「あの~また来ちゃいました~。だってすごく美味しかったんだもの~」と実は、次の日もミモロは、出町柳のこんにゃく専門店「京出町 尾崎食品」にこんにゃくを買いに出かけました。「いらっしゃいませ~」とこの日は、尾崎建太社長にお目にかかることができました。
尾崎建太社長は、3代目。創業者のおじいさまは、戦前からいろいろな事業をなさり、戦後始めたのがこんにゃく製造でだったそう。「この場所は、昔は大きな料理旅館があったんだそです。」現在、本社と工場がある場所は、河原町通から鴨川沿いまで続く、奥行きのある広い敷地になっています。
「この場所を選んだのは、貴船から流れる水脈など、清らかな水が豊富だったことで、水に惚れ込んで選んだと聞いてます」と。下鴨神社のおひざ元、その水には、なにか神秘的な感じさえ漂います。
「じゃ、よかったら、工場の中見ますか?」「え?いいんですか?うれしい~」とミモロは、尾崎社長について工場の中へ。
「こんにゃく工場って初めてです~」と、やや興奮気味のミモロ。
「そう、こんな町中にあるこんにゃく工場は、たぶん全国でも珍しいと思いますよ。きっと京都ではうちだけじゃないかなぁ~」と。
こんにゃくは、豆腐同様、良質な水が豊富な場所で作られます。「でも豆腐は作りたてのものが美味しいけど、こんにゃくは、ある程度、寝かせることで味や食感が熟成されるんです。それに保存期間も長いので、多くの工場は、郊外に作るのが一般的です」と。
「え~こんにゃくって、寝かせるの?」
大きなプラスチックの容器の中に、まだカットされていない大きなこんにゃくが沈んでいます。
「そう、作ってから2、3日は寝かせると美味しくなるんですよ」「え~知らなかった~」
「こんにゃくは、豆腐より、食べるまでにかなり手間と時間がかかるんです。作る工程も多く、また出荷までにも時間が必要。さらに煮つけたりといろいろ調理するのが普通ですから・・・」「うん、確かに冷ややっこみたいにはいかないね~」とミモロ。
大きな機械が並ぶ広い工場。ここでは、伝統の技を使い手間をかけた品と、大量に生産する品の両方を製造しています。
「これなんだろ?」と覗くのは、深さ3メートル以上ありそうな大きな機械。
材料を混ぜて、型に流す工程を行います。
なんと2トンという表示もあります。つまりこんにゃくの製造は、大量に作ることを前提に最新の機械の導入が必要で、お豆腐屋さんのようなところが少ないことがうなずけます。
冬場のおでんの時期などは、こんにゃくの需要も急増。「尾崎食品」では、神戸工場もフル稼働で生産にあたるそう。
さて、京都の本社工場では、京都らしいこんにゃくの製造が行われています。
それが、トウガラシで色をつけた「赤いこんにゃく」
滋賀県名産の赤こんにゃくとは、赤色をつける材料が違います。
「このこんにゃくは、京都の料理屋さんの要望で作ったんです」と尾崎社長。
京料理や精進料理に欠かせないこんにゃくですが、「なんか味気ない色やなぁ~」という料理人。白やグレーのこんにゃくではなく、より華やかな雰囲気が求められました。そこで試行錯誤を繰り返し、できたのがトウガラシの赤を使ったもの。「この色、平安神宮の鳥居の朱色ににてるでしょ。京都のイメージにもなるかな~。でもこの色を定着させるのは、大変だったんですよ~」と。たぶん京都にしかないこんにゃくです。
「うちは、町中にあるこんにゃく屋なんで、料理人さんたちの要望に応えることができるんです。だから今も多くのお寺や料理屋さん、旅館などとお付き合いをさせていただいて、まさに育てていただいたって感じですね~」と。
精進料理を出す寺院、またお茶会などを仕出し屋さん、もちろん有名な料亭や料理屋さんなどとの取引が多いという、まさに京都らしいこんにゃく専門店なのです。
「でかい~長~い」とミモロが驚くのは、カット前のこんにゃくと糸こんにゃく。
「わ~何人分になるんだろ?」
工場の一角で、真剣に何かを見つめる職人さん。「あの~なにしてるんですか?」
ライトボックスの上にこんにゃく
「これは、製品の中に異物が混入してないかチェックしてるんです」と。「すごい、そこまでやるんだ~」と感心しきりのミモロ。製品への信頼を築く、真摯な姿勢が伺えます。
「あの~そこは何してるの?」「ここは、ところてん作ってるんですよ」と。「規模が大きい~」とミモロ。
また少し離れた場所では、製品の最終確認や出荷の手配が…。
「あれ?面白いTシャツ」
「尾崎食品」オリジナルTシャツには、こんにゃくで健康になった様子が描かれています。
「どう工場?面白かった?」「はい、すごくびっくりしちゃった~こんにゃくっていろいろ可能性広いんですね~」
「尾崎食品」の製品は、時代のニーズに沿って、さまざまなものが開発されています。
最近は、健康のために、こんにゃくを食材にする傾向は、さらに高まっているそう。ダイエットだけでなく、体の中から毒素の排出を促す働きが昔から知られています。またコレステロールや糖質、脂質を気にする人には、それを抑えられることから需要が高まっているのです。
子供からお年寄りまで安心して食べられるジュレも好評。
「こんにゃくもっと食べま~す」とミモロ。
通販でも購入可能。また出町柳のワゴンには、ここだけで販売される「ドッド・こん」や、お得な品や、お惣菜なども。ぜひ一度、覗いてみてはいかがでしょ。
*「京出町 尾崎食品」の詳しい情報はホームページで
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ミモロもずっとこの前を通りながら、入ったことなかったんです。でも、知ったら、すっかりファンになっちゃいました。
京都って、知ってるけど、入ったことがないお店って、まだまだたくさんあります。
また、いろいろレポートしますね~。