナポレオンの支配に対抗するために徴兵制が始まりました。
第2次世界大戦後、日本では徴兵制がタブーになったのに対し、ドイツでは「制服を着た市民が兵役を務める徴兵制」は軍と民主主義をつなぐと考えました。
しかし、ドイツでも一般の若者が短期間兵役を務める徴兵制より、専門性が高い職業軍人が必要という意見が、軍内部からも強くなりました。
金融危機による財政削減で、国防費も削減されることになり、「少数のプロの軍隊」に切り替えることになった ということです。
---------------
なかなか日本では話題になることがない徴兵制の話題、興味を持って読みました。
最近の日本と周辺国の関係を考えると、軍事や国防について、もっとちゃんとやらないといけないのではと危機感を感じます。
北朝鮮のミサイル、韓国の竹島、中国の漁船衝突、ロシアの北方領土への大統領の訪問。
日本は、ゆずってばかりいると、相手のものになってしまいます。
どう考えてもおかしいということを他国がしてきたとき、抗議を言うことはできるでしょう。
しかし、ではと相手が実力行使をちらつかせたとき(軍として威嚇行為)、日本は丸腰です。
銃や刀を持った他国の間に入り、丸腰で(武器を何も持たずに)、「平和は大切。仲良くやりましょう」と言っても、世の中はそう甘くはないでしょう。
国と国とのつきあいは、表面は仲良くやっているように見えて、実際は経済的、軍事的なかけひきの世界です。
お人良しなだけでは、勤まりません。実力も必要です。
日本は軍を持たないことになっていますね。
「徴兵制」で検索してみました。
「自民、徴兵制検討を示唆 5月めど、改憲案修正へ - 47NEWS」が出てきました。
(http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010030401000592.html参照)
2010年3月4日の記事で、自民党の憲法改正推進本部の意見です。
ドイツなどに徴兵制があるとした上で、「民主主義国家における兵役義務の意味や軍隊と国民との関係について、さらに詰めた検討を行う必要がある」と公表した。 とあります。
自民党がそういう意見を発表したことは、テレビや新聞では気がつきませんでした。
自民党の石破さんもブログで意見を述べていらっしゃいました。
「徴兵制、「新党」について: 石破茂(いしばしげる)ブログ」です。
(http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-5a39.html参照)
これを読むと、石破さんは徴兵制より、専門軍人を養成したほうがいいという考えのようです。
「陸・海・空とも現在の自衛隊は複雑かつ精密なコンピューターの塊のような装備・システムで運用されており、適切な人員で相当に高い錬度を維持しなければその能力を発揮することは不可能です。
徴兵制ともなれば、玉石混交様々な人が入隊し、その教育訓練だけで機能はたちどころに麻痺してしまいかねない。」という理由からです。
なるほど、今の軍備はコンピューターを使った高度に専門的なものになっているのですね。
それならば、徴兵制で多数の一般人が関わるより、志願した人が専門に訓練を受けるほうがよさそうです。

国際欄で、世界の流れを紹介するコーナーです。
世界では50カ国で徴兵制がありますが、ヨーロッパでは最近の財政難で「志願兵制」に切り替える国が増えているのだそうです。
徴兵制を採用しているのは、韓国、北朝鮮、ベトナム、イスラエル、イラン、スイス、ロシア、キューバ、ブラジルなど50カ国です。
(英国の国際戦略研究所の「ミリタリー・バランス」2010年度版などによる)
徴兵制のメリット(良い点)は、長期にわたって安定的に兵士を確保できます。
デメリット(悪い点)は、強制的なため個人の自由との関係が問題になりやすい点があります。
そのため、ヨーロッパでは「良心的兵役拒否」を認める国も多くあります。
アメリカは、ベトナム戦争後の1973年に、徴兵制を止め、「全員志願制」になりました。
ヨーロッパでは、7月にスウェーデンが徴兵制に廃止し、ドイツも近く廃止することになりました。
スウェーデンでは、1901年から徴兵制が行われてきました。
ロシアとヨーロッパの間に位置し、中立で、「自分の国は自分で守る」姿勢を支えてきました。
18歳になると、平均11カ月の兵役がありました。
しかし、ソ連が崩壊し、スウェーデンもEUに加盟しました。
兵士も数よりも専門性の時代になり、最近は徴集兵は約7万人になっていました。
この金融危機で、兵員維持費を3分の1に減らすことになり、7月に徴兵制が廃止されました。
ドイツでは、ナポレオンの支配に対抗するために徴兵制が始まりました。
第2次世界大戦後、日本では徴兵制がタブーになったのに対し、ドイツでは「制服を着た市民が兵役を務める徴兵制」は軍と民主主義をつなぐと考えました。
しかし、ドイツでも一般の若者が短期間兵役を務める徴兵制より、専門性が高い職業軍人が必要という意見が、軍内部からも強くなりました。
金融危機による財政削減で、国防費も削減されることになり、「少数のプロの軍隊」に切り替えることになった ということです。
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なかなか日本では話題になることがない徴兵制の話題、興味を持って読みました。
最近の日本と周辺国の関係を考えると、軍事や国防について、もっとちゃんとやらないといけないのではと危機感を感じます。
北朝鮮のミサイル、韓国の竹島、中国の漁船衝突、ロシアの北方領土への大統領の訪問。
日本は、ゆずってばかりいると、相手のものになってしまいます。
どう考えてもおかしいということを他国がしてきたとき、抗議を言うことはできるでしょう。
しかし、ではと相手が実力行使をちらつかせたとき(軍として威嚇行為)、日本は丸腰です。
銃や刀を持った他国の間に入り、丸腰で(武器を何も持たずに)、「平和は大切。仲良くやりましょう」と言っても、世の中はそう甘くはないでしょう。
国と国とのつきあいは、表面は仲良くやっているように見えて、実際は経済的、軍事的なかけひきの世界です。
お人良しなだけでは、勤まりません。実力も必要です。
日本は軍を持たないことになっていますね。
「徴兵制」で検索してみました。
「自民、徴兵制検討を示唆 5月めど、改憲案修正へ - 47NEWS」が出てきました。
(http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010030401000592.html参照)
2010年3月4日の記事で、自民党の憲法改正推進本部の意見です。
ドイツなどに徴兵制があるとした上で、「民主主義国家における兵役義務の意味や軍隊と国民との関係について、さらに詰めた検討を行う必要がある」と公表した。 とあります。
自民党がそういう意見を発表したことは、テレビや新聞では気がつきませんでした。
自民党の石破さんもブログで意見を述べていらっしゃいました。
「徴兵制、「新党」について: 石破茂(いしばしげる)ブログ」です。
(http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-5a39.html参照)
これを読むと、石破さんは徴兵制より、専門軍人を養成したほうがいいという考えのようです。
「陸・海・空とも現在の自衛隊は複雑かつ精密なコンピューターの塊のような装備・システムで運用されており、適切な人員で相当に高い錬度を維持しなければその能力を発揮することは不可能です。
徴兵制ともなれば、玉石混交様々な人が入隊し、その教育訓練だけで機能はたちどころに麻痺してしまいかねない。」という理由からです。
なるほど、今の軍備はコンピューターを使った高度に専門的なものになっているのですね。
それならば、徴兵制で多数の一般人が関わるより、志願した人が専門に訓練を受けるほうがよさそうです。

