今日は何をしようかな?

いつの間にやら13年経ちました。
いろいろ忘れないように、書き留めておきます by nori    

読書メモ 『真実 新聞が警察に跪いた日』

2014年10月17日 10時09分05秒 | 本のこと
今日は

東京では台風19号の影響もほとんど無く、出勤にも影響しませんでした
ただ、急に寒くなって風邪ひきさんが増え、電車に乗る時も注意しないと目の前でゴホゴホされて

ここの所『ビブリア古書堂』とか『猫弁』とか軽い物ばかり読んでいたのですが、BOSSから勧められて読んだ『真実 新聞が警察に跪いた日』(高田昌幸:著)がズシンと響いています。

北海道新聞が2003年から北海道警察の裏金問題を追及し、数々の賞を受けた後、警察が徐々にかける圧力。
裏金問題のデスクとして取材班を率いた高田氏は道警の元幹部から名誉棄損で訴えられ、2011年最高裁で棄却されるまでの6年とその後「おとり捜査」の記事で偽証罪の刑事告発を受けます。(こちらは札幌地検が不起訴処分としました。)
その間の筆者の苦悩はノンフィクションであるだけにリアルです。

作品を読む限り、筆者はとても冷静ですが、この作品を書くために過去を思い出す作業はとても辛かったと思います。
一番辛かったのは、自身が勤務する新聞社が圧力に屈しお詫び広告を載せ(それでも警察はお詫び社告が十分でない等の講義を続ける有様)『新聞が警察に跪いた』事だと読んでいて思いました。

終章では『特定秘密保護法』について言及しています。

この法案は『特定秘密』そのものが具体的に示されず、考えようによっては『自分たちが秘密にしたい事』を全て秘密に出来る法案とも取れます。
何をそんなに隠したくて、こんなに急いで立案されるのか、誰もわからないうちに12月10日から施行されます。
日本経済新聞⇒特定秘密法の対象55項目、運用基準を閣議決定

文中の『施行令は秘密指定しない行政機関をあげることで秘密を指定する機関を19に限定した。』
解読力が無い為か、私にはこの文章さえ理解できません。

高田氏の著書が発行され、文庫化された事が奇跡に思えます。

『真実 新聞が警察に跪いた日』

追記:
秘密を指定する『限定』された19の機関は下記のようです。

①国家安全保障会議 ②内閣官房 ③内閣府 ④国家公安委員会 ⑤金融庁 ⑥総務省
⑦消防庁 ⑧法務省 ⑨公安審査委員会 ⑩公安調査庁 ⑪外務省 ⑫財務省 ⑬厚生労働省
⑭経済産業省 ⑮資源エネルギー庁 ⑯海上保安庁 ⑰原子力規制委員会 ⑱防衛省 ⑲警察庁

それぞれ何を『特定秘密』に指定するのでしょう。
集団的自衛権や原発の問題などを考えると、この法律の運用は怖いと思います。

この作品中にも難しい箇所がありました。

北海道の地方警察署の方が自殺された時の文章です。
本はもう手元にないので私が読んだ記憶での要約になります。

何故自殺を選んだのか。
『自分は警察の裏金の事実を知っている。
それを警察官としては裏切り行為になるので、証言は出来無い。
しかし、証言しなければ、道民を欺いたことになってしまう。
それは人としてやりきれない。』

こういう方がいる反面、北海道新聞に圧力をかけ続けた偉い方たちがいます。
それも大昔では無く・・・・


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