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呪いのヴードゥー人形はご存知だろう。祈祷師が人間を呪い殺す類のアレだ。だが、このサブカル的なものの根底にあるヴードゥーは、宗教とも文化とも言える非常に複雑なものだ。
ヴードゥーには、植民地政策によってもたらされたローマカトリックの要素と伝統的な信仰体系、さらに場合によっては魔術的要素が混ぜ合わさっている。例えば、ヴードゥーに伝わる精霊の総称で、人間界と創造主の仲介者として行動するロアは、カトリックの聖者や思想の痕跡が習合したものだ。
アメリカン・ヴードゥーの魔除け、薬草、お守りには、持ち主を守ったり、敵に危害をなしたりするよう精霊の力が込められている。
それが死に重きを置くのは、発生の起源が植民地政策と奴隷売買の暴虐性であるからだ。アカデミックな議論ではとりわけ、呪われて主人のために永遠に何も考えず働くゾンビと人々が関係づけられて論じられている。
アメリカ人にはルイジアナ・ヴードゥーが最もよく知られているだろうが、西アフリカ・ヴォドゥンやドミニカ/キューバ・ヴードゥーなど、それが起源とするアフリカン・ディアスポラに応じて様々な派生信仰がある。これらは西アフリカから奴隷とともにカリブ地域、南アメリカ、アメリカ南部へと広まり、それぞれの宗派へと枝分かれした。
ルイジアナ・ヴードゥーは、迷信染みた見世物的パフォーマンスとなり、物珍しい儀式を目当てとするツーリストから利益を上げている。だが中には本物もある
つまり、中には術者にとって重要な文化的伝統があるということだ。こうした場所に例外はない。あるものは観光客向けのプラスチック製の頭蓋骨やビーズが並ぶショッピングモールのようなものだが、あるものは紛れもない神聖な土地だ。その両側面を兼ね備える場所もある。
1. ジュビリー・ヴードゥー記念碑(Jubilee Voodoo Monument)
ヴードゥーが発達した地であるハイチの記念碑からは、まさに文字通りカトリックと土着信仰が合わさったヴードゥーを見てとることができる。
記念碑の起源については諸説あるが、19世紀初頭に宣教師が神が召抱えるとしてカトリックの十字架を建立したというの大方の見方である。その後、ここに落雷があったことで、住民らの間に彼らの神々が彼らのために丘を取り戻したという噂が広まる。それ以来、ヴードゥーの巡礼地となっている。
2. アコデセワ呪物市場(Akodessewa Fetish Market)
この市場ではヒョウや人間の頭蓋骨から、呪物を使い未来を予知したり、病を癒したりするヴォドゥンの司祭までありとあらゆるものが手に入る。
ヴードゥーを産んだヴォドゥンは、この地域では最も信仰されている宗教だ。そのことは、この露天市場が首都のど真ん中にあることを考えれば明らかである。風邪防止や不妊治療から黒魔術の呪いを解くものまで、様々な魔除けやお守りを見つけることができる。
3. ソ・ドーの滝(Saut-d’Eau Waterfalls)
聖母マリアがヤシの木の近くに現れたと噂が広まり、それ以来聖地となった。1世紀以上の間、ハイチ人は、カルメル山の聖母の祝日になると数キロの道のりを歩いてここを訪れ、聖母マリア(あるいはこれと密接な関係にあるヴードゥーのロア、エルズリー・ダントー(Erzulie Dantor))の祝福を祈願した。
ヤシの木は、これが住民から信仰され迷信が生ずることを危惧したフランス人の僧侶によって切り倒されてしまった。それでも参拝は止まず、この土地自体が聖なるものとみなされるようになった。病気の者や貧しい者は、3日間に及ぶ宗教的祝祭においてヴードゥーとカトリックが混じった様々な儀式を行いながら、滝の水で体を清める。
4. マリー・ラビューの墓(Marie Laveau’s Tomb)
マリー・ラビューは1801年頃、ニューオリンズのフレンチクォーター地区でクレオール人の母親と白人の父親との私生児として生まれた。職業は髪結いであったが、街一番のヴードゥーの術者として有名だった。
グリグリというお守りの販売、占いや助言など、ニューオリンズのあらゆる階層の人々が彼女の許を訪れた。有罪判決を受けた囚人を処刑から救うほどの力があったと言われている。1874年にラビューがポンチャートレイン湖の湖畔で行なった儀式には、12,000人以上の人々が集まったという。
5. マリー・ラビューのヴードゥーハウス
マリー・ラビューの娘は母親からヴードゥーとヴォドゥンを学んだ。ややこしいことに彼女の名もマリー・ラビューといい、2人の逸話はしばしば混同されている。
過去の話がどちらによるものなのかはっきりしないが、両者ともに強い力を備え、19世紀ニューオリンズ独自の多人種、多宗教社会の中で多くの信奉者を持っていたことが知られている。
ここはマリー・ラビュー2世が最後の日々を家族とともに暮らした場所だ。現在は博物館として人気の観光スポットになっている。
訪問者は祭壇にお供え物を捧げたり、世界中から集められたスピリチュアルアイテムや本を購入することができる。奥の部屋では霊媒、呪い、タロットカード占いなどが行われる。また彼女の幽霊が出没するという噂もある。
6. ソウル・オブ・アフリカ博物館(Soul of Africa Museum)
ソウル・オブ・アフリカ博物館はアフリカにはない。ドイツ、エッセンの小さなアパートの中にあり、ヘニング・クリストフという写真家、民族誌学者、収集家であった人物の所有物を所蔵している。彼は長年、様々な部族で信仰されるヴードゥーを幅広く研究してきた。
部屋には様々なグループから集めた小さな置物が所狭しと置かれている。マミワタ(Mami Whata)という水の精霊の祭壇は、女神に供物を捧げるためのものだ。また祖先崇拝の儀式で着用される凝った作りの衣装もある。こうした数々の宗教的工芸品のほか、大西洋で行われた奴隷貿易に関連するコーナーもあり、鉄製の枷といった歴史的遺物が展示されている。
7. ソノラ市場(Mercado de Sonora)
悩みの種があれば、ソノラ市場を覗くといい。メキシコ最大の秘伝の市場であり、神秘主義に関心のある方なら必見の品が揃っている。魔法の石鹸、聖水スプレー、儀式のパンフレットなど、店主に相談すれば日常の様々なトラブルに効く品々を紹介してもらえるだろう。
ここで扱われているのはヴードゥーに関連するものばかりではない。カルト教団サンタムエルテやブルヘリアといった土着信仰に関する品もある。こうした信仰はカトリック信仰と並んで行われ、中には習合している部分もある。
8. サイデル社(Saydel, Inc.)
世界最大のオカルト、スピリチュアル、ニューエイジ、宗教系サプライヤーを自称するサイデル社は、独自の商品展開を行なっている。驚くほど実用的な店舗に入れば、人間とロアの仲介者であるパパレグバ(Papa Legba)の等身大像によって出迎えられる。
カリブやメキシコなど様々な背景を持つ顧客がいることから、取り扱う品々もアフリカ、メソアメリカ、あるいはローマカトリックに関連するものと幅広い。店内はこうした珍しい土着信仰色で彩られていながらも、陳列棚は郊外にある薬局の趣があり、ロアの像が並ぶかと思えば、祈り用のロウソクなどが整然と置かれていたりする。
9. ニューオリンズ歴史ヴードゥー博物館
ヴードゥーが街の歴史に結びついている場所といえば、ニューオリンズだ。1971年にヴードゥーに全情熱を捧げた地元アーティストのチャールズ・マシコット・ガンドルフォが設立。ここを訪れた者は、ニューオリンズ・ヴードゥーを作り上げたアフリカ、クレオール、アメリカ南部の文化の坩堝へと誘われる。
霊媒というサービスまで行なっている。予言や占いはヴードゥー文化に深く根付いた技能なのだ。
via:9 Sacred and Superstitious Voodoo Sites You Can Visit Today
☆訪問できんところに、行きたいんじゃい!
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呪いのヴードゥー人形はご存知だろう。祈祷師が人間を呪い殺す類のアレだ。だが、このサブカル的なものの根底にあるヴードゥーは、宗教とも文化とも言える非常に複雑なものだ。
ヴードゥーには、植民地政策によってもたらされたローマカトリックの要素と伝統的な信仰体系、さらに場合によっては魔術的要素が混ぜ合わさっている。例えば、ヴードゥーに伝わる精霊の総称で、人間界と創造主の仲介者として行動するロアは、カトリックの聖者や思想の痕跡が習合したものだ。
ヴードゥーの重要な文化的伝統が根付いた場所
アメリカン・ヴードゥーの魔除け、薬草、お守りには、持ち主を守ったり、敵に危害をなしたりするよう精霊の力が込められている。
それが死に重きを置くのは、発生の起源が植民地政策と奴隷売買の暴虐性であるからだ。アカデミックな議論ではとりわけ、呪われて主人のために永遠に何も考えず働くゾンビと人々が関係づけられて論じられている。
アメリカ人にはルイジアナ・ヴードゥーが最もよく知られているだろうが、西アフリカ・ヴォドゥンやドミニカ/キューバ・ヴードゥーなど、それが起源とするアフリカン・ディアスポラに応じて様々な派生信仰がある。これらは西アフリカから奴隷とともにカリブ地域、南アメリカ、アメリカ南部へと広まり、それぞれの宗派へと枝分かれした。
ルイジアナ・ヴードゥーは、迷信染みた見世物的パフォーマンスとなり、物珍しい儀式を目当てとするツーリストから利益を上げている。だが中には本物もある
つまり、中には術者にとって重要な文化的伝統があるということだ。こうした場所に例外はない。あるものは観光客向けのプラスチック製の頭蓋骨やビーズが並ぶショッピングモールのようなものだが、あるものは紛れもない神聖な土地だ。その両側面を兼ね備える場所もある。
現在訪問できる9か所のヴードゥーゆかりの地
1. ジュビリー・ヴードゥー記念碑(Jubilee Voodoo Monument)
ハイチ、アンス・ア・フォルール
image credit:Nicholas Jackson
ヴードゥーが発達した地であるハイチの記念碑からは、まさに文字通りカトリックと土着信仰が合わさったヴードゥーを見てとることができる。
記念碑の起源については諸説あるが、19世紀初頭に宣教師が神が召抱えるとしてカトリックの十字架を建立したというの大方の見方である。その後、ここに落雷があったことで、住民らの間に彼らの神々が彼らのために丘を取り戻したという噂が広まる。それ以来、ヴードゥーの巡礼地となっている。
2. アコデセワ呪物市場(Akodessewa Fetish Market)
トーゴ、ロメ
image credit:Dominik Schwarz
この市場ではヒョウや人間の頭蓋骨から、呪物を使い未来を予知したり、病を癒したりするヴォドゥンの司祭までありとあらゆるものが手に入る。
ヴードゥーを産んだヴォドゥンは、この地域では最も信仰されている宗教だ。そのことは、この露天市場が首都のど真ん中にあることを考えれば明らかである。風邪防止や不妊治療から黒魔術の呪いを解くものまで、様々な魔除けやお守りを見つけることができる。
3. ソ・ドーの滝(Saut-d’Eau Waterfalls)
ハイチ、オー・ソ・ドー
image credit:Jstplace/Public Domain
聖母マリアがヤシの木の近くに現れたと噂が広まり、それ以来聖地となった。1世紀以上の間、ハイチ人は、カルメル山の聖母の祝日になると数キロの道のりを歩いてここを訪れ、聖母マリア(あるいはこれと密接な関係にあるヴードゥーのロア、エルズリー・ダントー(Erzulie Dantor))の祝福を祈願した。
ヤシの木は、これが住民から信仰され迷信が生ずることを危惧したフランス人の僧侶によって切り倒されてしまった。それでも参拝は止まず、この土地自体が聖なるものとみなされるようになった。病気の者や貧しい者は、3日間に及ぶ宗教的祝祭においてヴードゥーとカトリックが混じった様々な儀式を行いながら、滝の水で体を清める。
4. マリー・ラビューの墓(Marie Laveau’s Tomb)
アメリカ、ルイジアナ州ニューオリンズ
image credit:Lucid Nightmare
マリー・ラビューは1801年頃、ニューオリンズのフレンチクォーター地区でクレオール人の母親と白人の父親との私生児として生まれた。職業は髪結いであったが、街一番のヴードゥーの術者として有名だった。
グリグリというお守りの販売、占いや助言など、ニューオリンズのあらゆる階層の人々が彼女の許を訪れた。有罪判決を受けた囚人を処刑から救うほどの力があったと言われている。1874年にラビューがポンチャートレイン湖の湖畔で行なった儀式には、12,000人以上の人々が集まったという。
5. マリー・ラビューのヴードゥーハウス
(Marie Laveau’s House of Voodoo)
アメリカ、ルイジアナ州ニューオリンズ
image credit:
マリー・ラビューの娘は母親からヴードゥーとヴォドゥンを学んだ。ややこしいことに彼女の名もマリー・ラビューといい、2人の逸話はしばしば混同されている。
過去の話がどちらによるものなのかはっきりしないが、両者ともに強い力を備え、19世紀ニューオリンズ独自の多人種、多宗教社会の中で多くの信奉者を持っていたことが知られている。
ここはマリー・ラビュー2世が最後の日々を家族とともに暮らした場所だ。現在は博物館として人気の観光スポットになっている。
訪問者は祭壇にお供え物を捧げたり、世界中から集められたスピリチュアルアイテムや本を購入することができる。奥の部屋では霊媒、呪い、タロットカード占いなどが行われる。また彼女の幽霊が出没するという噂もある。
6. ソウル・オブ・アフリカ博物館(Soul of Africa Museum)
ドイツ、エッセン
image credit:
ソウル・オブ・アフリカ博物館はアフリカにはない。ドイツ、エッセンの小さなアパートの中にあり、ヘニング・クリストフという写真家、民族誌学者、収集家であった人物の所有物を所蔵している。彼は長年、様々な部族で信仰されるヴードゥーを幅広く研究してきた。
部屋には様々なグループから集めた小さな置物が所狭しと置かれている。マミワタ(Mami Whata)という水の精霊の祭壇は、女神に供物を捧げるためのものだ。また祖先崇拝の儀式で着用される凝った作りの衣装もある。こうした数々の宗教的工芸品のほか、大西洋で行われた奴隷貿易に関連するコーナーもあり、鉄製の枷といった歴史的遺物が展示されている。
7. ソノラ市場(Mercado de Sonora)
メキシコ、メキシコシティ
image credit:
悩みの種があれば、ソノラ市場を覗くといい。メキシコ最大の秘伝の市場であり、神秘主義に関心のある方なら必見の品が揃っている。魔法の石鹸、聖水スプレー、儀式のパンフレットなど、店主に相談すれば日常の様々なトラブルに効く品々を紹介してもらえるだろう。
ここで扱われているのはヴードゥーに関連するものばかりではない。カルト教団サンタムエルテやブルヘリアといった土着信仰に関する品もある。こうした信仰はカトリック信仰と並んで行われ、中には習合している部分もある。
8. サイデル社(Saydel, Inc.)
アメリカ、カリフォルニア州ハンティントンパーク
image credit:
世界最大のオカルト、スピリチュアル、ニューエイジ、宗教系サプライヤーを自称するサイデル社は、独自の商品展開を行なっている。驚くほど実用的な店舗に入れば、人間とロアの仲介者であるパパレグバ(Papa Legba)の等身大像によって出迎えられる。
カリブやメキシコなど様々な背景を持つ顧客がいることから、取り扱う品々もアフリカ、メソアメリカ、あるいはローマカトリックに関連するものと幅広い。店内はこうした珍しい土着信仰色で彩られていながらも、陳列棚は郊外にある薬局の趣があり、ロアの像が並ぶかと思えば、祈り用のロウソクなどが整然と置かれていたりする。
9. ニューオリンズ歴史ヴードゥー博物館
(New Orleans Historic Voodoo Museum)
アメリカ、ルイジアナ州ニューオリンズ
image credit:
ヴードゥーが街の歴史に結びついている場所といえば、ニューオリンズだ。1971年にヴードゥーに全情熱を捧げた地元アーティストのチャールズ・マシコット・ガンドルフォが設立。ここを訪れた者は、ニューオリンズ・ヴードゥーを作り上げたアフリカ、クレオール、アメリカ南部の文化の坩堝へと誘われる。
霊媒というサービスまで行なっている。予言や占いはヴードゥー文化に深く根付いた技能なのだ。
via:9 Sacred and Superstitious Voodoo Sites You Can Visit Today
☆訪問できんところに、行きたいんじゃい!
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