友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

何もしたくない女性たち

2019年08月12日 16時29分11秒 | Weblog

 姪っ子の表情に輝きがない。いつも元気で明るくよく動き回るのに、口数も少なくボーとしている。「どうしたの?」と尋ねると、「なぜだか分からないけど、何もしたくないの」と言う。私の周りで似たような女性をふたり知っている。3人に共通するものがある。年齢的にもよく似ていて、夫が定年か定年を迎えようとしている。

 女性は3人とも、生真面目でよく働きよく気が回る。夫のため家族のため、全身全霊で尽くしてきた。地域の人たちからも高い評価を受けてきた。完璧に「女房業」をこなしてきた見本のような女性だ。これからは、夫とふたりでゆっくり暮らしていける、そう思われていたのに、突然、何もしたくなくなってしまった。

 3人のダンナも明るい性格で、人前ではよくしゃべる。よく働くし、ギャンブルに手を出すこともない。3家族とも子どもは居るが、社会人として独立しているから、話す相手は夫婦だけであろう。老夫婦が向き合っても、そんなに会話は続かない。まして、以心伝心のように響き合うことは無い。相手を理解しようとするが、年寄りは頑固で、あくまでも自分の基準が先行してしまう。

 彼女たちも、長い間張り詰めていた緊張が一気に解けてしまった感じだ。彼女たちがイメージする「家庭を維持する」という目標がなくなってしまったのではないだろうか。夫の方は妻の悩みや苦しみに気づかず、ノー天気に暮らしてきてしまったので、何をどうしていいのか分からない。おろおろと妻を見守るばかりだ。

 生真面目で完璧主義の妻と、明るく人当たりのいい楽天家の夫。夫婦としてはとても良い組み合わせのふたりなのに、どうして悲劇が訪れたのだろう。そんなことよりも、これからのことが心配だが、第3者としてはどうすることも出来ない。何とかならないのだろうか。


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