1月10日から3月18日まで行われる非公開文化財特別公開の京の冬の旅。47回目となるこの冬は、14か所の寺院で、日頃見ることができない文化財が公開されます。(寺院によって、公開の期間が異なったり、見学できない日もあるので、「京都市観光協会」のホームページで事前に確認を)
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さて、ミモロは、今年のガイドブックを見て、まずめったに公開されない文化財から見ることに。
最初に向かったのは、昨年、節分に訪れた「聖護院」です。「あ、このお寺知ってるよー。山伏さんがたくさんいたところでしょ?」。そう、その通り。
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「聖護院」は、増誉(ぞうよ)大僧正によって、寛治4年(1090)に創建された、山伏で知られる本山修験宗の総本山です。、代々皇室や摂家から門主を迎えた門跡寺院で、その格の高さが、建物の随所で感じられます。
今回の「京の冬の旅」での見どころは、光格天皇が、天明8年(1788)の大火により焼失した御所から移り仮御所として使われた宸殿。京都の狩野派の絵師による見事な障壁画の数々。また後水尾天皇が、御側室のために造られた書院造に数寄屋風の趣を取り入れた御所から移築されたりっぱなお部屋も拝見できます。さらに、経巻や山伏の法具など、お寺に伝わる寺宝もいろいろ展示されています。そして、仏間の三体の不動明王像や役行者像なども、身近で拝見することができます。
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仮御所とした宸殿の前の広々した庭の白砂には、正方形の模様が。
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お寺の方が、3時間以上かけて整えた模様です。
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夕方、西日を受けると、コントラストがくっきりと見えるとか。
建物の内部は、撮影禁止なので、お寺の雰囲気をお伝えできるのは、外のみに…。
「あ、金具がいろんなところに付いてる…」
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以前、迎賓館などの錺金具を担当した「森本錺金具製作所」の工房を見学したことがあるミモロ。それ以来、お寺や神社に行くと、錺金具が気になるよう。
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錺金具は、すべて手作り。その細工の美しさも、ぜひお見逃しなく。
ここは、皇室と縁が深い門跡寺院なので、菊の紋様をあしらった金具が多く見られます。
普段は見られないお庭も拝見。
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書院のお庭も広々と…。
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ここでミモロが、注目したのは、軒の深さ。
「なんかこういうの修学院離宮で見たような気がする…」
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外に面した杉戸にも、絵が描かれています。
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お寺の中を歩き回って、不動明王像や障壁画など、さまざま貴重な文化財を拝見したミモロです。
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見学が終わり、出口に行くと、「どうぞ1枚絵はがきをプレゼントしていますから、お好きなものを選んでください」と。
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ふとそばの棚を見ると、大きなほら貝が。
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「ご自由にお吹きください…だって…。わー山伏さんになったみたい…」とさっそくミモロも吹いてみることに。
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「フーフーフー」いくら息を強く吹いても、なんの音もしません。
その姿を見ていたお寺の方が、お手本を…
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ブォーブォーとお腹に響くような低音の大きな音が鳴り渡ります。「なんでミモロのは、鳴らないのークスン」
「ほら貝は、なかなか吹くのがむずかしいんですよ。正面から息を吹きかけるのではなく、口の脇からブルブルという感じで、吹くんです。いい音が出るまで、結構練習が必要なんです。でも女性の吹き手もいますよ。肺活量の多さより、吹くコツをマスターすることがポイント」と。
「口の脇ねーブルブル」と、教えて頂きながら、再度ミモロも挑戦。
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「プープー…あ、鳴った!」と。とてもほら貝の勇壮な音色とは程遠い、情けない感じの音ですが、まぁ鳴ったということで。
「あれ、上手ですねー。初めての人は、なかなか音がでないんですよー」と言われ、即、嬉しそうな顔に。
調子にのったミモロは、それからも何度も吹いてみます。
「わーなんか、前より音が出るようになったみたい…あのーほら貝のレッスンってあるんですか?」
「はい、修験講習会というのがありますから、一度見学に来たら…ほら貝の吹きかたも教えてもらえますよ」
「えー山伏さんになる講習会?」ミモロの目が輝きます。
山伏、つまり修験者の修業は、それなりに厳しいもの。
でも、
2月10日に開講し、12月10日に終了する修験講習会には、毎年、多くの方が参加するそう。修業をなさりたい方は、聖護院にお問い合わせください。
「あのーこのほら貝だとミモロには、ちょっと大きすぎる…練習して上手になったら、やはりマイほら貝持つ人が多いんですか?」
「そうですね。やはり自分のほら貝が欲しくなりますね。ほら貝を山で吹くのは、本当に気持ちいいんですよ。特に険しい山を登り、山頂で苦しいながら吹くのは、いいもんです…。京都なら、五山の送り火をする大文字山の上で吹いたり…」「あ、そこなら、ミモロ、もう2回も登ってます。あそこで吹いたら、きっと気持ちいいだろうなぁー」京都の町を見下ろしつつ、はるかな山や空に向かって吹くほら貝です。その響きは、心揺さぶるものがあるはず。
「ミモロも、ほら吹きになりたい…口だけのほら吹きは、簡単だけど、本当のほら貝吹きは、大変なんだよねー。でも、憧れちゃう…」何にでも、興味を抱くミモロでした。きっとこれから、ほら貝を吹く方に会うと、尊敬のまなざしを向けることでしょう。
*「聖護院」京都市左京区聖護院中町15 電話075-771-1880 「京の冬の旅」非公開文化財特別公開 1月10日~3月18日 10:00~16:00
この期間以外は、事前予約にて拝観が可能です。
昨年、ミモロは節分に聖護院に伺っています。そこでも詳しく説明していますので、ぜひ「ミモロ節分」で検索してみてください。
ほら貝を吹いて、エネルギーを使ったミモロ、「お腹空いたー」と、すぐ向かい側にある蕎麦のお店「河道屋養老」で、大好きなニシンそばを頂くことに。
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何度も訪れていても、ついここでは「ニシンそば!」を注文してしまいます。
「だって、ここのニシンそば、美味しいよ…お汁が特に好き…」
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「ズーズーズー」と汁を最後まで飲み干します。なぜかここのおそばだけ、いつもお汁まで食べてしまうミモロでした。
聖護院を拝観した後は、ぜひここに…。
*「河道屋養老」電話075-771-7531 11:00~19:00(入店) 火曜休み 聖護院の西門の向かい側です。
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ゆっくり京都を楽しむなら、人の少ない冬がおすすめ。
でも、お寺を拝観するときは、
厚手のソックスは必須!
忘れちゃダメだよー。
さすが京都、観光客が少なくなる時期にも
いろんな企画をして、客足を増やそうとする努力してるんですね。お客がl来ないと嘆いるだけじゃダメ。
勉強になります。
冬もこれからは、節分もあるし、春に向かっての
祭事が目白押し。寒いけど、でも楽しい京都です。