最近、中古市場で「2ストローク」のオートバイが人気を高めていますよね。
特に、80〜90年代にレーサーレプリカと言われた、ホンダ「NSR250R」や、ヤマハ「TZR250R」、スズキ「RGVガンマ250」が人気です。
とは言え、どんなに新しいモデルでも最終年式は1999年まで。
それ以降に関しては一部のスクーターやモトクロスをのぞいて、国内での「2ストローク」パイクは作られなくなって行く傾向でしたからね。
もちろん理由は「環境問題」です。
なので、新しい車両が欲しくても、残念ながら余裕の「20年落ち」という状況でもあります。
しかし、それに反して、状態が良くて見た目が美しい車両だと150万円以上する高額なモノも市場に出回っています。
気がつけば、新車時の「倍以上」の値段ですね。(笑)
で、ここに来て「2ストローク」のオートバイがなぜここまで人気なのか…?
純粋に不思議な気もしますよね。(笑)
その回答、これは個人的な見解も含まれますが「4ストローク」とは違う「独特のパワー」に対する魅力と考えられます。
みんな単純に排気量が小さくても高出力を出せるのが「2ストローク」と分かっていますが、
じゃぁ、一体「4ストローク」と、どう違うのか?
意外に「内燃機関の仕組み」をしっかり理解してる人は、少ないんじゃないかって思われます。
なので簡単に説明すると、エンジンは「吸気・圧縮・爆発・排気」が「1つのサイクル」となってるのですが、
「2ストローク」は、その名前の通り、それを「2回の工程」で終わらせる構造となってて、エンジンに対しての内燃効率が良い。
逆に「4ストローク」はその1サイクルが「4回」必要になります。
単純に言えば「4ストローク」だと「倍の労力」が必要になってしまう構造です。
しかし、その分「燃焼効率が良くて燃費が良い」という特性を持っています。
もう、お分かりかと思いますが、逆に「2ストローク」場合は燃費が悪く、燃焼効率も悪いという事です。(笑)
マフラーから白煙を履くのは、その効率が悪いので、正常な状態でも不完全燃焼を起こしてる訳です。
しかし、その構造が故に小排気量でも高出力を生むんですよね。
単純に計算すれば「4ストローク」が、250ccの「2ストローク」に台頭するには、倍の500ccのエンジンが必要となるのですが、
構造って、そんなシンプルな物じゃないので、大体「60%アップぐらい」とされています。
また、単純な改造、いわゆる吸排気効率(キャブとチャンバー)を良くすれば、
最終形のバイクの250ccで「70ps以上」のパワーを引き出せるので、
「4ストローク」250ccが、どんなに対等カスタムしても、このパワーには追いつかない事は確実です。
なので最大の魅力を単純に考えれば、中型免許で乗れるオートバイで「大型バイクと同等の走りが可能」という事です。
要は、小さい排気量で大きい排気量に「対等出来る」訳ですから、
そこに魅了されてるライダーが「2ストローク」のオートバイに心奪われると言う理由です。
ただ、最後に1つ、大きな問題として「2ストローク」エンジンは故障率が高い事、また長期間維持出来るようになっていない事、
割り切りで作られてる部分もあるので、オーナーになるとその「リスクを背負う」必要は必ず出て来てしまいます。
所有すれば故障は普通にあると考えて乗るバイクなんですね!(笑)