友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

政治家の役目

2008年07月23日 23時43分22秒 | Weblog
 健康診断が変わった。医療費が毎年増え続けるから、国はこれを抑えたいのだ。そこで医療費を押し上げている生活習慣病を押さえ込もうというわけである。そして、75歳以上を後期高齢者として老人医療から区別するのも、ここから医療費が多くかかるからだ。けれども医療を医療費だけの問題に限ってはならない。医療は病気を根絶することではなく、どのように病気とやっていくかにあると私は思っている。

 医療費の増大は、国の税金の遣い方の中でも重大な問題になっている。私たち国民が医療とは何か、どうあることが望ましいのか、この辺りのコンセンサスをつくる大事だと思う。医術の進歩は目覚しいものがあるが、いったい何のためのものか、私は考え直すべきだと思っている。遺伝子の研究から白痴を無くすという演劇『アルジャーノンに花束を』ではないが、医術は本当に人を幸せにしてくれるのか、単純には喜べない。

 国は増え続ける赤字に頭を痛めている。赤字、赤字と叫ぶと、赤字を無くすには増税しかないという。何を増税するか、なるべく国民の負担が公平になるようにすべきだ、などとあたかも真剣に国の将来を考えているような議論が丁々発止と行なわれているような昨今の報道だ。全く馬鹿げている。いや、国民は政治家に馬鹿扱いにされている。

 熱が出たから解熱剤を飲めと医者は言う。もちろん当面の手当ては大切だ。でも、なぜ熱が出たのか、その究明がなければまた同じことをしてしまう。病気は様々な原因があり、先にも書いたが、医療は病気を根絶するわけではない。国の諸問題も根本的には根絶できないものがあるかもしれないが、場当たり的な処方箋だけではますます事態は深刻になっていくばかりだ。

 赤字はなぜ、生まれたのか。誰がその責任者なのか。政治の手法が赤字を生み出してきたことは明白だが、その手法とはどんなもの何か、それは根絶可能なのか、政治家ならばまずその解明を課題にしなくてはならない。もし、世界中で同じようにお金が無くて苦しんでいるなら、戦争がなければ軍隊はいらないから、軍事費は他に回せる。それならば、各国でそう決めればよいではないか。「そんな夢のようなことを」と馬鹿にする人がいるが、そうすることが政治ではないのか。

 税金が足りない。じゃー、増税しようというのであれば、政治家は何をやっているのか。国民が納得できないのは、「わからない」からだ。つまり何もかも知らされていれば、議論に参加することも出来るし、出た結論を納得して受け入れるだろう。国民は馬鹿な者だと思っているから、官僚と政治家だけで結論を出そうとする。それは当然、政治家と官僚には都合のよい、現実的な政治というわけである。
こういう政治からおさらばしなくてはダメだと私は思っている。
コメント
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