友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

決して長くは続かない

2012年12月26日 18時26分50秒 | Weblog

 寒い。震え上がるほど寒い。そう口にしたら、岩手や青森の出身の人から「こんな程度では寒いと言えない」と教えられた。空気が重く冷たい。北国はもっと寒いのだろう。新潟の人に、「雪が多いから寒いでしょう」と聞いたところ、「雪が多い時は寒くないね。空っ風の方が身に染みるね」と言われた。夏に太宰治の故郷、津軽へ行ったので、「冬に行ってみたい」と話した時も、「冬の津軽は地吹雪で、雪が下から吹きつけてくるのですよ」と言われた。そんな寒さの中でも人々は暮らし続けてきたのだから不思議だ。

 私は愛知県と東京にしか住んだことがないので、銀世界に憧れたけれど、年齢を重ねてくると暖かいところがいいと思うようになった。人類はアフリカ大陸で誕生したと言われている。それなのにどうしてわざわざ寒い地方へと移って行ったのだろう。エスキモーやイヌイットのように氷の世界に留まってしまった人たちもいる。なぜ、そんな生活しにくいところに定着したのだろう。

 人間は困難が好きなのだろうか。苦しいことや難しいことを乗り越えていくことが好きなのだろうか。好きでなければ、わざわざ生活しにくい場所を選ぶ必要はないはずだ。何が人間に、「困難に立ち向かうことの喜び」をもたらしたのだろう。楽々と生きている人よりも苦難に立ち向かっている人の方を尊ぶのはどこに根拠があるのだろう。旧約聖書に出てくる人たちは次から次へと苦難に直面する。悲しいことばかりが続き、「どうして神様は助けてくれないのか」と嘆き恨んだりもする。

 寒い地方へと移り住んだ人間たちはそこで文化を創り上げた。イタリアは温暖な地であったけれど、フランスやドイツやイギリスは寒い。どうして寒いところで文化は進んだのか。中国も揚子江流域よりも黄河や奥地の砂漠地帯で文化は発展した。日本は大陸から離れた地域にあり鎖国していたにもかかわらず、外国人がビックリするほど礼儀と教養に満ちていたようだ。

 今日、安倍内閣が誕生した。昨日から入閣する人が取り沙汰されていた。自民党の総務会長に野田聖子さんが、政調会長に高市早苗さんが就任した。来年の参議院選挙向けとも石破茂幹事長を抑える安倍布陣とも言われている。安倍さんは本気で憲法改定を目指しているようだ。党本部も内閣も保守色の安倍カラーが強く出されているのはそのためだろう。先日、公明党の地方議員と話した時、彼は選挙での勝利を喜んではいたけれど、自民党との協調に戸惑いとともに警戒感を持っている様子だった。

 日本には四季があり、どんなに寒い冬であっても必ずいつか春はやって来る。暑くて死にそうなくらいの夏でも青い空の澄んだ秋がやって来る。苦しい時があれば楽しい時がある。今の状態が決して長く続かない、そう思うからじっと耐えることが出来る。約束されているわけではないけれど、そう信じているから希望がある。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 家族連れと若い男女で賑わっ... | トップ | 笑顔で言えただろうか? »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事