リオ五輪の開会式をテレビで見た。余りに長時間だったので、眠ってしまった部分があるが、凄い演出だったと感心した。ブラジル経済の悪化のため予算を削ったというが、やっぱり予算だけじゃーない、アイディアが大事と分かる開会式だった。ブラジルは移民の国、その歴史をうまく表現していたし、8月6日午前8時15分の原爆投下に合わせた演出も行われ、平和であることが強調されていた。
緑の国・ブラジルの環境保護を訴える演出も見事だった。選手団の入場の際、3輪自転車がその先導役を果たしたが、これはリオでよく見られる自転車という。リサイクル部品を集めて色を塗り直したものらしいが、自転車に乗る女性が美し過ぎてそっちに目がいってしまう。選手団の入場はさすがに音楽の国らしくカネやタイコが選手の後ろから追い立てた。東京オリンピックの時の日本選手団の入場はまるで軍隊の行進のようだったが、いつからか日本選手団も整列を止めた。
あんなに陽気な音楽が会場いっぱいに溢れているのに軍隊式行進は似合わない。音楽に合わせて踊る選手がいてもおかしくなかった。リオ五輪には史上最多の205国と地域が参加したという。人口4万人という小さな国から来た選手もいれば、国の援助を受けずなのか国に金がないのか個人参加という選手もいた。また難民選手団もあって、国家間の競争ではないスポーツの祭典になっていた。それならいっそ、国旗の掲揚や国歌の演奏もなくてもいいような気がするが、そこはまだ譲れない感情があるようだ。
各国の選手団には白人も黒人もアジア人いるし、猫さんのように他の国の代表になって出場している人も多い。夫婦なのに別々の国から出場している選手もいた。それだけもう国の境は微妙なものなのに、政治家はまだ国境に壁を造るとか、領域に侵入した船舶は許さないとか言っている。開会式での聖火の演出も感激的だった。会場に入れない人々の方が多いからと、市街に聖火が置かれたのもグッドアイディアである。
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