友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

どうなる格差社会の拡大

2014年07月06日 18時37分16秒 | Weblog

 賃金は伸びないのに物価は上がる。年金は物価の上昇と連動すると言われているけれど、基礎年金は物価上昇率とは異なる計算方式のため物価に追いつかない。大学生の数は増えたが、そのほとんどがアルバイトで生活しているし、奨学金をなしでは学べない。学生アルバイトに頼る企業は、学生を責任者に仕立てて無理な労働を強いる。学生はアルバイトを辞めたくても違約金を請求されたり、法的な保護が無視された過酷な状況が日常化している。

 大学は出たけれど、正規社員にはなれず年収は200万円にも満たない。卒業すれば奨学金を返済しなければならないから、手取りの金額はさらに減る。住居費や交通費など諸々の費用を差し引くと残る金額はわずかだ。正規社員になってもたいした差はなく、新卒は過重な労働が当たり前のように使われる。大企業の給与は上がるが、中小企業では上がらない。アジアでの競争に勝つためには賃金を下げる必要があると言うので、派遣社員のような非正規社員が労働者の大半を占めるようになった。

 日本人の金融資産は伸びているのに、預金のない家庭が増加している。政府は法人税を減額して企業活動を活発にする一方で、消費税を引き上げ広く集めようとしている。また、贈与税や所得税の課税の上限を下げる見直しを図る。人口の減少を見込んで、年金の受け取る年齢を引き上げたり、金額を下げることに狙いを絞っている。生活保護費も引き下げてきた。日本国は歳入よりも歳出が2倍以上という世界一の借金国家なのに、これを是正しようとする意志が政府には見られない。

 今日の講演会の内容はこんな風に先の見えない暗いものだった。年金生活者や非正規社員やアルバイト学生は、医師会や経団連のように政府に圧力をかけることはない。味方してくれる政党も少ないし、政治家も金にも票にもならないと助けてくれない。弱者は声を上げることもない。でもやはりこれでいい訳はないから、どこかで何かが生まれてくるはずだ。それがいつ、どんな形なのか、全く分からないが‥。

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