今日は何をしようかな?

いつの間にやら13年経ちました。
いろいろ忘れないように、書き留めておきます by nori    

『飢餓海峡』改訂決定版

2006年12月04日 17時03分42秒 | 本のこと
『飢餓海峡』改訂決定版(水上勉:著)を読み終わりました。

この本を書くのは並大抵のパワーではないです。

犯人は最初から分かっているのですが、当時(終戦直後)の日本の様子と絡ませながら、人の心をとても緻密に書いてある小説でした。

終戦からまだ60年ちょっとですが、世の中変わったんだな~。
交通網の部分を読むと当時の旅行の大変さにびっくりするし、刑務所も警察も財政難だったのね~などと、細かい描写がとても興味深かったです。

反町君(以前は三国連太郎さんが演じていたそうです)あたりが主人公で映画になると面白いかも。
鍵を握る『八重』役は田中裕子さん(同上:左幸子さん)が浮かんでしまいますが、今の女優さんだと誰が良いのか?
追いかける警察側も(昔は伴淳三郎だったようですが)こちらの方が難しい役かもしれません。

改訂決定版でも、名前の書き間違い(24章1の終わりの方)があったのが残念。

☆4つ。(推理小説というより社会派小説だったので)


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