キラキラ輝く飛沫…「なんか不思議な模様…」とミモロが見つめるバッグ。
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これは、京都の手ぬぐいの老舗「永楽屋」の十四代細辻伊兵衛さんが考案した新たな手法で染められた「スマッシュアート」による作品です。
「ミモロちゃん、これからそれを作るところをお見せしますね~」とおっしゃる細辻伊兵衛さん。
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金や銀に輝く模様は、まるで銀河のよう…。「どうやって作るんだろ?なんか吹き付けるのかな?」と想像するミモロ。
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では、その前に、12月3日から「細辻伊兵衛美術館」で始まった京都の冬をテーマにした手ぬぐいによる「ウィンターエキシビション」のスタートを祝し乾杯。
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「ミモロちゃん、シャンペン好きですか?」「はい、何杯飲んでも顔にでないタイプですから、ご心配なく…」と。「では、味わっていてくださいね~準備できたら声かけますから…」と細辻さんは、製作の準備に向かわれました。
ミモロがシャンペンを飲み干した頃、「準備できましたら5階へどうぞ~」と声がかかり、さっそく製作会場へ。
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「何が始まるんだろ?」。会場の中央には、卓球台。その向かい側に黒い木綿の布がスクリーンのように張られています。
卓球台の上には、金と銀の染色用のボトルと卓球玉が…
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卓球玉の表面全体にたっぷりと付けられた液状の金と銀は、御池通にある「堀金箔粉」の本物の上質な金と銀です。
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「みなさん、金や銀の液が飛び散りますから、服に付かないようにビニールのコートを着用ください~」と言われた見学者。ミモロは、ピッタリするサイズのものがないので、急遽ビニール袋を頭からすっぽりかぶります。
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「では、始めます…」と細辻さん。手にはラケットと銀色の玉…
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そして息を整え、向かい側の黒い布に向かって、強烈なスマッシュを放ちます。
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スマッシュの勢いで、飛び散る銀色の液…飛沫となって黒い布に…
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卓球台の上にも、飛沫が…。
「これがスマッシュアートなんだ~」と驚くミモロ。そう、卓球のスマッシュから生まれる模様です。
このスマッシュアートは、細辻さんだからできること…実は、細辻さんは、中学高校と卓球の選手として活躍した経歴の持ち主。その腕前は、すごいのです。その特技を活かした染色法「スマッシュアート」は、なかなか素人では難しいそう。
「何しろ、玉に染色の銀や金がたっぷりついていますから、なかなか手から離れないんです」と。
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金や銀のリキッドは、粘着性が高く、そのため飛ばすには、相当の力がいるのだそう。
「だから、打つたびにすごい気合いれるんだ~」とそばで見ているミモロ。
そう、卓球台の向かい側の黒い布目掛け、何度もスマッシュを打つ細辻さん。
まさに渾身の一打が作る模様です。「すごく製作にエネルギーいるね~だから、不思議なパワーを感じるのかも…」とミモロ。
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卓球台の上にも、速いスピードで向かい側の布に飛ぶ玉からこぼれた液が、銀河の模様を作っています。
「本物の金や銀だから、味わいが違うんです。う~こんな感じかな?」と、飛沫の具合を見ながら、次のスマッシュの目標地点を決める細辻さんです。
「では、バッグにスマッシュアートを施します」と、卓球台に置かれたピンクの布のトートバッグ。
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距離も近くなり、いっそうパワーがこもった飛沫が飛び散ります。
「このバッグ欲しい方?」との声。「は~い!」と勢いよく手を挙げたミモロ。う…ほかの方は遠慮がち…恥ずかしいかも。「え~だって、素敵だよ~それに誰も持ってない唯一無二の模様なんだよ~貴重だよ~欲しい!」とストレートなミモロ。「では、ミモロちゃんにプレゼントします!でも、ミモロちゃんが持つには大きすぎるんじゃありませんか」と細辻さん。
「ううん、いいの、ミモロが入るバッグだから…」と。
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表面の銀が乾いたころに、頂きに伺うことになりました。
30球以上、スマッシュを打った細辻さん。「これ結構体力いるんですよ~」と。それは見ていても伝わってきます。
飛沫は、細辻さんの服にも…でもそれがなんか素敵…
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余った金の液で、模様も描いています。「こういう服って、おしゃれかも…」と思うミモロです。
常に新しいことに挑戦なさる細辻さん。江戸時代から続く老舗は、その時代の空気や人の思いを常に意識した品づくりに果敢に挑んできたのです。その気風を受け継いだ十四代細辻伊兵衛。「細辻伊兵衛美術館」の開館をはじめ、若手アーティストとのコラボ企画なども…。
2月28日まで開催の「ウィンターエキシビション」
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それを楽しみつつ、館内のショップを覗いてみてください…。「え?こんなグッズもあるんだ~」と、京都の伝統の技を活かした上質の品々に出会えます。「これからの京都土産は、長く使えるものがいいよね~」とうミモロです。
*「細辻伊兵衛美術館」の詳しい情報はホームページで
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