4月のある日、ミモロは、ご近所の「ぎゃらりーあーとぺーじ唯心」へ、ふらりと出かけました。


そこには、色鮮やかな素敵なスカーフの企画展が行われていて、ミモロも思わず引き寄せられて…。
「わー素敵なスカーフ、夏にピッタリ…」絹や綿でできた薄手のスカーフは、夏の冷房や陽射しを避けるのに、1枚は欲しいもの。ミモロもさっそく身に着けてみます…。

「うん、なかなか似合う…」と、鏡に映る自分の姿にうっとり。
さて、このスカーフを作っているのは、京都の北の岩倉にある「染のさきら」という、婦人服地の染めを30年以上している会社です。

「京都には、染色やテキスタイルデザインを学んだ人たちが大勢います。その人たちに、染色家として活躍できる場をもっとたくさん作りたんです…」と、山田さん。そこで、本業の仕事の傍ら、工房でスカーフづくりをはじめ、現在、京都、大阪などの百貨店やギャラリーでの企画イベントや、提携の店舗、インターネットでの販売を始めました。
「こんなスカーフが作られている工房って、見てみたいなぁ~」とミモロ。
そこで5月になって、岩倉の工房見学へ出かけました。
岩倉は、京都の北にある静かな住宅地域。その山際に工房はあります。


「ミモロちゃんいらっしゃい…」と



「いろんな色が並んでる~」「それは色見本ですね。それを元に、染料を調合してゆくんですよ」



色の調合具合が決まったら、本格的に染めに必要な量の染料を作ります。

倉庫には、調合された染料のストックがいっぱい。

ここでは、シルクスクリーンの染めが行われています。

薄い布に図案を置き、染められる部分が、抜かれ、そこから染料が、下の布へと染まる、いわば型染めと同じ原理。染める色ごとに版を替えて、何度も染め重ねて完成する手間のかかる作業です。
京都の染めの仕事は、分業制。染める工房、それを蒸し、洗い色を定着させる工房、布表面に加工を施す工房など、さまざま染めの工程を、別々の場所で行っています。ここでは、染色部分を担当。
手染めによる婦人服地の生産は、京都の産業のひとつ。古くから和服の反物などで培われた京都の技術は、高級服地の生産に今も活かさせているのです。もちろん、機械によるプリントでできた服地は、他府県や中国など海外生産が多くを占めています。でも、機械では表現できないような、微妙な風合いやニュアンスが、手染めならではの魅力。その技術は、海外からも高く評価させています。
いよいよ現場へ。「うわー長いー」

ミモロの前に、30メートルもあろうかと思われる長い染めの台が…。ここに布を張って、少しずつ丁寧に染料を置き、色を重ねて行きます。

染料を置いた布は、ビニールを挟みながら、紙の芯に巻きつけます。

「あ、噴水…」突然、長い台の上から、水が噴水のように…

布を貼る台の表面には、ひとつの布を染め終ると、きれいに洗われます。布によって、台の表面の状態は異なり、ツルツルの台の表面は、つかまっていないと、下へ滑り落ちてしまいます。

また接着剤があるものだと、ミモロは台にくっついてしまいます。

さて、再び事務所にもどって、お話しをうかがうことに…。「どう、面白かったですか?」


ミモロの前に、4月にギャラリーで見た、ストールが…。先ほど見学した同じ工程で、作られたものです。




何色も色を使ったストールは、その都度、版を替えて染められます。
また、ここでは、デザインの輪郭をぼかした「水ぼかし」という独自の技法も使われ、色の重なりが、いっそう絶妙に…。
「今は、夏向けに、薄手のコットンやシルクのものですが、秋になるとウールなど厚手のものも登場するんですよ」

夏、首回りに巻いて、紫外線避けや、またファッションのアクセントに、そして冷房がきつい場所では、肩にはおり、冷えの予防など、さまざまに使えるストール。「バッグに入れても、場所とらないから、旅行にも便利だよね~」とミモロ。
一枚、欲しい、京都の技術で作られた素敵なストールです。
*「染のさきら」のストールは、インターネットのホームページから購入できます。

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ブログを見たら、金魚をクリックしてね。ミモロより
私も持ってる。 1枚のストールで色んな表情を出せるのよね。
これだけの工程を経てるから、表情豊かなんだって分かったわ。
それにしても、工房で台に登ったりと、やりたい放題やね! ネコの特権かな?
ミモロ特製の作ってくださるって・・・。いいでしょ!!
はい、やりたい放題・・・許していただきました。
普通のネコじゃ、ダメだよ。ミモロだからでーす。