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寺町二条の木版画の「芸ソウ堂」で、浮世絵や木版画の画集などを楽しんだミモロ。
通りに出ると、向かい側にボタンと書いた看板を見つけました。
「そうだ、新しいお洋服につけるボタン買わなくちゃ」。そういうと、寺町通を向かい側に渡り、そのお店に入ります。

「お店の看板にボタンってだけ書いてあって、すごくわかりやすいお店だね」
ここは、創業60余年のボタンの専門店「エクラン」(フランス語で宝石箱の意味)。
店内には、壁一面にボタンの箱が積まれています。


「すごい数のボタン・・・いろんな種類のボタンがあるんだね。お店の名前のとおり、カラフルなボタンやキラキラのボタンなど宝石箱にいるみたい。どこから見たらいいんだろ・・・」
ミモロは、あまりの数の多さに、立ちすくんでいます。

「なにをお探しですか?」と、そんなミモロに2代目の店主である本間邦亮さんが声をかけてくれました。

「あのーお洋服につけるアクセントになるボタンが欲しいの・・・」
「オヤ、ずいぶん小さな客様ですね。どれどれ・・・ちょっと探してみましょう」
壁を埋め尽くすボタンの箱の中から、ひとつの箱を取り出しました。
「あなたのお洋服は、とても小さいので、シャツのボタンでも、大きすぎますね。
これなら、きっとピッタリですよ」
と、ミモロの前に出してくださったのは、直径5mmほどの小さな、小さな貝ボタンです。

「こんなに小さなボタンを見たのは初めて・・・。ちゃんと貝のボタンなんだー」
この大きさならミモロのお洋服にピッタリです。
「ボタンを付ける糸を、カラフルなものにすれば、アクセントになりますよ」とアドバイスを頂きました。
ここ「ボタンの店 エクラン」には、100万個を越すボタンがあり、お店の1階だけでなく、2階にも在庫がたくさんあるそう。珍しいアンティークボタンをはじめ、貝、水牛、木やガラス、プラスチック、メタルなど素材のバラエティーも豊か。80%以上が、イタリア、フランス、ドイツ、スペインなどヨーロッパからの輸入ボタンです。数年前までは、毎年、ヨーロッパに買い付けに行ったそう。昔は、京都市内には、100軒あまりあった手芸専門店も、今やその数は激減し、ボタンの専門店といえるは、ここだけに。きっと京都だけでなく、全国レベルでも、現在、これだけのボタンを保有している店はないはずです。自分好みのボタンがきっと見つかることでしょう。
「歴史の深さや豊富な経験から培われたヨーロッパのボタンは、日本のボタンとは、趣、雰囲気が全然違うんです。
どんなボタンを付けるかで、洋服の表情は、全く変わってきます。長年着た洋服も、ボタンを付け替えると別の洋服に生まれ変わりますよ。ここで購入していただいたボタンなら、30年前のものでも、おそらく在庫があると思いますよ」とご店主。
「ホント、まるでブローチみたいなボタンもある。まさに小さなアート作品なんだねぇ」ミモロは、感心しきり。
「それにボタンをなくしても、同じボタンが見つかるってスゴイ!
安心してボタンが買えるね」。これでミモロも一安心。
お店には、ボタンのほかにも洋服に必要な小物がいろいろ揃っています。

「これは、チャイナドレスやセーターにぴったりの紐で作られたボタン。かわいい形だね」
「それから、これはスカートの裾や、ジャケットの襟ぐりや袖口などのアクセントになるチェーンやリボン。
ピカピカして、ステキなアクセントになるね」

「あ!バックルもたくさん種類がある。キラキラ輝くバックルってゴージャス・・・」

ミモロは、お店のあちこちを歩き回り、ひとつひとつの品々に興味を抱いているようです。
「京都って、和のものばかりと思ってたけど、洋風のステキなものがあるんだね」と、
ミモロは、京都の別の面にも気づきました。
「また、新しいお洋服作ったら、ボタン探しに来ますね」
そういうと、小さなボタンを入れてもらった袋を大切そうに持ちながら、お店を後にしました。
旅のポイント:京都には、和の老舗だけでなく、洋の老舗も。お洒落で、ハイカラ好きの京都らしいお店です。ご店主がおっしゃったように、既製服でも、ボタンを替えるだけで、雰囲気が大きく変わりますし、またオリジナリティーが表現できます。縫い物や手芸が苦手という人でも、ボタン付けくらいはできるのでは?長く着た服も、ボタンを替えると、本当に新鮮な雰囲気に大変身。いいものを長く使うのが、これからのライフスタイルのひとつ。ぜひ、京都に来たら、覗いてみてください。女性だけでなく、お洒落な男性にもおすすめです。

「ボタンの店 エクラン」:京都市中京区寺町二条下ル東側 電話075-254-5208 営業時間:10:00~18:00 火曜、祝日休み 交通:地下鉄東西線京都市役所前駅徒歩3分
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