京都市無形文化財になっている「花背松上げ」という愛宕信仰の聖火奉納の伝統行事を見学に訪れたミモロ。たくさんの松明が灯される火の祭典が始まるまで、花背の森の散策へ。再び、「山村都市交流の森」に戻ったミモロたちを、お弁当が待っていました。
「わー美味しそう…」

食事が終わり、御片付けをしていると、「あ、なにか動いてる…」床に、何やら黒いナメクジのような物体…。

京都の山のなかには、ヒルが生息している場所もあるので、山に入るときは、肌の露出の少ない服装で…。
さて、開始時間を待つ間、「松上げ」のビデオを鑑賞。

「これが、投げる松明のミニチュア版。お土産で売ってますよ…」実際、祭りの松明は、10センチ以上の長さがあります。

「こんな感じで持つの?」


「ミモロちゃん、決まってる~」と、褒められて、ちょっと得意げな表情に…。「松上げキャンペーンガールになれるかな?」と、調子にのるミモロ。でも、女性が松明を持つことはありません。
「でも、これを20メートル上に投げるの、技術いるよね…」カゴに入るように、距離と角度を合わせるのには、練習が必要とか。グルグルと手を大きく回し、その勢いで、高く松明を投げるのです。実は、本来「花背松上げ」は、8月24日の行事。でも15日に開催されるようになったのは、松明を投げる若者が村にもどるお盆休みにしかできなくなったためとか…。
夜の8時半近くになり、ミモロたちは、昼間訪れた「春日神社」で種火の神事を見るために、待機します。




大きな松明に火を移し、いよいよ松上げ会場へ、火が運ばれます。


途中の道の松明にも、火が灯され、いよいよ祭りの雰囲気が…。


種火の点火を見守っていた人たちが、松明を持つ男衆とともに、神社を跡にした時、まだミモロは、種火の前に…

さぁ、そろそろ松上げが始まりますよ…。
会場を見渡す橋の上に来ると、眼下には、光の絨毯が…。

「まだ投げないのかな~」と、灯籠木を目指し、松明が投げられるのを、見物人は、今か今かと待ちわびています。
「あ、始まった…」太鼓の音が響きます。

「わーまた、惜しいねぇ…でも、最初より、かなり近づいて来たよね…」次第に、入りそうな松明の数が増えてゆきます。
「キャー入った~!やった~!」と、大喜びのミモロ。

周囲から、大きな歓声が響きました。初めに入れた人には、この1年無事に過ごせるそう。
灯籠木は、カゴが燃え尽きると、倒され、祭りが終わります。「う~写真で見たのと違う…」光の噴水のような写真は、高性能のカメラしか撮影できない写真、光の跡だったのでした。「京都府の『花背松上げ』を紹介するホームページにも、『…松明の火跡が雨のようで壮観。』って書いてあったのに…。ミモロの目がおかしいのかな?」と、何度も目をこすり、見つめます。実際は、ポツーン、ポツーンと松明の火が上がり、光の跡は、見えません。
見物している時は、雨は、小降り。でも、地面に立てた松明は、ところどころ消えています。「もっと近くで見るとキレイだったのかな?」と…
「まぁ、なかなか神秘的でキレイ…」その後、いくつもの松明が、カゴに入り、祭りは、最高潮を迎えました。
「見れて良かった…」

「ミモロちゃん、バスにもどりますよ」と、バスツアーの人に声をかけられ、「え~まだ、見てたいのに…」と、後ろ髪をひかれる思いで、帰りのバスに向かいました。ミモロたちのバスが、駐車場から出発して、橋の上にかかった時、松上げのクライマックス、灯籠木が倒れる場面に…「よかった倒れるとこ、チラリとみられて…」この時、周囲は、猛烈な雨が…。
橋には、車や団体バスに戻る見物人が詰めかけ、ミモロたちをのせたバスは、なんとか橋を渡り、若狭街道に。
「すごい雨だね~」バスの窓を雨が容赦なく打ち付けて、ワイパーも全速力で稼働。さすがベテランの運転手さん、暗い山道も、スムーズに下ります。
ミモロの乗ったバスの最終停留所は、出町柳。そこに到着した時、ミモロたちは、猛烈な雨に襲われます。
「よかった無事にここまで戻れて…」タクシーを待つミモロは、全身ずぶ濡れ。15日の夜半から、京都には、大量の雨が降り、一部に避難勧告がでるほど…。
「ホント、なんとか松上げ見られてよかった~」と、思うミモロでした。
*「花背松上げ」の見学は、いろいろなところで企画されているツアーに参加するのが便利です。もちろん車でも行けますが、夜の山道走行に自信がある人向き。公共交通では、夜、もどってくることはできません。

ブログを見たら、金魚をクリックしてね~ミモロ
でも、山道で豪雨に合うと一層怖かったでしょ。 無事に帰って来られて何より・・・思い出にはなるかもしれないけれど。