ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

12月31日まで「六波羅蜜寺」で行われる「空也踊躍念仏厳修」。1年の穢れを祓い、新年の幸福を祈願

2015-12-28 | 祭事・神事・風習


京都、五条坂のエリアにある「六波羅蜜寺」。真言宗智山派のお寺です。ご本尊は、十一面観音さま。国宝で、秘仏で、12年に一度、辰年に御開帳が行われます。

さて、ミモロは、毎年、初詣にこちらに伺い、福徳自在初稲穂を頂き、家に大切にお祀りしています。

でも、今年は、毎年、年末の12月13日~31日まで行われる「空也踊躍念仏」をお詣りに伺いました。

まずは、本堂の前で、お線香の煙で、お浄めを…。


それから、本堂に上がります。


「あ、もう始まってるみたい…」16時から行われる「空也踊躍念仏」です。本堂からは、すでに鐘の音が聞こえます。


この「空也踊躍念仏」は、重要無形民族文化財で、かつては非公開だったものが、近年一般に公開されています。
ただし、最終日の31日は、非公開です。

そもそも「六波羅蜜寺」は、応和3年(963)に、空也が鴨川の東側に建てた西光寺というお堂を、その始まりとし、貞元2年(977)に中信が入寺し、「六波羅蜜寺」とし、天台宗の別院になります。その当時は、壮麗な伽藍をもつ大きな寺院だったそう。お寺があるエリアは、平安時代、平家一門の邸宅が栄えた場所。平家滅亡の時に、兵火をあび、本堂以外を焼失します。

時代を経て、足利家、豊臣家、徳川家など時の権力者により、本堂などの再興修復が繰り返されますが、明治の廃仏毀釈後、しばらく荒廃していた本堂は、昭和44年に解体修理が行われ、かつての姿を偲ばせるものになりました。

「六波羅蜜」は、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧のこと。人として生きる道を説く言葉です。

開祖、空也は、歴史の教科書などに登場する「空也上人立像」は、運慶の息子慶勝の作と言われるもの。痩せた僧のお姿で、口からは、六波羅蜜を伝える様子で知られます。
「空也上人って、醍醐天皇の皇子なんだよね~。すごく身分が高い生まれなのに、若くして出家し、人々の苦しみを救うために、諸国を遍歴したんでしょ…。すごい人なんだね~。あの像からは、皇子さまだったって、想像できないよ」とミモロ。

空也は、はじめて、一般庶民に仏教を説いた人と言われ、まず人々に「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えることを広めます。

念仏を広めるために、鐘などを叩き、踊りながら念仏を唱えたそう。それが今に伝わる「空也踊躍念仏」の源流なのだそう。


本堂に上がったミモロの目の前には、内陣で、お坊さんたちが、伏鉦(ふせがね)と呼ばれる鐘をリズミカルに叩きながら、それに合わせて念仏を唱えます。ただ立ってするのではなく、体を上下に動かしながら、踊るようにお堂の中をまわります。
「ミモロもやってみたい…」とポツリ。きっと、平安時代の人々も、その踊りの輪に思わず入りたくなっただろう、なんとも楽しそうな動きです。

鎌倉時代に、弾圧を受ける念仏…。そのため、人々は、お堂の中で密かにおこなっていたそう。唱える念仏も「南無阿弥陀仏」ではなく、「モウダ・ナンマイト」という特別な言葉になっています。

年末に行われる「空也踊躍念仏」は、昭和53年まで、約800年もの間、非公開で行われていたそうで、ここでも、その言葉が唱えられます。

本堂で、お坊さんたちの行が終わると、本堂に会する参拝者も共に、「モウダ・ナンマイト」と唱えます。

その後、3人ずつ、内陣に入り、ご本尊に御祈願を…。

しばらく待って、ミモロも内陣に入り、御焼香をして、ご本尊にお祈りました。

参拝後、ご住職の手ずから、お札を参拝者に授与されます。

「御祈願して、お札も頂いちゃった~。ありがたいね~」とミモロ。

ミモロが、境内をウロウロしていると、「空也踊躍念仏」厳修をなさっていらした副住職さまにお目にかかりました。
「ミモロちゃん、よくお詣りされました」「あ、副住職様、こんにちは~」と、毎年、初詣の折にご挨拶しているミモロです。

「今年は、どうでしたか?」「はい、12月にミモロ、いろいろなクラフト作家さんたちと一緒に、写真展イベントやったんです。それから、ミモロカレンダーや、老舗さんとのコラボのオリジナル作品も作ったんですよ」とミモロ。
「う~それはずいぶん女子力上がりましたね~」「え?そう…?あんまり実感ないんだけど…」とミモロ。

「また、新年のご挨拶にも伺います…」とミモロ。「あ、よかったら、ハンス君にも声かけてください。一度、ハンス君にも会ってみたいので…」と副住職さま。「はい、わかりました、伝えときます…」というと、ミモロは、境内を後にしました。


「あ、あのお札も買っとかなくちゃ~」と。

金運が湧き出るといわれるお札です。御開帳の年は、白ではなく、色のお札に…前の辰年の御開帳は、紫色でした。
「このお札は、玄関を入って、すぐドアの上の方に貼ってください。もし玄関が南側で、内側に貼ると、お札が北向きになる場合に、そばのほかの方角の壁に貼って、決してお札が北向きにならないようにしてください…」と言われました。

家に戻ると、さっそく南向きの壁にはったミモロ。
「これで来年の金運はバッチリ…それにまた、弁財天さまに初詣するんだ」と、初詣を楽しみにするミモロでした。

*「六波羅蜜寺」の詳しい情報は、ホームページで


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