息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

2010-11-28 10:43:28 | 著者名 ま行
麻耶雄嵩 著
1998年度「本格ミステリベスト10」第1位。

からす である。
殺された弟の謎を追い、誰も知らない隠れ里のような村に入り込んだ主人公。
異質なものを忌み嫌い、外との交流をまったく絶っているその村で、
なぜか弟を発見し、外人を呼ばれながら、薪能や大鏡と呼ばれる行事、
そして連続殺人へと巻き込まれる。

本格ミステリ。ということらしい。
正直ミステリは好きだが、ジャンル分けがよくわからない私。
けっきょくこういうツメの甘さが、自分自身の読書を体系的にできず、乱読に終わる原因だ。
…いや、全然乱読上等なんですけどね。

ぐいぐい引き込まれ、トリックに取り込まれ、なかなかいける。
そもそも地図にない村、閉鎖空間、古い屋敷、伝説と禁忌…好きな素材てんこもりですよ。
ラストで脱力したとか、いまいちという評価を聞くことが多いのだが、私は好きだ!

ただねえ、この著者のネーミングセンスいかがなものか。
東関東の早婚ヤンキーの子供じゃないんですから。
一部がストーリーにかかわる名というのはわかります。私もミッション出身です。
でもさあ、それ以外全体的にそうする必要なくない?
なんていうか、あまりの違和感に読みづらいです。
あと、なんて読むんだか忘れて前に戻るのめんどくさいです。

総合的にいうと面白い。
たぶんまだ読み返すと思う。