道端でバッタリ会った人から、「大変でしたね」と声をかけられた。この人も被害者だったようで、「『ランチに行きたいから、車持っている人を誘って』と言われた」と話す。「本当に行きたいのなら、タクシーを頼めばいいのに、お金は出したくないのよ」と言う。
私には「8億円も財産がある」と言っていたが、生活は質素だったようだ。「東海銀行に知り合いがいるから、1千万円預ければ高利息で財産を増やすことが出来る」と誘ったようだ。確かに私もその話を聞いた。「資金が無い」と断ると、「財産の増やし方を私は知っている」と豪語していた。
1日に10回も電話してきたことがある。夜中であろうと、早朝であろうと構いなしだったので、「役所と一緒で、午前9時から午後5時までしか電話は出ない」と話したが、全く一方的だった。「あなたがそうやって聞くからよ」とカミさんは叱るが、私はヒマしているし、誰も聞いてくれる人がいないから電話してくるのだから、聞くのはボランティアだと思ってきた。
誇大妄想と被害妄想が同居しているから話はいつも堂々巡りだ。それに彼女の話を聞いてくれない人の悪口が続く。「市役所も警察も町内会長も民生委員も、全然話を聞いてくれないし、電話にも出ない」と怒るが、当然なことが理解できない。
私が言ったとおり、病院を受診しそのまま入院した。「大変でした」と言うのは「入院してくれたので、よかったですね」という意味だ。心の病の人を強制的に入院させることは難しい。入院してもしばらくすれば、普通に生活できると判断されて退院して来る。これが現実の人の生活なのだから、受け入れる他ない。
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